スズメなど3千羽が死ぬ 台風15号の暴風雨が影響か 県内11市町で死骸確認 素手で触れないで
2019/09/13
同課によると、9日午前10時15分以降、県の環境管理事務所や市から同課に野鳥が複数死んでいるとの通報が寄せられた。久喜市除堀でスズメ約千羽が死に、ふじみ野市ふじみ野ではスズメとムクドリ約870羽が死んでいた。
同課は、野鳥の死骸を発見しても病原体を持っている場合もあるので素手で触れないように注意を呼び掛け、県や発生市町での監視を強化する。
【埼玉新聞】
野生イノシシの豚コレラ対策 県、狩猟禁止区域設けず 個体数減へ捕獲強化
2019/09/10
野生イノシシの豚コレラ感染拡大を防ぐため県が緊急対策で設けるとしていた「狩猟禁止区域」について、県が同区域は設けず、衛生対策を徹底した上で狩猟を認める方針に転じたことが9日、分かった。11月からの狩猟期を前に、捕獲を強化することで個体数や生息密度を減らす対策にかじを切り替える。
県は8月9日発表の緊急対策に、イノシシのふんなどに人が触れてウイルスが広がらないよう狩猟禁止区域の設定を盛り込んだ。感染イノシシ発見地点から半径10キロ圏に含まれる市町村全域で狩猟期間の11月15日から3カ月、狩猟を禁じるとしていたが、感染イノシシの確認数、エリア拡大に歯止めがかからない状況を受け、方針を見直した。
県林務部によると、2018年度の野生イノシシ捕獲数は6787頭で、うち農林被害防止のため駆除する有害鳥獣捕獲は5544頭。猟期を定めて登録者が行える狩猟は1243頭で18%を占める。狩猟禁止区域を設けて捕獲数が減ると、個体数が増えて感染が拡大する可能性がある他、農作物被害が増えると判断。区域の線引きは現実的でないことも考慮した。環境省も8月下旬、捕獲強化に取り組むよう県に通知していた。
新方針では、今月始まる狩猟者登録に際し、県が豚コレラの衛生対策講習会を県内全域で開催。豚コレラの基礎知識や感染状況、靴底や車両の消毒などを学ぶ講習会受講を必須として登録する。県外の狩猟者登録は原則行わないが、受講を確約できる人のみを例外的に認める。18年度の登録者は県内が約4300人、県外が約500人だった。
県内でこれまでに確認された感染イノシシは計102頭で、発見地点から半径10キロ圏内に入る自治体は中南信の27市町村。県鳥獣対策・ジビエ振興室は「正しい対策をきちんと伝え、確実に衛生対策をした上で捕獲してもらい、まん延防止を進めたい」としている。
【信濃毎日新聞】
もう豚肉を食べられない? アフリカ豚コレラ蔓延による豚肉価格急騰=中国メディア
2019/09/10
中国ではアフリカ豚コレラの流行が問題となっているが、昨今の豚肉価格高騰が人々の食習慣に影響を及ぼすほど深刻になってきている。
中国メディアの新京報によれば、本年前半の豚肉卸売価格は1キロ20元(約300円)前後だったが、ここ3カ月ほどは一貫して上昇傾向にあり、7月29日から8月4日の週は1キロ25元(約380円)を超え、8月19日から8月25日の週には1キロ30元を突破し31.77元(約480円)に達した。そして、8月26日から9月1日の週は1キロ34.59元(約510円)と、1週間で8.9%も上昇した。わずか数カ月のあいだに70%を超える急騰となった計算になる。
豚肉が食卓の中心である中国の人々にとって豚肉価格の高騰は極めて深刻な問題であり、各地で販売価格統制、生産者への補助金支給、備蓄冷凍豚肉の放出等の各種政策が採られている。例えば広西チワン族自治区南寧市では、特定の農産物市場において直前10日間の平均価格の10%以上の割引価格での販売が義務付けられた。購入は一人当たり1キロまでに制限される。
豚肉価格の高騰は他の肉類の価格にも波及しつつあり、8月26日から9月1日の週は牛肉と羊肉の価格もそれぞれ1週間で2.4%、1.9%上昇した。
同記事によれば、消費者は「最近は鶏肉ばかりを食べなくてはならなくなった」と嘆いているという。
日本ではアフリカ豚コレラとは別のウイルスである豚コレラが発生しているもののアフリカ豚コレラの発生は現在のところ確認されていない。しかし、訪日外国人による持ち込みのリスクは決して低くなく、アフリカ豚コレラにはワクチンが存在せず、感染した豚の致死率はほぼ100%なので、いったん持ち込まれれば養豚業界の受ける損害は甚大となる。決して対岸の火事とはいえない。
【livedoor 】
対外貿易は輸出入額3.6%増加で安定発展、1-8月—中国
2019/09/10
税関総署が8日に発表したデータによると、今年1-8月には、中国の物品貿易の輸出入額が20兆1300億元(約301兆9500億円)に上り、前年同期比3.6%増加して、対外貿易が安定的に発展する状況が続いた。新華社が伝えた。
約20兆元という大きな数字のうち、輸出は10兆9500億元(約164兆2500億円)で同6.1%増加、輸入は9兆1800億元(約137兆7000億円)で同0.8%増加、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1兆7700億元(約26兆5500億円)の黒字で、黒字額は同46%増加した。
8月の輸出入額は2兆7200億元(約40兆8000億円)で同0.1%増加し、輸出は1兆4800億元(約22兆2000億円)で同2.6%増加、輸入は1兆2400億元(約18兆6000億円)で同2.6%減少、貿易収支は2396億元(約3兆5940億円)の黒字で、黒字額は41.8%増加した。
