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国内49例目を山梨で確認-CSF(豚コレラ)

2019/11/19

山梨県は11月16日、県内で1例目となるCSF(豚コレラ)の患畜が確認されたと発表した。

韮崎市の農場で871頭を飼養していた。野生イノシシで陽性が確認された地点から10km以内にあり監視対象となっていた。14日に飼養豚の異常が報告され16日にCSFの患畜であることが確認された。

 農水省は11月12日、豚コレラとアフリカ豚コレラの名称を変更した。科学的にはウイルスで発症する豚コレラは細菌で発症するヒトのコレラとは無関係でヒトに感染はしない。
 国際獣疫事務局(OIE)も正式名称としてClassical swine fever(CSF)、African swine fever(ASF)を用いていることから、わが国もこの名称を使用することを決めた。

【農業協同組合新聞】

ギリアドと公益財団法人エイズ予防財団、 HIV感染症に関する20代から50代日本人男女を対象とした意識調査結果を発表

2019/11/19

調査結果は、HIV検査や治療に対する意識向上の必要性を示唆

ギリアド・サイエンシズ(日本本社:東京都千代田区、代表取締役社長 ルーク・ハーマンス、以下「ギリアド」)と公益財団法人エイズ予防財団(事務所:東京都千代田区、理事長 白阪琢磨、以下「JFAP」)は11月18日、20代から50代の日本人男女計500人を対象としたHIV/AIDSに関する意識調査の結果を発表しました。

本調査では、回答者の約半数(52.4%)が「HIVについて正しく理解している」と回答しました。一方で、HIV陽性者(PLWH:People Living With HIV/AIDS)の余命は非感染者と変わらなくなってきているという報告がいくつか発表されていますが1,2、本調査では回答者の大多数(71.8%)がいまだにHIV感染症は「死に至る病」というイメージを持っていることが明らかになりました。

また、回答者の83.9%が「HIV検査を受けたことがない」ことが明らかとなり、受けたことがない理由として、「必要性を感じない」(66.6%)、「受検方法が分からない」(17.2%)、「検査の内容が分からない」(13.9%)などが挙げられました。

調査結果の概要は下記の表の通りです。

質問
1.HIVに関する知識を持っていますか?(n=500)はい52.4% いいえ47.6%
2.HIVについて、学校、講演会、書籍などで学んだことはありますか?(n=500)はい32.8% いいえ67.2%
3.HIVは「死に至る病である」と思いますか?(n=500)はい71.8% いいえ28.2%
4.HIVの検査を受けたことはありますか?(n=500)はい16.1% いいえ83.9%
うち、定期的に受検している割合(n=65)はい12.3% いいえ87.7%
5.HIVの検査を受けてみたいと思いますか?(n=338)はい37.6% いいえ62.4%
6.HIV検査を受けたことがない理由(複数回答)(n=338)
必要と感じていないから。66.6%
どこで受診すればいいかが分からない。17.2%
検査の内容が分からない。13.9%

本調査を受けて、公益財団法人エイズ予防財団(JFAP)の理事長である白阪琢磨先生は以下のように述べています。

「HIV検査および治療について、正しい知識をさらに啓発していかなければなりません。日本におけるHIV感染率は高くはありませんが、HIV検査を受けることはすべての人にとって重要です。近年HIV治療は飛躍的に進歩し、陽性と診断されたとしても、1日1錠の服薬治療で、非感染者と近い余命を期待できるようになりました。また、HIV検査に関する正しい知識を広めることも重要であり、匿名で検査が受けられ、プライバシーが守られるための取組みが行われていることを知って、安心して検査を受けていただきたいと思います。実際の検査の内容や所要時間、どこで検査が受けられるかなどの情報を発信している『HIV検査相談マップ
( https://www.hivkensa.com/
)』などの普及を、国や地方自治体が積極的に行うことが重要だと考えます。」

ギリアド・サイエンシズ株式会社の代表取締役社長であるルーク・ハーマンスは以下のように述べています。「今回の調査結果を受けて、HIV治療の現状と理解に乖離があることが明らかとなりました。ギリアドは今後もHIV感染症について啓発をしていくとともに、日本に約29,000名いるといわれる3 HIV陽性者の治療やQOLを改善していくために全力を注いでまいります。」

本調査について
実施期間:2019年4月12日―4月16日
対象:全国の20代―50代の男女500名
※株式会社ネオマーケティングが運営する「iResearch」登録モニター(639万人(国内))から、無作為に抽出
※男女比 男性:232名、女性:268名
※年齢別 20~29歳:125名、30~39歳:125名、40~49歳:125名、50~59歳:125名
調査方法:インターネット調査
調査会社:株式会社ネオマーケティング

ギリアド・サイエンシズについて
ギリアド・サイエンシズ・インクは、医療ニーズがまだ十分に満たされない分野において、革新的な治療を創出、開発、製品化するバイオファーマ企業です。会社の使命は、生命を脅かす病を抱える世界中の患者さんのために医療を向上させることです。カリフォルニア州フォスターシティに本社を置き、世界35か国以上で事業を行っています。ギリアド・サイエンシズに関する詳細は、www.gilead.com をご覧ください。

参考文献
1 Gueler A et al.: AIDS. 2017 Jan 28;31(3):427-436.
2 Marcus JL et al: J Acquir Immune Defic Syndr. 2016 Sep 1;73(1):39-46
3 エイズ予防情報ネット「平成29年12月31日現在のHIV感染者及びAIDS患者の国籍別、性別、感染経路別報告数の累計」(2018年3月)

【紀伊民報】


殺人猛暑の行きつく先、熱帯地方の感染症が日本国内で拡大も

2019/11/19

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 確実に気候変動を痛感することが増えているといえる昨今。ここ数年の8月は最高気温が35℃を超える日が続き、熱中症による搬送者も増加。2018年には過去最高人数を記録した。さらには、豪雨に洪水、台風と自然災害も続発している。