貿易タイプ別にみると、1-8月の一般貿易の輸出入額は12兆300億元(約180兆4500億円)で同5.4%増加し、同期の対外貿易総額の59.8%を占め、この割合は同1ポイント上昇した。保税物流方式の輸出入額は2兆3100億元で同9.9%増加し、全体の11.5%を占めた。このうち輸出は7676億7000万元で同14%増加、輸入は1兆5500億元で同8%増加。
貿易パートナー別にみると、中国と欧州連合(EU)、ASEAN、日本などの主要市場との輸出入がいずれも増加を維持し、「一帯一路」(the Belt and Road)沿線国との輸出入の増加率が全体の増加率を上回った。
詳しくみると、1-8月の対EU貿易額は3兆1500億元(約47兆2500億円)で同9.7%増加し、同期の対外貿易全体の15.6%を占めた。対ASEAN貿易額は2兆7400億元(約41兆1000億円)で同11.7%増加し、13.6%を占めた。対日貿易は1兆3900億元(約20兆8500億円)で同0.7%増加し、6.9%を占めた。また同期には、「一帯一路」沿線国との貿易が5兆8300億元(約87兆4500億円)で同9.9%増加し、増加率は全体の増加率を6.3ポイント上回り、対外貿易総額の29%を占め、この割合は同1.7ポイント上昇した。
貿易主体別にみると、1-8月には、民間企業の輸出入が8兆4900億元(約127兆3500億円)に上り、同11.2%増加し、対外貿易総額の42.2%を占め、同2.9ポイント上昇した。
このほかデータからわかることとして、電気機械製品と労働集約型製品の輸出が増加傾向を維持したことがある。電気機械製品の輸出額は6兆3400億元で同5.6%増加し、輸出総額の57.9%を占めた。衣類・靴類をはじめとする7大労働集約型製品の輸出額は合計2兆1300億元で同7.3%増加し、輸出総額の19.4%を占めた。
輸入をみると、原油、石炭、天然ガスなどの輸入量が増加し、鉄鋼石と大豆の輸入量が減少し、大口商品の輸入平均価格は上昇したものも低下したものもあった。
【BIGLOBEニュース】
中国国際輸入博覧会にドイツ企業200社以上が出展応募、欧州最多—中国メディア
2019/09/10
ドイツのメルケル首相が6日と7日、中国国務院の李克強(リー・カーチアン)総理の招きに応じて、中国を訪問した。中国商務部の高峰(ガオ・フォン)報道官は5日午後、中国とドイツの貿易協力に言及した際、「欧州において、ドイツは中国の最大の貿易パートナー」と述べた。2014年、習近平(シー・ジンピン)主席がドイツを訪問した際、両国は包括的戦略パートナー関係を築き、その貿易関係は新たな発展の段階へと突入した。
高報道官によると、ここ5年間、中国‐ドイツ間の貿易は安定して発展し、18年にはその両国間の貿易総額が前年同期比9.4%増の1839億ドルと、過去最高に達した。また、ドイツにとっても、中国は3年連続で最大の貿易パートナーとなっているほか、中国はドイツ企業に最も人気の投資先国の一つなっている。
今年も、中国とドイツの貿易関係は安定した発展を見せており、両国間の貿易、双方向の投資が増加している。1‐7月期、両国間の貿易総額は前年同期比2.4%増の1069億3000万ドルに達した。ドイツの対中新規投資額は前年同期比62.7%増の11億7000万ドルで、中国の対ドイツ新規投資は同比27.6%増の10億1000万ドルに達した。
中国とドイツの「一帯一路(the Belt and Road)」共同建設が顕著な成果を挙げているのは注目に値する。シーメンスなどのドイツ企業が中国企業と第三国市場において密接な連携を展開するようになっている。高報道官は「ドイツ企業は、第2回中国国際輸入博覧会出展に非常に意欲的だ。現時点で、ドイツ企業200社以上が出展を申し込んでおり、企業数と出店面積の面で、欧洲最多、最大だ」と説明した。
また、「中国とドイツは積極的に経済のグローバル化と開放型の世界経済を支持しており、両国とも多国間主義、自由貿易主義を固く守ると決意している。世界経済ガバナンス、多国間貿易体制の保護、気候変動への対応などの面で、両国共通の利益は非常に多い。さらに、デジタル経済、工業インターネット、新エネ車、人工知能、環境保護、第三国市場における協力などの分野の協力のポテンシャルは巨大だ」との見方を示した。
【BIGLOBEニュース】
混沌の香港デモ、その先に待ち受ける「中国政府が描く驚きの未来図」
2019/09/10
中国政府はどう見ているのか
おととい9月8日の日曜日、香港で、再び大規模なデモが行われた。
その4日前、すなわち9月4日、香港行政府トップの林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は、重要なカードを切った。6月に、デモが起きる発端となった「逃亡犯条例」の改正案(犯罪容疑者を中国大陸にも引き渡せるように改正)を、完全に撤回すると発表したのだ。
ところが、デモは一向に収束する気配を見せず、「五大訴求、欠一不可」(5大要求のどれ一つが欠けてもならない)が、このところの香港の若者たちの合言葉となっている。「5大要求」とは、
1)逃亡犯条例改正案の完全撤回
2)デモを「暴動」と認定したことの撤回
3)警察の暴力に対する独立調査委員会の設置
4)拘束中のすべてのデモ参加者の釈放
5)普通選挙(完全な民主選挙)の実現
である。
この混沌とした状況を、中国政府(共産党政権)はどう見ているのか? そして、どう収束させるつもりなのか?
緊急で、中国の関係者に聞いた。以下は、その一問一答である。
中国のルールに従ってもらう
――9月4日、林鄭月娥長官が逃亡犯条例の完全撤回を表明した。これは中国政府と綿密に打ち合わせた上でカードを切ったものなのか?
「もちろんだ。香港は『一国二制度』を敷いているが、中華人民共和国の特別行政区だ。林長官が下す重要な決定事項や発言などは、すべて中国政府の許可を得て行っている」
――「9月4日」という日付も、中国政府からの指示だったのか?
「具体的な日にちは、林長官が香港特別行政庁の幹部たちと話し合って決めたものだ。ただ、10月1日に北京で建国70周年記念式典を控えていて、香港では9月11日と12日に『一帯一路』サミットが行われる。そのため、その前に重要なカードを切ったということだろう」
――それにもかかわらず、9月8日の日曜日には、再び「5大要求」を掲げて大規模デモが起こった。
「まさに『廃青』(フェイチン=廃人と化した青年)たちによる『損人利己』(スンレンリーズ=他人に損害を与えて自己の利益を得る)を正当化するための悪辣なスローガンだ。彼らの愚行は、『賊喊捉賊』(ゼイハンジュオゼイ=盗人が「盗人がいる」と叫ぶ)というものであり、香港の安全と発展のため、早急な『止暴制乱』(ジーバオジールアン=暴力を止め動乱を制する)が求められている」
――「5大要求」のうち、根本的な問題だった逃亡犯条例の改正案は、完全に撤回された。中国政府として、残りの4項目は呑めないものなのか?
「絶対に呑めないのは、普通選挙の実現だ。これを許すことは、香港の独立を許すことだからだ。
それから、現在拘束中のデモ参加者は、少なくとも10月1日の建国70周年記念式典をつつがなく終えるまでは、釈放しない。デモ参加者に(拘束されて釈放されないという)恐怖心を与えることで、参加者を減らす効果がある。あとの二つの彼らの要求は、是々非々の問題だ」
――普通選挙の実現、特に行政長官(香港トップ)の民主的な選出については、1997年の香港返還時に、将来的に保証したものではなかったのか。
返還時に施行された香港特別行政区基本法の第45条では、行政長官の選出方法について、普通選挙に移行していくという「目標」が明記されている。また附則の第7項では、「2007年以降は行政長官の選出方法を改修する必要がある場合は、立法会(議会)全体議員3分の2以上を通過し、行政長官が合意し、全国人民代表大会常務委員会の批准を得なければならない」としている。
こうしたことから、香港市民は2007年の行政長官選挙で普通選挙を期待したが、そうはならなかった。それどころか、習近平政権が発足した翌年の2014年8月31日、北京の全国人民代表大会常務委員会は、2017年の第4代行政長官選挙は事実上、北京政府のお墨付きを得た候補者たちによる間接選挙にすると、一方的に決めてしまった。
この決定に怒った香港の若者たちは、同年秋、79日に及ぶ「雨傘革命」を起こしたが、最後は警察に鎮圧された。その後、2017年7月の返還20周年の時は、習近平主席が香港に乗り込んで、軍事パレードまで行って、香港市民を威圧した。
だが今回は、すでに雨傘革命の日数を超えており、しかも一向に収まる気配を見せない。こうした広範な香港市民の「民意」を、中国政府はどう捉えているのか?