 衣食住にまつわる生活の大きな変化に加えて、気候変動で新しい病気が発生する恐れもある。自然災害に詳しい武蔵野学院大学特任教授の島村英紀さんはこう言う。

「マラリア、デング熱などの伝染病を媒介する蚊は寒い冬を越せません。そのため日本ではこれらの伝染病が根絶されていますが、温暖化で暖冬になると蚊が一年中生息できるようになり、熱帯地方の感染症が国内で一気に拡大する恐れがあります。世界中の人々が飛行機で行き来する時代なので、国内への侵入を回避するのは困難です」

 殺人猛暑に相次ぐ洪水や台風の先に、どんな未来が待っているのか。

「日本では大雨や洪水で降水量が増える一方、世界ではドイツのライン川が干上がるなどの干ばつが続くなど、水不足による砂漠化が一層深刻になっています。米カリフォルニアで発生した大規模な山火事も干ばつと熱波が原因といわれている。つまり、地球規模では雨が集中して降るところと、降らないで乾燥するところが極端になっている。これも地球温暖化の1つの表れです。この先日本でも砂漠化する地域が出てくるかもしれません」(島村さん)

 時として気候は人間に牙をむき、思わぬ災害をもたらす。しかし、よく考えてみれば地球の誕生以来、氷河期や太陽活動の活発期など、気候は人知を超えるスケールで揺れ動いてきた。

 気象予報士の森田正光さんは「これからは人間が気候に合わせることが必要です」と指摘する。

「そもそも気候は人間がコントロールできないものです。これからの日本は昔のようなわかりやすい四季がある国には戻れない可能性が高いですが、そのことを自覚して天気や気温の声にしっかりと耳を傾けて、やって来るリスクに備えることが何よりも大切です」

【NEWSポストセブン】

インフルエンザ 今季は早くも流行の兆し ワクチンや手洗いの徹底で感染予防を

2019/10/16

9月半ばに流行の目安超え

インフルエンザが例年にない早い流行の兆しを見せている。全国の定点当たりの患者報告数が、通常よりも2か月以上早く第37週(9月9日~15日)、第38週(9月16日~22日)と連続して流行入りの目安となる1を超えた。翌週は0.92と下がったものの、第40週(9月30日~10月6日)には再び増加に転じている。インフルエンザに詳しい、けいゆう病院(横浜市)感染制御センター長の菅谷憲夫さんに予防や治療のポイントなどについて話を聞いた。

 厚生労働省の10月11日の発表によると、第40週(9月30日~10月6日)のインフルエンザの発生状況は、全国で流行入りの目安をわずかに下回る0.99。28都道府県で前週より増え、1県で変わらず、 18府県で減少した。都道府県別では、沖縄県(26.83)が特に多く、以下、鹿児島県、福岡県、佐賀県、石川県、宮崎県、三重県、新潟県、東京都で1を超えた。

 流行が早い立ち上がりをみせたことについて、菅谷さんは「インフルエンザウイルスそのものの抗原性に大きな変異はみられず、理由は分からないというのが本当のところです」と話す。

 昨シーズンは、2009年に大流行した「新型」が季節性インフルエンザとなったA型のH1N1タイプが7割、いわゆる香港型と呼ばれるH3N2が3割で、B型はほとんど流行しなかった。今季は「まだきちんとした報告書はないが、うちの病院の患者さんなどは昨年同様にH1N1が多いようだ」という。

ワクチンには50%程度の発症予防効果

 インフルエンザの予防には、まずワクチンの予防接種や日頃の手洗いを徹底することなどが重要だ。ただし、ワクチンを接種しても発症を完全に防げるわけではない。

 菅谷さんによると、ワクチンの効果はテストネガティブ法という迅速な調査方法が普及したことで、他の先進国ではシーズン中の1月頃にはその年の有効率が分かるようになった。

 ワクチンの効果はインフルエンザのタイプによって異なり、「A型のH1N1が流行すれば50%くらい、B型にも50%くらいの発症予防効果がある」と菅谷さん。一方、A香港型(H3N2)が流行すると効果は30%くらいに低下するという。高齢者ではさらに効果が落ちるため「H3N2がはやると、特に高齢者はワクチンを打ったから安心というわけにはいかないので、気をつける必要がある」としている。

 ワクチンは発症予防に加えて、重症化を抑えて入院を減らす効果が認められている。また、小児については、「6~12か月未満の乳児への効果は低めだが、1歳~6歳くらいには効果が高い。もともと免疫をもっていないのが理由と考えられ、1、2歳児こそ接種すべきだ」と菅谷さんは話す。

手洗いやマスクで手指についたウイルスの侵入を防止

 インフルエンザウイルスは、くしゃみなどによるしぶき(飛沫ひまつ)によってウイルスが広がる飛沫感染や手指などを通じた接触感染でうつる。よく手洗いをして清潔に保つことで、ウイルスの付着したものに触れた手指で口を触ることなどで感染するのを防ぐ。また、一般的なマスクはウイルスの通過そのものを防ぐことはできないが、マスクを付けていることでウイルスが付着した手指で直接、鼻や口に触れることを防ぐ効果が期待できる。

 一方、うがいは、感染を防ぐ効果は科学的に証明されていないとされている。

抗インフルエンザウイルス薬をどう使う

 インフルエンザの治療は、2000年代の抗インフルエンザウイルス薬の普及によって大きく変わった。「タミフル」に代表される「ノイラミニダーゼ阻害薬」には、内服薬、吸入薬、点滴薬があり、治療の幅が広がった。

 タミフルには発熱などの症状を抑えて、罹病りびょう期間を短くする効果が認められている。一時、異常行動との関連が疑われて子どもへの処方が制限されていたが、現在は10代の子どもにも使うことができる。2018年には値段の安いジェネリックも発売された。

 インフルエンザは基本的に自然に治癒する病気であるとして、世界的にみてもタミフルの多くが日本で使われてきたことへの批判もある。

 菅谷さんは「高熱などで苦しんでいる患者さんの症状をとってあげることは大切なこと。ワクチン接種が減りタミフルもまだなかった1990年代後半、患者さんが病院に殺到して人工呼吸器も足りないほどだった時代を経験していると、家で寝ていればいい病気とはとても言えない。早期診断、早期治療が重要です」と強調する。

耐性ウイルスや副作用への注意

 また昨年には、新しいタイプの抗インフルエンザウイルス薬「ゾフルーザ」が登場した。従来薬とは作用の仕方が異なる「キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬」という薬で、タミフルが5日間服用するのに対し、ゾフルーザは1回の服用で済むこともあり、昨季は多くの患者に使われたとされる。