「香港市民が行政長官を、完全な普通選挙で選ぶと考えているのだとしたら、それは大いなる誤解というものだ。香港特別行政区基本法の第5条で、『資本主義の制度と生活方式を50年変えない』としているのは事実だが、『行政長官を普通選挙で選出する』とは書いていない。また第23条では、国家への謀反、分裂、反乱煽動、転覆行為などを禁じている。
要は、董建華(とう・けんか)初代行政長官(在任は1997年~2005年)が再三述べているように、『一国あっての二制度』なのだ。すなわち、香港はすでに中国に返還されたのだから、中国のルールに従ってもらう。ただし中国が許容する範囲内での『資本主義』は認めるということだ」
デモ隊はアメリカの駒にすぎない
――9月8日に行われたデモでは、アメリカ議会に「香港人権民主主義法案」(Hong Kong Human Rights and Democracy Act)の可決を求めた。これは今年6月13日に、マルコ・ルビオ議員とクリス・スミス議員(共に共和党)が提出した法案で、ナンシー・ペロシ下院議長(民主党)らも推進派だ。香港の自治や自由、人権を毎年監視し、それらを損ねる当局者をアメリカが拒絶する法案だ。
8日のデモでは、若者たちがアメリカ国旗を振り上げたり、「USA」「ペロシ」のコールが起こったりした。そしてデモ隊は、香港のアメリカ総領事館前で職員に、法案を早期成立させるよう求めた請願書を手渡した。こうした動きをどう見るか?
「デモ隊が、ついに馬脚を現した。すなわち、6月からの一連のデモは、アメリカが香港市民を煽動して行っていたことを証明したようなものだ。
われわれは6月以来のデモを、単純な香港市民の要求とは見ていない。中国とアメリカの『第一列島線』(中国が呼ぶ日本列島、台湾、フィリピン、大スンダ列島を結ぶ南北の線)を巡る長期にわたる攻防の、一断面と捉えている。
われわれの調査によると、デモを行っている若者たちの多くが、アメリカのバックアップを受けていて、バイト代までもらっている。アメリカは自ら陰謀を仕掛けておいて、中国に内政干渉するおかしな法案まで作ろうというのだから、呆れたものだ」
――米中の攻防と香港デモとの関係について、中国の考えを、もう少し詳しく説明してほしい。
「周知のように、アメリカ側の不当な『攻撃』によって、中米間の対立が激しさを増している。われわれはアメリカとの対立を、4段階で考えている。第一段階が貿易戦争で、これは昨夏から始まり、9月1日にはついに『第4弾』が放たれた。このままエスカレートしていけば、中米双方がすべての互いの輸入品に30%の関税をかけ合うという最悪の事態に陥るだろう。
第二段階はハイテク戦争で、アメリカはわが国のファーウェイ・テクノロジーズ(華為技術)などに不当な制裁をかけている。これから始まる5G(第5世代無線通信システム)時代を、『中国の時代』にしたくないのだ。
第三段階は金融戦争で、ドナルド・トランプ政権は8月5日、中国を為替操作国に認定した。中国は、アメリカ財務省が定めた為替操作国の3条件のうち一つしか該当しておらず、アメリカ財務省自身が5月に、『中国は為替操作国ではない』と報告しているにもかかわらずだ。
こうなるともはや、いつ第四段階の武力衝突に至るかということになってくる。最も敏感な台湾では、来年1月に『総統』選挙が行われ、ますますホットスポットになっていくだろう。それを見越して、アメリカ国務省は8月20日、台湾にF16戦闘機66機を80億ドルで売却する承認をしたではないか。
中国もアメリカもすでに、第一列島線付近で局地的な武力衝突が起こることを覚悟し始めているのだ。すでに9月3日、習近平主席が中央党校(国家行政学院)の開校式(入学式)のスピーチで、述べた通りだ(新華社通信の報道によれば、習主席は共産党の幹部候補生たちを前に、42回も「闘争」を連呼した)。
そしてそんな中で、アメリカ側が仕掛けたのが香港の動乱だということだ。アメリカは、中国大陸内で動乱を煽動する力がないから、香港で起こしているのだ。街頭で拳を振り上げている若者たちは、アメリカの駒にすぎない」
「一国二制度」は終焉を迎える
――中国は、隣の深圳に集結させた人民武装警察を、香港に繰り出す具体的な計画を立てているのか。もうしそうだとしたら、それはいつ頃になるのか。
「重ねて言うが、香港は中華人民共和国の一部の特別行政区だ。特別行政区の警察で対処できない場合には、特別行政区からの要請を受けて、人民武装警察が鎮圧することになるのは当然の話だ。
人民武装警察が入る時期は、香港行政庁の要請がいつ来るかによるが、少なくとも10月1日の建国70周年の記念式典が終わった後になる。それまでは、70周年行事をつつがなく終えることに集中するからだ」
――10月1日の後にせよ、もしも人民武装警察が境界を越えて鎮圧に乗り出せば、1989年の天安門事件の再来となるリスクがある。
「そうはならない。30年前は、100万人を収容する天安門広場という公共の場所を、当時の学生たちが長期にわたって不法に占拠したため、それを人民解放軍が強制排除したものだった。
それに対して今回は、継続して不法占拠されている場所はないし、香港の街頭や空港などの破壊行為を取り締まるだけのことだ。デモを禁止して、公共の秩序を取り戻すための行動を取る」
――仮に人民武装警察が香港に突入した場合、その後の香港の状況はどのように変化するか?