 しかし、ゾフルーザにはウイルスのアミノ酸変異を引き起こしやすい問題点が指摘されているほか、今年3月には、25例の出血関連症例(うち因果関係が否定できない症例13例)が発生して3例が死亡(同0例)したとの報告があり、添付文書の重大な副作用として「出血」が加えられた。

 ゾフルーザを販売する塩野義製薬は9月、海外の学会で発表した内容として、変異は低年齢小児患者で高く、ウイルスの型としては、成人・青少年・小児ともH3N2で高かったことなどを公表。流行するウイルスはシーズンによって異なり、耐性ウイルスの頻度もシーズンによって異なることが知られていることから、引き続き更なるデータ取得が必要であり、適切な情報開示に取り組むなどとしている。

 菅谷さんは、「ゾフルーザは効果の面ではタミフルと変わらないが、ウイルスの変異を起こしやすく、特にA香港型(H3N2)では小児の約25%、成人の約10%で耐性(低感受性)ウイルスが出現するうえ、出血の副作用などの問題もあり、私としては外来診療レベルでは基本的に使う薬ではないと考えている」と話している。

【読売新聞】

鳥インフル対策強化で通知 農林水産省

2019/10/16

発生予防とまん延防止の強化要請

農林水産省消費・安全局は、9月24日付で都道府県知事に対し、「令和元年度における高病原性鳥インフルエンザ等(AI)の防疫対策の強化について」を通知した。

通知によると、高病原性AIと低病原性AIの防疫対策については、今年9月に一部改正した防疫指針と、平成30年9月12日付の消費・安全局通知などで、各都道府県の飼養農場に対する発生予防対策に関する情報提供と指導・助言を要望してきた。

わが国では平成30年1月以降、AIの発生は確認されていないが、今年に入ってからロシアで1月、中国で5月、台湾とベトナムで8月に家きんでのAI発生が確認されている。野鳥でも3月に中国と台湾でAIウイルスが確認されるなど、周辺国での発生状況を考慮すれば、引き続き厳重な警戒が必要なことから、渡り鳥の本格的な飛来シーズンを迎えるに当たり、改めて発生予防対策と、万一の場合に備えたまん延防止策に万全を期すよう求めたもの。具体的な要点は次の通り。

1、発生予防対策

①飼養衛生管理基準の順守状況の確認と指導
防疫指針に基づき、立ち入り検査により飼養衛生管理基準の順守状況を確認し、適切な指導をすること。特に、長期にわたって立ち入り検査に応じない所有者に対しては、罰則の適用を含めて厳格に対処すること。

②人や車両、野鳥を含む野生動物を介したウイルスの農場内と家きん舎への侵入防止
この立ち入り検査の機会をとらえ、改めて、農場に対する情報提供と指導・助言を実施すること。

2、まん延防止対策

①早期発見・早期通報
家きんの飼養者、獣医師等に対して、本病の症状の内容について周知するとともに、当該症状を呈している家きんを発見した時は、遅滞なく、家きんまたはその死体の所在地を管轄する家畜保健衛生所に届け出るよう指導すること。また、本病は家きんの死亡羽数の増加が比較的緩やかな場合もあることを踏まえ、飼養者に対し、平時から飼養家きんの健康状態について注意深く観察するとともに、死亡羽数の増加はもちろんのこと、産卵率の低下、さらには元気消失といった異常がみられた場合の早期通報の徹底を周知すること。

②的確な初動対応の徹底と連携体制の確認
都道府県は、家きんの飼養者、獣医師等から、①の届け出を受けた場合には、速やかに、防疫指針に基づく対応を的確に実施できるよう、体制を改めて確認すること。また、万が一の発生に備え、県内の家畜衛生主務部局以外の部局との調整を図るとともに、防疫指針に基づき、近隣都道府県、市町村、関係機関・関係団体との連携体制を確認すること。また、防疫指針に基づき、発生時の精神的・身体的ストレスのケアのための対応や、防疫指針に基づき、食鳥処理場における本病発生時の対応について、公衆衛生部局等との連携体制を確認すること。

③本病の発生に対する必要な人員と防疫資材等の確保
万が一、本病が発生した場合に備え、速やかに防疫措置が講じられるように、防疫指針に基づき、必要な人員を確保するとともに、防疫資材と検査試薬等を必要量確保し、またはそれらの緊急時における円滑な入手について、調達先を確認し、調整(緊急時の連絡体制の確認を含む)を行なうこと。

④埋却地等の確保
本病発生時の防疫措置に伴い必要となる埋却地、焼却施設等の確保状況について確認を行なうこと。また、事前確保が十分でない場合は、防疫指針に基づき、調整を行なうこと。

⑤農場立ち入り検査時の簡易検査の羽数と採材方法について
9月11日付で一部改正された防疫指針に基づき、異常家きん等の届け出が飼養者からあった場合の農場での立ち入り検査時に行なう簡易検査の羽数について、死亡家きんについては11羽以上、生きた家きんについては少なくとも2羽以上の検査を実施すること。また、死亡家きんの採材の詳細な方法について、改めて関係者に周知・徹底すること。

3、その他(野鳥のサーベイランス)

環境省から野鳥のサーベイランスの協力依頼があったことを踏まえ、引き続き、防疫指針に基づき、自然環境部局と相互に連絡、適切に分担して野鳥のサーベイランス検査を実施するとともに、野鳥等において本病ウイルスが確認された場合には、周辺農場に対し、必要に応じ立ち入り検査を実施するほか、注意喚起と家きんの健康観察の徹底を指導すること。

【鶏鳴新聞】

中国、世界の生態文明建設のリーダーに

2019/09/30

中華人民共和国成立70周年を祝う式典のプレスセンターで29日、4回目の記者会見が開かれました。生態環境部の李幹傑部長は、「新中国の成立から70年、生態環境の保護事業は、夜明けの時期から歴史的な実績を収めるに至った。特に、中国共産党の第18回全国代表大会以降、世界の環境ガバナンスに積極的に参加し、『持続可能な開発のための2030アジェンダ』の実行案を他国に先駆けて発表し、気候変動対応の交渉プロセスを導いて、世界の生態文明建設のリーダーになった」と述べました。

 人々の生活に密接にかかわり、常に広く注目されている大気汚染問題ですが、中国の大気の質はこのところ改善しています。

 中国はこの70年間、生態系の保護や回復に力を入れているほか、モニタリングの制度化や標準化、法体系の整備への取り組みも強めています。

 そして中国政府は、「一帯一路」イニシアティブが提唱されて以来、重要な発展理念としている「エコな発展」を広めようと、常に取り組んでいます。

【中国国際放送】


「モンゴル・ロシア・中国経済回廊」をテーマに、モンゴル・中国エキスポ開催

2019/09/30

中国・内モンゴル自治区のウランチャブ市(注)とフフホト市で9月6日から10日にかけ、第3回モンゴル・中国エキスポが開催された。2015年から2年に1回開かれており、両国の国交樹立70周年となる今回のエキスポでは、「モンゴル・ロシア・中国経済回廊の建設と北東アジア地域の協力促進」がテーマとなった。科学技術や経済・貿易、農業、医薬、文化などの分野に焦点が当てられ、エキスポに併せて開催された「地域協力・経済・貿易・投資フォーラム」への参加者を含め、国内外から約6,000人が参加した。

開幕前に行われた記者会見で、モンゴル国家開発庁のバヤルサイハン長官は、2019年上半期のモンゴルの対中貿易額が約45億ドル(輸出約36億ドル、輸入約9億ドル)で貿易総額の6割程度を占めること、1990年から2019年上半期までにモンゴルで登記された外国投資企業約1万4,000社のうち約半数が中国であること、中国企業の対モンゴル投資累計額が約50億ドルでモンゴルの対内投資残高の2割程度を占めることなど、モンゴルと中国の貿易・投資の状況を紹介した。

また、バヤルサイハン長官は、両国の交流・協力をさらに深化させるとした上で、貿易品目の拡大、高付加価値製品の生産拡大、通関能力の改善、鉱業製品や農産品の輸出拡大の必要性に触れた。これらについての両国の協力枠組みとして、中国の「一帯一路」構想とモンゴルの「発展の道」構想の連携が重要な役割を果たすだろうと述べた。

「地域協力・経済・貿易・投資フォーラム」では、モンゴル政府が15の大型プロジェクトを投資家に紹介したほか、モンゴルの民間企業43社が農牧業、食品加工、軽工業など計56件のプロジェクトに対する投資や協力を呼び掛け、総額410億元(約6,150億円、1元=約15円)分の投資契約・協力覚書が締結された。

なお、モンゴル大蔵省の発表によると、2018年4月のフレルスフ首相訪中時に中国政府の対モンゴル無償資金協力の対象として発表していた国境のザミンウード税関施設の改修工事が9月12日に開始された(2018年5月17日記事参照)。工事費は750億トゥグルク(約30億円、1トゥグルク=約0.04円)とされており、改修により総敷地面積は8倍、1日当たりの旅客の通関処理能力は4倍になる見通しだ。

(注)ウランチャブは北京まで300キロ、中国・モンゴル国境のエレンホトまで350キロの距離にあり、中国からモンゴル経由でロシア・欧州に至る経済回廊の重要な中継地に当たる。

【JETRO】

中国の新たな「玄関口」北京大興空港、経済効果への期待

2019/09/30

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9月29日 東方新報】北京市の中心から50キロに位置する「北京大興国際空港(Beijing Daxing International Airport)が25日、開業した。中国政府は、同空港を重要な交通のハブとして、国家の発展と「一帯一路(Belt and Road)」構想を後押しする原動力として位置づけている。

 近年、中国では大型のインフラ施設が次々と生まれており、建設の速さだけでなく、技術水準も顕著な向上が見られる。北京大興国際空港は、新たな中国の「顔」として、イノベーション(技術革新)や生態環境保護、改革開放などの理念と努力を表している。同空港の建設の中で、103種の新特許と新技術、65種の新工法が採用され、国産化率は98%以上に達している。13項目の建設指標は全てが世界一流だ。ターミナルビルのエネルギー消費は世界の同規模の空港に比べて20%抑制され、二酸化炭素の排出量を年間2万2000トン減らすことができるとしている。

開業は、単に北京に新しい空港が一つ増えたという単純な話ではなく、巨大な経済効果が生まれていることを見逃してはならない。

 空港の民間航空関連だけで、1167億元(約1兆7700億円)の投資が行われ、周辺の交通関連への投資は3000億元(約4兆5400億円)に達している。半径1時間以内の居住人口は7000万人、高速鉄道で2時間以内のエリアには1億3400万人、半径3時間以内の範囲には2億人を超える人が生活している。

 北京大興国際空港は、北京首都国際空港(Beijing Capital International Airport)と共に世界で初めての2つの国際ハブを持つ都市をつくり上げる。2空港合わせた旅客数は2億5000万人を超え、人の流れとともに、モノ・カネ・情報などの生産的要素が高密度で集まっていく。150平方キロにわたる臨空経済エリアを活性化し、北京・天津(Tianjin)・河北省(Hebei)に至る協調発展に新たな動力を提供することだろう。

 同空港は、世界レベルの交通ハブとして「一帯一路」における「空中の道」の一つの起点へと発展していく。国際定期路線が増えるにつれ、東北アジア、中東や欧州への輸送力は強化され、「一帯一路」周辺国家との往来は一層密になり、資源の共同利用が進み、共同発展が一層促されることが期待される。

【AFPBB News】

ロシア政府が進める「インターネット鎖国」への準備

2019/09/30

ロシアのプーチン大統領は今年、ロシアのインターネットが外部から攻撃された場合、ネットワークを遮断するための法案に署名した。専門家はロシアが今後、中国と同様な形でインターネット鎖国を実現する可能性を指摘している。

ロシアの通信規制当局Roskomnadzorの幹部、Alexander Zharovはメディアの取材に「現在、大手通信企業のネットワークに機器の導入を進めており、10月初旬には遮断テストを開始する」と述べた。