「一言で言うなら、『一国二制度』は事実上、終焉するだろう。特別行政区の名は残すかもしれないが、740万香港市民に中華人民共和国の身分証を発行し、広東省の一部に組み込んでいく。
1984年に鄧小平同志とマーガレット・サッチャー英首相が中英共同声明を出し、1997年に香港を返還するが資本主義の制度は50年不変とした(香港特別行政区基本法第5条)。この取り決めが、そもそもの間違いだったという声が、最近北京で強まっているのだ。
1984年当時は、中国は改革開放政策に乗り出したばかりで、まだイギリスに抵抗するだけの国力を備えていなかった。だからとにかく香港返還を実現したかった。だがそんな約束をしたばかりに、今回の香港の暴動を許すことになった。『一国二制度』は、いまとなっては大いなる後悔だ」
――1997年当時は、中国と香港のGDP比は、5.4対1。つまり香港は、中国全体の2割近くの経済力を占めていた。かつ香港は、アジアの金融センターでもあった。そのため中国としても、香港返還後に「一国二制度」による恩恵を、十分受けたのではないか。
「それはその通りだ。だが恩恵ということでいうなら、香港も中国大陸から巨額のマネーや観光客が流入し、大いに潤った。
現在、香港証券取引所に上場している企業の半数以上が、いわゆる『大陸銘柄』だ。株式時価総額で世界8位(2019年8月現在)のテンセントも、スマホの世界シェア4位(2018年)のシャオミー(小米)も、アメリカ市場ではなく香港市場に上場している。世界7位のアリババも現在、香港での上場を検討中だ。
観光客に関して言えば、昨年、香港を訪れた域外の観光客は、前年比11.4%増の6510万人。そのうち全体の78%を占めたのが、中国大陸からの観光客で、前年比14.8%増の5100万人だった」
――そのように相互に利用し合ってきた関係が、「一国二制度」の崩壊とともに崩れてしまうのではないか。
「それはある意味、仕方のないことだ。われわれとしては、秩序の維持が最優先だ。
いま北京で起こっているのは、むしろ『香港不要論』だ。アジアの金融センターとしての地位は、2016年6月にイギリスがBrexit(EUからの離脱)を決めた時点で、すでに終わったに等しい。ロンドンのシティという『親分』あっての『子分』(香港)だったわけで、親分が揺らいでいる現在、上海か深圳が香港の肩代わりをすればよい。
実際、昨年のGDPで香港は中国全土の2.7%にすぎず、ついに隣の深圳にも抜かれてしまった。人口で言うなら、香港は中国で35番目の都市だ。いまや香港が中国を必要としているのであって、その逆ではない」
香港だけを特別扱いはしない
――「香港不要論」については、今年5月から6月にかけて深圳を訪問した際にも、深圳人たちがしきりに口にしていた。例えば、「香港国際空港の昨年の利用者が世界8位で、深圳宝安国際空港の利用者が22位というのは、北京政府と香港特別行政庁の『密約』によって、深圳国際空港を拡大しないからであり、不便で仕方ない」と怨嗟の声が上がっていた。
「その通りだ。香港行政庁の幹部たちが北京へ来るたびに、『深圳宝安国際空港を拡張しないでほしい』と陳情する。いまや中国大陸からの観光客の多くが、ただ香港国際空港を利用するためだけに香港へ入るからだ。
だが8月9日から13日まで、5日連続で起こった香港国際空港での動乱によって、われわれもはっきりと方針を変えた。もう香港に対して遠慮はしない。
8月18日、国務院(中央官庁)は、『深圳の中国の特色ある社会主義先行示範区建設を支持することについての意見』を発表した。内容は、2025年までに深圳を世界トップクラスの国際イノベーション都市にする、2035年までに世界に影響力を持つイノベーション先端都市にする、今世紀半ばまでに世界に屹立する世界最先端の都市にするというものだ。これこそ、『深圳を香港に代替させる』という宣言に他ならない。
すでに昨年10月、約9年の工事期間を経て、『港珠澳大橋』が開通した。広東省珠海市と香港のランタオ島、マカオの3ヵ所を結ぶ世界最長55㎞の海上大橋だ。昨年10月23日に珠海で行われた大橋の開通式には、習近平主席も出席し、『広東省、香港、マカオを一体化した発展を加速させる』と述べた。要は『今後は香港を広東省の一部として取り込んでいく』ということだ。
また、昨年9月23日には、中国の高速鉄道(新幹線)が香港まで伸長された。広深港高速鉄道の全面開通で、これによって北京と香港は8時間56分で直接結ばれた。
これらすべては、まさに『香港と広東省の一体化』を進めるための措置だ。すなわち、今後は香港だけを特別扱いはしないということだ」
――新華社通信やCCTV(中央ラジオテレビ総台)の報道によれば、8月29日から31日まで、習近平主席の片腕である王岐山副主席が急遽、広東省を視察した。それらの報道によれば、中山大学、広州美術学院、広東中医薬博物館など、歴史文化哲学などの施設を視察したという。だが、本当の目的は香港問題への対処だったのではないか?