ロシア政府はテストの目的を「外部からの攻撃に備え、ロシア国内の通信インフラを守るため」としている。ロシアの通信プロバイダー(ISP)は法に従うために、既存のドメイン管理システム(DNS)に代わる仕組みを整備する必要がある。

現地メディアのMoscow Timesは、2014年にロシア政府が国内のインターネットを外部から遮断する実験を密かに行い、30分後には復旧させることに成功していたと伝えていた。

通信規制当局のZharovは現地メディアの取材に、遮断テストを注意深く行うと述べ、「まずは、トラフィックへの影響が出ないかを確認し、全てのサービスが利用可能かどうかをチェックする」と話した。テストは10月の終わりまでに完了するという。

ロシア当局は、通信の遮断を行うのはロシアのインターネットが危険な状況に陥った場合のみだと述べている。しかし、どのような状況が「危険」とされるのかは曖昧だ。法律の条文には「ネットワークの統合性が影響を受けた場合、安定性が危惧される場合、人為的あるいは偶発的な事象が発生した場合、セキュリティ上の脅威が発見された場合」など、様々な定義が並んでいる。

ロシアは近年、ソーシャルメディアの規制を進めており、反政府活動家のモバイル通信を遮断した。ロシアのネット遮断システムは11月に構築が完了する予定という。

インターネットの自由を推進する団体、Freedom On The Netはこう述べている。「ロシアのインターネットの自由度は6年連続で下がり続けている。ロシア政府は人気の通信アプリTelegramを使用禁止にし、ネットの匿名性を排除する法案を可決し、検閲を強化している」

【ForbesJAPAN】


インフルエンザ早くも流行の兆し

2019/09/30

10県に拡大、沖縄で突出


厚生労働省は27日、九州や沖縄県を中心に10都県でインフルエンザの患者数が流行入りの目安を超えたと発表した。特に沖縄県で患者数が突出しており、警報レベルに達している。例年は12月上旬に全国的に流行入りするが、今年は2カ月ほど早い可能性がある。

 厚労省によると、全国約5千の定点医療機関から22日までの1週間に報告された患者数は、1医療機関当たり1.16人で、流行の目安となる1人を超えた。

 ただ、沖縄県の患者数が52.22人と突出しており、1人以下の地域も多い。このため、厚労省の担当者は「まだ全国的な流行入りとは判断していない」としている。

【共同通信】


豚コレラ拡散、今防げなければ「災厄」に

2019/09/27

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17日、京畿道坡州市(パジュシ)でアフリカ豚コレラが初めて確認されて以降、周辺地域で発生が相次いで出ている。24日に確定判定を受けた坡州市と仁川江華郡(インチョン・カンファグン)の養豚農場2カ所を含め、発生地は5カ所に増えた。100%近い致死率を示している上、治療薬すらないというこの病気の深刻さを考えると、やり過ぎと思われるほど強力に対処しなければならない。この1週間の防疫過程で明らかになった穴を検証して埋めることが早急に求められるだろう。

 政府は、北朝鮮で広がった豚コレラ・ウイルスが南に伝播した可能性を疑っているという。発生地域がいずれも北朝鮮に近い境界地域であるためだ。国家情報院によると、北朝鮮では平安北道地域の豚が全滅するほど状況が深刻だった。南北当局の協力が実現しなかったということが残念でならない。

 初期対応に穴がなかったか振り返ってみることだ。農林畜産食品部は最初の発生直後、アフリカ豚コレラの危機警報レベルを最高レベルの「深刻」に引き上げ、全国の養豚農場や屠畜場などに対して48時間の「移動中止命令」を下した。マニュアル(指針)に従った措置だったが、結果的に発生が拡大したことで、移動中止期間が短すぎたのではないかという疑問がわく。病気の潜伏期間が4~21日とされているのだから、なおさらだ。李洛淵(イ・ナギョン)首相は24日、緊急関係閣僚会議で「これまで我々が力を注いだ防疫が完全ではなかったことは認めざるを得ない」と述べた。

 李首相の指摘のように、これまでの防疫体制では十分でないことが明らかになっただけに、やりすぎと思われるほどに断固たる、かつ迅速なる対応が必要だ。前例のない事態であることを考慮すると、従来の指針に縛られた対応だけでは不十分だ。「汎政府対策支援本部」段階の現在の対応体制を、政府最高対応機構である「中央災難安全対策本部」(中対本)に格上げし、総合的に対応力を高める方策を積極的に検討すべき時期に来ていると考える。

 これまでに診断が確定した事例は京畿道北部地域に限られており口蹄疫とは違い伝播速度が速くないという事実だけでは、全く安心できない状況だ。24日現在までに診断が確定したすべての農場が車両の移動による直接・間接的な「疫学関係」でつながっていたということに鑑み、すでに他の地域に広がっている可能性も排除できない。もしこの病気が全国に広がる事態になれば、養豚農家はもちろん、その前後に連なる関連産業全般が大きな打撃を受ける「災厄的状況」となりうる。政府・民間ともに非常な覚悟で対処すべき時だ。

【The Hankyoreh japan】


インフルエンザ患者増、東京で「流行開始」 10歳未満が6割超

2019/09/27

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東京都内のインフルエンザ患者報告数が増加し、「流行開始」の目安を上回ったことが25日、東京都感染症情報センターが公表した感染症発生動向調査の週報(ウェブ版)で分かった。

週報によると、16日から22日までの週の1医療機関当たりの患者報告数は、前週比約13%増の1.06人となり、「流行開始」の目安となる1.0人を超えた。年齢別では、10歳未満が全体の6割超を占めている。

 保健所管内別では、多摩小平が4.05人で最も多く、以下は、中央区(1.8人)、文京と渋谷区(1.57人)、杉並(1.53人)、世田谷(1.46人)、中野区(1.4人)、板橋区(1.38人)、江戸川(1.37人)、八王子(1.33人)、北区(1.18人)、西多摩(1.14人)などの順だった。

 インフルエンザは例年12月から3月にかけて流行する。2018年は第49週(12月3-9日)に「流行開始」の目安を超えており、今シーズンの「流行開始」は昨シーズンよりも2カ月以上早い。

【CBnews】

インフルエンザが9月なのに流行し始めた理由

2019/09/26

グローバル化やスポーツイベント開催に注意

インフルエンザと聞けば冬場の病気というイメージがあるだろう。ところが、今まさに流行が始まっている。国立感染症研究所の9月17日の発表によると、9月2~8日の間のインフルエンザ感染者数は、定点医療機関あたり0.77人で、前週から倍増した。大流行した2009年に次ぐ勢いとなっている。

流行のきっかけは2学期が始まったことだろう。9月2日には東京都東村山市の中学校がインフルエンザで学級閉鎖となった。

それにしても、夏場にインフルエンザが流行するとは奇妙だ。インフルエンザは冬場の乾燥した時期に流行すると考えられてきた。近年、状況は変わりつつあるようだ。なぜだろう。

東南アジアなどの熱帯・亜熱帯では夏にも流行

実は、インフルエンザの流行が冬場に多いのは日本など温帯地域の特徴だ。東南アジアなどの熱帯・亜熱帯では、冬だけでなく、夏にも流行する。

インフルエンザは、湿潤で暑い季節にも流行しうる。2009年の新型インフルエンザの流行は夏場に起こったし、今年8月には沖縄県でインフルエンザ注意報が発令されている。まれではあるが、わが国でも夏場にインフルエンザが流行することがある。

なぜ、近年は夏場の流行が目立つのだろう。このことを説明する前に、世界でのインフルエンザの流行のメカニズムをご紹介したい。

実はインフルエンザの流行は、世界中を「循環」している。日本の冬場に北半球、夏場に南半球で流行する。つまり、1年をかけて、北半球から南半球を「往復」する。この結果、その途上にある熱帯や亜熱帯は半年に1度のペースで年に2回流行する。

近年、この状況に変化が生じている。原因はグローバル化の加速だ。とくに注目すべきは、夏休み期間の7~8月には多くの日本人が海外に出かけ、海外からも旅行客が押し寄せることだ。彼らがインフルエンザを海外から日本に持ち込むのだ。

南半球との交流が拡大

ポイントは南半球との交流が拡大していることだ。この時期、南半球はインフルエンザ流行の真っ最中だ。

日本政府観光局によれば、今年の7~8月にオーストラリアから6万1900人が入国している。対前年比7.4%の増加だ。

日本人もオーストラリアに出かける。JTB総合研究所が各国政府の発表統計より作成したデータによれば、今年7月に、オーストラリアを訪問した日本人は2万8000人だ。8月分は未発表だが、合計すると5万人は越えるだろう。

日本とシドニー間の航空機での所要時間は10時間程度だ。インフルエンザ感染の潜伏期は1~3日間程度だから、オーストラリアで感染した人が発症する前に入国あるいは帰国してもおかしくない。

南半球はオーストラリア以外にも、ニュージーランドや南米、さらにアフリカがある。近年、交流は加速している。

今秋はとくに注意が必要だ。ラグビーワールドカップが開催されているからだ。

ラグビーはイギリス発祥の球技だ。イギリスと、かつて植民地であったイギリス連邦で盛んだ。現在、ラグビーの世界ランキングのトップ7はすべてイギリス連邦に属する国だ。南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランドなど、多くが南半球に存在する。

そして来年は東京五輪の開催を控える。その規模はラグビーワールドカップとは比較にならない。インフルエンザを含め、さまざまな感染症が海外から日本に持ち込まれるかもしれない。

流行を防ぐにはどうすればいいだろうか。マスクを利用されている人もおられるだろう。インフルエンザが流行るとマスクが売れる。ところが、意外かも知れないが、インフルエンザ対策でマスクの有効性は証明されていない。経済

9月3日、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)の研究者が興味深い研究結果を公表した。

彼らは2862人の医療従事者を、一般用のマスクと、「N95」という高性能マスクをつける群に無作為に割り付けて、予防効果を検証したが、両群に大きな差はなかった。

「N95マスク」は防塵マスクの規格を示す。アメリカの労働安全衛生研究所が定めたもので、きちんと装着すると、フィルターを介して、固体粒子を95%以上補足する。

アメリカでは医療機関に「N95マスク」を導入する際、医療スタッフに対して顔面への密着度を評価するための「フィットテスト」が義務づけられている。その後は年に1回の頻度で行う。この詳細は「医療従事者のためのN95マスク適正使用ガイド」で公開されている。

医療用のマスクでも感染を防げない

筆者も「N95マスク」を装着したことがあるが、肌に密着し、息苦しさを覚えた。市販のマスクとは粉塵の吸入予防効果はまったく違う。ところが、「N95マスク」を用いても、インフルエンザの感染を防げなかった。

結局、インフルエンザ予防に有効なのはワクチンだ。この論文を発表したCDCの研究者たちも、インフルエンザを予防するにはワクチンしかないと明言している。

インフルエンザワクチンは、感染を完全には予防できないが、罹患しても軽症で済む。成人に接種した場合、2週間程度後から抗体が増え始め、4週でピークに達する。その後、3〜5カ月で低下するが、感染者と接触するなどして、ウイルスに暴露され続ければ、効果はもっと長持ちする。年末から年始に接種すれば、冬場だけでなく、来夏にも効果が期待できるかもしれない。ぜひ、インフルエンザの予防接種を受けることを勧めたい。

【東洋経済オンライン】


【感染症週報・第36週】インフルエンザ報告増加、過去5年に比べてかなり多い-感染研

2019/09/25

道府県上位3位は沖縄、宮崎、千葉

国立感染症研究所は9月24日、「JAPAN 2019年第36週(第36号)」を発行。9月11日集計分の第36週(9月2日~9月8日)の報告症例について、コメントを示した。

注視すべきは、。定点当たり報告数は0.77で、第31週以降増加が続いており、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別の上位3位は沖縄県(34.10)、宮崎県(1.17)、千葉県(0.87)。基幹定点からのインフルエンザ入院サーベイランスにおける報告数は87例と、前週と比較して増加し、14府県から報告があった。

【QlifePro医療ニュース 】

RSウイルス感染、1週間で1万人超…過去最多

2019/09/25

 国立感染症研究所(感染研)は24日、9~15日の1週間に全国約3000の小児科から報告されたRSウイルス感染症の患者数が、過去最多の1万846人を記録したと発表した。都道府県別では大阪が最多の889人で、福岡724人、東京646人、愛知429人など。今年の患者数は8万7072人で、年間13万9557人と最も多かった2017年の同時期を上回るペースとなっている。