「新華社通信は、『中国共産党政治局委員で広東省党委書記の李希(習近平主席の忠実なしもべとして知られる)が帯同し、習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想を貫徹する学習を行った』と報じているではないか。すなわち、香港の動乱を広東省に持ち込ませないよう釘を刺すと同時に、香港行政庁にもプレッシャーになっただろう」
台湾は「東アジアのクリミア」になる
――習近平主席は今年1月2日、人民大会堂で「台湾同胞に告げる書40周年記念式典」を開き、香港方式の「一国二制度」での台湾統一を強調した。だが今後、人民武装警察を香港に突入させた場合、台湾がますます香港方式の「一国二制度」を拒絶するのは明白だ。来年1月の台湾総統選挙でも、台湾独立を志向する蔡英文総統の再選を後押しするだろう。
こうしたことは、台湾統一を目指す中国にとって、大きくマイナスに作用するのではないか?
「今夏、わが党と政府は、長年の幻想から目覚めた。すなわち、もはや『一国二制度』による台湾統一は放棄し、『一国一制度』によって行うということだ。
だから蔡英文が再選され、『台湾独立』を叫ぶがよい。その瞬間に、人民解放軍が台湾に突入するだろう。台湾は『東アジアのクリミア』になる。中国共産党創建100周年(2021年7月)までに台湾を統一できれば、こんなに喜ばしいことはない」
【現代ビジネス】
今季初インフルエンザで学級閉鎖 愛知県内の2小学校
2019/09/10
愛知県知多市と名古屋市の小学校で今シーズン初めてのインフルエンザによる学級閉鎖が相次いでいます。
愛知県によると、知多市立八幡小学校3年2組で、インフルエンザの症状を訴えた14人のうち7人から陽性反応が出たため、10日から2日間、学級閉鎖となります。
また名古屋市天白区の市立山根小学校でも、3年生の1クラスで8人からインフルエンザの陽性反応が出たため、10日を学級閉鎖とします。
愛知県内の小中学校などで学級閉鎖するのは今シーズン初めてで、去年と同様、比較的早い時期だということです。
【日テレNEWS24】
インフルエンザ、福井で学校閉鎖
2019/09/10
福井県は9月9日、越前町立宮崎小学校がインフルエンザの集団感染で10日から学校閉鎖になると発表した。県内では例年流行期に入るのは10~11月で、9月中の集団感染は珍しいという。
閉鎖期間は9月10、11日の2日間。宮崎小の届け出によると、在校生全211人のうち、42人が感染した。
県保健予防課は「全国的に見れば、沖縄県で既にインフルエンザ注意報が出ているが、県内で9月に集団感染が見られるのは珍しい」とし、帰宅時のうがいやせっけんを使ったこまめな手洗いなどを呼び掛けている。
【福井新聞】
米国と中国、二つに分断される世界の経済圏
2019/08/15
長期化する米中貿易摩擦の根底には、安全保障をめぐる覇権争いがある。米国は産業補助金など中国政府による自国企業への過度な優遇措置を阻止したい意向だが、中国は国家資本主義体制そのものを否定する米国の要求は受け入れられない。米中対立の解消は困難で今後世界経済は“米国経済圏”と“中国経済圏”の二つに分断される可能性がある。
米中は貿易で相互依存状態だが、米トランプ政権は米国や同盟国のサプライチェーンから中国を外す「デカップリング」を本気で進めようとしている。中国華為技術(ファーウェイ)などハイテク企業に対する事実上の禁輸措置はその一例。特にファーウェイは第5世代通信(5G)技術で世界的に優位性があり、中国側に5Gの通信基地局を握られると安全保障上問題だと考えるからだ。米国は独自の通信技術の開発を急いでいる。
米中対立はここにきて新局面に入った。トランプ大統領が6月末の米中首脳会談で見送った対中制裁関税「第4弾」を9月1日に発動すると表明し、その後中国を為替相場を不当操作する「為替操作国」と認定したためだ。
米国は第4弾の効果を保つため中国の為替操作を阻止したかったが中国は破った。為替操作に当たらないよう対処してきた中国が米国との貿易戦争の長期化を覚悟し、動いた格好だ。“新冷戦”が本格的に始まったといえる。
ただ、仮にトランプ氏が大統領選で敗北し、民主党候補が当選したとしても米国の対中強硬姿勢は変わらない。前回の大統領選の時点で米国の中国へのスタンスは対話路線から強硬路線にシフトしている。
現在、共和党と民主党で唯一、一致している姿勢が“中国たたき”だ。米有識者からは「中国はトランプ大統領が退けば、米国は変わると期待しているようだが見通しが甘すぎる」と疑問視する声が上がる。
米中対立が長期化すればその間に技術開発を進め、米国は西側諸国などとともに、中国は巨大経済圏構想「一帯一路」を軸にそれぞれ独自の経済圏を構築する可能性がある。19年は世界経済が米国経済圏と中国経済圏に分かれていく契機の年になるかもしれない。
こうした中、日本は日米同盟を堅持しながら隣国の中国とも関係を悪化させてはならない立場に置かれている。米中のはざまで引き続き難しい外交のかじ取りが求められる。
【ニュースイッチ】