この感染症は、患者のくしゃみなどのしぶきを吸い込んだり、ウイルスが付着した物に触ったりすることでうつる。発熱など風邪に似た症状が出るが、多くは軽症で数日で治る。予防のためのワクチンや治療薬はなく、感染研は手洗いの徹底を呼びかけている。

【読売新聞】 

インフルエンザ患者急増、救急圧迫懸念 病院「不急受診避けて」

2019/09/17

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沖縄県内でインフルエンザ発症が激増し、連休を前に、救急病院への駆け込み受診で救急医療を圧迫する懸念が高まっている。患者報告数が最も多い那覇市保健所は「救急病院に患者が集中すると、緊急を要する患者への対応が遅れる危険がある」と注意を呼び掛けている。8日に発熱患者が救急外来に殺到したという那覇市立病院は「不要不急の受診は控えてほしい」と市民の協力を求めている。 

県内の定点医療機関58カ所の調査で1医療機関当たりのインフルエンザ患者報告数は8月下旬から急増し、9月2~8日に警報基準の平均30人を超えた。県地域保健課は11日にインフルエンザ警報を発表した。 

那覇市立病院の救急外来には8日、286人が受診。うち4割の121人がインフルエンザと診断された。通常から救急外来が多く、長い時で2~3時間待ちになるが、8日は受け付けから会計まで4~6時間かかる人もいたという。 

日曜は休診する地域の医院が多いため総合病院の救急外来を利用する傾向がある。同院の屋良朝雄院長は「インフルエンザは発症しても12時間は陽性反応が出ない」と指摘。発熱しても十分に睡眠を取り安静にすることが大事で、「救急外来で患者が重なると待ち時間でかえって症状を悪くする可能性もある。休日はできるだけ自宅で様子を見ながら、開院している医院を利用してほしい」と話した。同院は9日から入院患者への二次感染などを防ぐため、入り口でマスクの無料配布を開始。面会の来院者には体温測定などを実施している。連休の救急外来では発熱患者は別の階に案内するなど対策を強化する。 

琉大付属病院もインフルエンザ感染の未然防止のため10日から必要最小限で面会を制限。「来院自体を控えてほしい」としている。 

予防には人混みを避けることや手洗い・マスクの徹底が重要。子どもの病気は小児救急電話相談(#8000)で専門家からのアドバイスを受けられる。

【女性自身】

海外からの対中投資、1~8月は6.9%増

2019/09/17

中国商務省は12日、中国への外資による直接投資(FDI)実行額が1~8月は前年同期比6.9%増の6,040億4,000万元(約9兆2,200億円)だったと発表した。米ドル換算では3.2%増の892億6,000万米ドル。

製造業への投資が1,707億2,000万元、サービス業への投資が11.2%増の4,252億3,000万元を占めた。ハイテク産業への投資が39.3%増の1,748億元と大きく伸びており、このうち医薬や電子・通信設備などを含むハイテク製造業は16.4%増の665億2,000万元、情報や研究開発(R&D)・設計などを含むハイテクサービス業は58.4%増の1,082億8,000万元だった。

国・地域別に見た投資額の伸び率は日本が10.6%、韓国が45.3%、シンガポールが17.1%、香港が7.4%など。習近平政権が掲げる現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」沿線国からの投資は6.3%、東南アジア諸国連合(ASEAN)からの投資は7.7%、それぞれ伸びた。

1~8月に新設された外資企業数は2万7,704社だった。

8月単月の外資によるFDI実行額は、前年同月比3.6%増の708億9,000万元。米ドル換算では0.3%増の104億6,000万米ドルだった。

【NNA.ASIA】

豚コレラ防止、県内全域禁猟 イノシシ捕獲は強化 /岐阜

2019/09/13

 県は11日、豚(とん)コレラの感染拡大を踏まえ、今年度は県内全域を禁猟にすると正式発表した。感染した野生イノシシや人などによるウイルス拡散を防ぐための措置。県猟友会などによる個体数削減を含めた野生イノシシ捕獲は推進する。

【毎日新聞】


9月にインフルエンザで学級閉鎖が相次ぐ 感染拡大のワケとは

2019/09/13

インフルエンザで学級閉鎖が相次いでいます。まだ暑いのに、一体なぜ感染が拡大しているのでしょうか?

 9月なのに、まだまだ厳しい暑さ。熱中症が心配なところですが…

 名古屋市緑区にあるクリニック「もろの木こどもクリニック」。診察室をのぞくと聞こえてきたのは…

「インフルエンザのチェックするね。まずお鼻からいこうか」(もろの木こどもクリニック 諸岡正史院長)

実はいま、インフルエンザなどで高熱を出す子どもが増えているといいます。

「(例年であれば)お盆明けは風邪の患者さんは少なく発熱の患者が減っていたが、(ことしは)9月入ってから熱の子が結構増えたなと、倍くらいになっている」(もろの木こどもクリニック 諸岡正史院長)

小学校でも影響が出ています。名古屋市天白区にある「名古屋市立山根小学校」。この小学校では、3年3組の児童30人のうち、8人からインフルエンザの陽性反応が出たため学級閉鎖に。

 愛知県知多市にある「知多市立八幡小学校」でも1クラスで学級閉鎖となったほか、愛知県刈谷市にある「刈谷幼稚園」「小高原小学校」でも、学級閉鎖となりました。

愛知県内で続出しているインフルエンザ。寒い冬の時期に猛威を振るうことが多いですが、一体なぜ暑い今、流行しているのでしょうか?

「南半球のオーストラリアとかニュージーランドとかインフルエンザの感染時期。夏休み中に旅行などで行き来があったりすると、感染した人が日本に帰ってくる」(もろの木こどもクリニック 諸岡正史院長)

さらに院長によると、“夏休み明け”という「時期」も関係しているといいます。

「夏休みで学校休みだと接触少ないけど、クラスで一堂に会するとか幼稚園が始まるとか感染の場になっているのでは」(もろの木こどもクリニック 諸岡正史院長)

 保護者からは戸惑う声も…。

「びっくりしました。早いなって。この子も夏休み明けに幼稚園に行ったんですけど体調不良に」
「保育園で(ウイルスを)拾ってくることはあるのかなと」(クリニックに来た親)

 本格的な流行シーズンを前に感染が拡大するインフルエンザ。今後も注意が必要です。

【Yahoo!ニュース 】

「インフル」沖縄で猛威 湿度管理やN95マスクも効果なし?