豪、太平洋島しょ国に温暖化対策350億円 中国浸透警戒
2019/08/15
オーストラリアのモリソン首相は13日、地球温暖化による海面上昇などへの対策のため、太平洋の島しょ国に5億豪ドル(約350億円)を拠出すると発表した。豪州は開発援助を通じて地域に影響力を増す中国への警戒を強めている。島しょ国最大の懸案である気候変動への支援を打ち出し、地域にアピールする狙いがある。
13~16日に南太平洋のツバルで開かれる太平洋諸島フォーラム(PIF)で、モリソン氏が詳細を明らかにする。PIFは島しょ国に豪州やニュージーランド(NZ)などを加えた16カ国と2地域が参加し、地域の政治や安全保障について話し合う場だ。中国も域外国として代表団を送っており、近年豪中のせめぎ合いが陰のテーマとなっている。
豪州は太平洋諸国を支援する「ステップアップ政策」を掲げ、2018年に20億豪ドルのインフラ支援ファンドを設立した。今回の5億豪ドルは同ファンドから拠出し、再生可能エネルギー設備の普及や護岸の整備に充てるとみられる。
今年のPIF議長国ツバルは、海面上昇による水没の危険性が指摘される。キリバスやマーシャル諸島も同様で、気候変動がフォーラムの主要な議題となる見通しだ。モリソン氏は13日、PIFに向け出立する前に声明で、資金拠出に関して「我々は太平洋のパートナーと共に、彼らが向き合う課題に取り組む」と強調した。
一方、中国は豊富な資金力をテコに地域で影響力を強めている。サモアで港湾開発を手掛け、バヌアツに軍事基地建設を計画するとの報道がある。中国からの債務が膨らみ返済期限の延長を打診したトンガは、中国が進める広域経済圏構想「一帯一路」に協力する覚書を交わしたとされる。
豪州はこうした中国の動きに警戒感を強めており、PIFで気候変動対策に加え、島しょ国に安保協力などさらなる連携を働きかけるとみられる。ただ、島しょ国からは、発電時に二酸化炭素(CO2)を多く排出する石炭の生産・輸出を続ける豪州に対し、温暖化への取り組みが足りないと非難が出る可能性がある。
【日本経済新聞】
厚労省「エボラ出血熱は『空気感染』しません」 誤情報拡散で注意呼びかけ
2019/08/07
エボラ出血熱(エボラ熱)に感染した疑いがある患者がいると厚生労働省が2019年8月4日に発表し、検査の結果、同日中に陰性であることが確認された件をめぐり、インターネット上で一時的に誤情報が拡散される騒ぎがあった。
一部ユーザーがエボラ熱は「空気感染するみたい」などと発信したのだ。だが実際には、厚労省や官邸が感染経路として「空気感染はしません」と呼びかけている。
「一般的に、症状のない患者からの感染や、空気感染はしません」
厚労省の発表によると、コンゴ民主共和国に滞在歴がある埼玉県在住の70代女性が3日、発熱の症状を呈した。エボラ熱感染の有無を確認するため東京都の医療機関に入院し、患者の検体を国立感染症研究所で検査しているとした。同省は4日中に、この女性についてエボラ熱の遺伝子検査(PCR検査)をした結果、「15時00分に陰性であるとの結果が得られました」と発表した。
感染研ウェブサイトによると、エボラ熱は00年以降もアフリカ大陸でアウトブレイク(集団感染)が発生しており、コンゴ民主共和国では18~19年に927例を確認、致命率は63%に達したという。世界保健機関(WHO)は7月、同国でのエボラ熱流行について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態だ」と宣言している。
今回の感染疑いはインターネット上でも大きな注目を集め、ツイッターでは話題のワードを表す「トレンド」にも「エボラ出血熱」が入った。ただその中で「空気感染もするみたいです」「空気感染する上位での感染だったら」などという書き込みがツイッターで見られたことで混乱もきたした。万単位のフォロワーを抱えるユーザーも発信しており、一定の拡散を見せることになった。
エボラ熱について解説する厚労省ウェブサイトでは、感染経路として「エボラ出血熱の患者(エボラウイルスに感染し、症状が出ている者)の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)やその体液等に汚染された物質(注射針など)に触れた際、ウイルスが傷口や粘膜から侵入することで感染します」とした上で、
「一般的に、症状のない患者からの感染や、空気感染はしません」
と空気感染を否定している。
「正しく知って、正しくおそれる」
首相官邸(災害・危機管理情報)(@Kantei_Saigai)のツイッターも4日、この厚労省の説明を引用して投稿した。一般ユーザーからも、これらの情報をもとに「空気感染は『しません』」と注意喚起する投稿も複数みられる。
厚労省健康局結核感染症課の担当者は5日、J-CASTニュースの取材に「空気感染や飛沫感染はしません。私どものウェブサイトでエボラ熱に関する情報等を掲載しておりますので、まずはこれを確認していただければと思います」とし、