2019/09/13

日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、2人の女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「インフルエンザの備え」について、NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。

*  *  *
 9月に入った矢先、「例年より早いインフルエンザによる学級閉鎖・学年閉鎖」のニュースが東京や京都、静岡から飛び込んできました。「秋が来たと思ったら、もうインフルエンザなの?」とびっくりされた方も多いのではないでしょうか。

 実は、沖縄では今年の8月、インフルエンザ注意報が発令されました。夏季のインフルエンザ注意報の発令は2年ぶりのことであり、8月19日から25日までの定点報告数(全国約5,000の医療機関で1週間に受診した1医療機関当たりの患者数)は13.21人と流行が続いています。

 8月の上旬だったと思います。高校生が39度を超える高熱を訴えて、外来にやってきました。高熱のほか、咳や喉の痛み、関節痛や筋肉痛を訴えていたので、インフルエンザかもしれないと思った私は、沖縄に行ったかどうかを尋ねました。すると、夏休みにボランティアで沖縄に2週間滞在していたと言うではありませんか。インフルエンザの迅速検査を行ったところ、A型のインフルエンザであることが判明。沖縄では夏にインフルエンザが流行していることを伝えると、たいそう驚いた様子でした。

 あと1カ月もすると、インフルエンザの予防接種が始まります。そこで今日は、インフルエンザの感染に備えていただけるように、最新のインフルエンザにまつわる調査結果をご紹介したいと思います。

 その前に、インフルエンザについておさらいを。インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染して発症します。咽頭痛や鼻汁、咳などの上気道の炎症による症状、38度以上の高熱や頭痛、関節痛や筋肉痛、倦怠(けんたい)感などの全身の症状が特徴です。まれに小児では急性脳症を、高齢者や免疫力の低下している人は肺炎を合併するなど、重症化することもあり注意が必要です。

こうした重症化の予防やインフルエンザの発症リスクを下げるため、さらには周囲への感染拡大を防ぐためには、日々のこまめな手洗いうがいの他、インフルエンザワクチン の予防接種が欠かせません。

 日本では毎年冬から春にかけて流行するインフルエンザですが、世界的にもインフルエンザウイルスは湿度が低いほど生存率が高いと長らく考えられていました。しかしながら、アメリカ国立衛生研究所のBloom-Feshbach氏らが世界の137カ所の検査室で確認されたインフルエンザの季節的・地理的変動を確認したところ、温暖な地域では冬季に一貫してピークに達しましたが、東南アジアの熱帯地域では半年ごとに頻繁に発生していること、さらにいくつかの温帯地域では、冬と夏にインフルエンザのピークがあったことが分かったと2013年に報告されました。

 実際、今年の沖縄でのインフルエンザ注意報の発令からもお分かりの通り、日本でも、東南アジアと同様に亜熱帯に属している沖縄では、夏にもインフルエンザが流行しています。

 さらに、2018年7月、ペンシルベニア州のピッツバーグ大学のKormuth氏らの調査によって、高湿度の環境下でもインフルエンザウイルスの感染力は弱まらない可能性のあることが示唆されたと発表されました。

 インフルエンザ流行期には、少なくとも一般的な住宅では、室内の空気が外気と入れ替わる1時間のうちは咳などで飛散した気道の分泌物がウイルスを保護している可能性が考えられるため、インフルエンザの流行期には自宅や職場の空気をこまめに入れ替えたり空気清浄機を活用したり、ドアノブやキーボード、電話、机などを定期的に消毒するといいと言います。

 しかしながら、今年の冬に限らず、旅行や海外出張の際にもインフルエンザ感染には注意が必要です。例えば、オーストラリアなど南半球の温帯地域では、インフルエンザは4~9月にかけて流行がピークを迎えます。他にも、バス旅行やクルージングといった団体旅行や集団渡航の場合や、熱帯地域への渡航の際にも、インフルエンザの感染リスクは高まります。渡航先の季節やインフルエンザの流行状況を事前に確認することが大切なのです。

今月20日からはラグビーワールドカップが始まり、来年には東京オリンピックが控えています。国際的なスポーツイベントであるため、当然ながら世界各国から多くの人が日本にやって来ます。ということは、おのおのの国で流行している疾患が日本に持ち込まれる可能性があり、競技場に多くの人が集中することによって感染が拡大する可能性があるということを意味します。国立感染症研究所のGriffith氏らは、麻疹(はしか)や風疹、おたふく、髄膜炎、そしてインフルエンザに特に注意が必要だと言います。

 最後に。今月の3日にとても興味深い調査報告が発表されました。アメリカ疾病管理予防センター(CDC)のLewis 氏らは、2862名の医療関係者を対象に、結核やSARSなどの感染防止に用いられているN95マスクとごく一般的な医療用マスクのインフルエンザ感染予防に対する有効性について調べたところ、なんとインフルエンザの発生率に有意な差はなかったといいます。

 N95マスクとは、塩化ナトリウムエアゾルを試験粒子として95%以上の捕集効率を保証されたマスクのことであり、新型インフルエンザ対策のマスクとして知っている方も多いと思います。粒子の侵入を防げるというだけあって、装着してみると苦しく感じてしまうほどであり、長時間装着するのは難しいと装着するたびに個人的には感じるのですが、今回の調査結果はインフルエンザウイルスを出来うる限り遮断しても予防効果はないことを示しており、予防法の概念を覆す結果であることは間違いないでしょう。

 FDAのゴットリーブ長官も、「FDAが承認したインフルエンザを治療する抗インフルエンザ薬はいくつかあるが、予防接種の代わりにあるものはない」と述べています。これから迎える冬の流行だけでなく、大きな国際大会を控えている今、インフルエンザは予防の必要性が高い疾患の一つと言えるでしょう。

【アエラドット朝日新聞出版】