「この病気は罹患したら死に至ることもある危険な感染症ですが、ウイルスを持っている動物や患者の方に接触しない限り、容易に感染するものはありません。正しく知って、正しくおそれることが重要です。不用意に心配するのではなく、正しい理解のもとに行動していただければと思います」
と話した。
【ニフティニュース】
O157に感染、横浜市の70代女性が死亡
2019/08/07
市保健所によると、女性は家族と2人暮らし。7月27日夕方以降に腹痛と下痢や血便があった。29日に入院し、8月5日に死亡した。便からO157が検出されたという。
【朝日新聞】
ワクチン接種の是非検討=豚コレラ発生県で-農水省
2019/08/07
家畜伝染病「豚コレラ」が7月以降、三重、福井両県の養豚場に拡大したことから、農林水産省は、発生県の豚に対するワクチン接種の是非について検討を始めた。ワクチンを使った豚肉が地域外に流通しない厳格な仕組みの構築も支援。日本の豚肉輸出への影響を最小限に抑えたい考えだ。
「豚肉の輸出拡大を進める中、ワクチンは打ちたくないのが本音だ」-。ワクチンを使うと、国際ルール上「非清浄国」とみなされ、豚肉の輸出は困難になるため農水省幹部はこう繰り返している。
それにもかかわらず、接種の是非について検討を始めたのは、岐阜、愛知両県に発生が集中していた豚コレラが、7月に入り三重、福井両県に広がったためだ。ウイルスの媒介役とされる野生イノシシの感染事例はさらに広域に及び、新たな発生県がいつ出てもおかしくない状況。「不測の事態への備えも必要」(同省)と判断した。
ワクチン接種をめぐっては、ルールを定める国際機関「国際獣疫事務局(OIE)」とも協議を開始。対象地域の豚の移動を制限したり、豚肉が域外で販売されないようにしたりした上で、未使用エリアを「清浄国」として認めるよう求めていく。
こうした協議をにらみ、農水省はトレーサビリティー(生産流通履歴)の把握など厳格な流通管理体制の構築を、発生各県に促す考え。ワクチンを接種しても管理が不十分とみなされれば、輸入停止を決める国が相次ぐことが想定されるためだ。
農水省はまた、衛生管理の強化に向けて、豚コレラの発生地域で豚舎をいったん空にしたり、野生イノシシの侵入を防ぐ防護柵の設置を全国の養豚場に義務付けたりする方針だ。
【時事通信】
金正日氏の元料理人・藤本健二氏、平壌で所在不明に 拘束の情報も
2019/07/09
故金正日氏の料理人、平壌で所在不明に 拘束の情報も
北朝鮮の故金正日(キムジョンイル)総書記の料理人で平壌に渡航した藤本健二氏の所在が、6月ごろから確認できないことが日朝関係筋への取材でわかった。日本政府も同様の話を把握しており、情報収集を続けている。
政府関係者によると、北朝鮮当局から、国家機密に関わる情報を外部に漏らしたと疑われ、拘束されたという情報もあるという。拘束が事実なら、政府は今後、北朝鮮に同氏の解放を求めていくとみられる。
藤本氏は、1982~2001年に通算13年間にわたり、正日氏の料理人として北朝鮮に滞在。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が幼い頃に遊び相手も務めた。12年7月と16年4月にも正恩氏と面会。16年夏から北朝鮮に再び渡り、平壌市内で日本料理店「たかはし」を経営していた。
【ハフポスト日本版】
豪留学生は「スパイ行為」で追放=北朝鮮国営KCNA
2019/07/08
平壌の金日成総合大学で現代朝鮮文学を学んでいたシグリーさんは6月25日から家族と連絡が途絶えていたが、今月に入って解放された。
シグリーさんは滞在中にソーシャルメディアを頻繁に利用していたほか、北朝鮮情報サイトのNKニュースなど外国メディアに北朝鮮での生活について定期的に寄稿していた。
KCNAは、シグリーさんについて「調査の結果、NKニュースや他の反北朝鮮メディアに扇動され、外国人留学生の身分証を利用して北朝鮮を調査し、収集・分析した資料と写真を複数回にわたって提供したことが判明した」としている。
【ロイター】
韓国・文在寅大統領また米中の狭間に=インド太平洋戦略に「協調」、中国・習近平国家主席からはTHAADでクギ
2019/07/08
韓国の文在寅大統領は6月末の米韓首脳会談後、日米が唱える「自由で開かれたインド太平洋戦略(FOIP)」に「協調する」と表明した。同時期の中韓首脳会談で中国の習近平国家主席からは在韓米軍に配備された高高度迎撃ミサイル(THAAD)問題でクギを刺された。文大統領はまた米中の狭間に入り込みつつあるようだ。
FOIPは中国を念頭に日本、米国、インド、オーストラリアなどが安保・経済で連携するという大きな枠組みの構想で、中国が主導する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に対抗する狙いもある。6月末に大阪で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会談に合わせ、安倍晋三首相、トランプ米大統領、モディ印首相が会談し構想の推進を確認した。中国は対中国封鎖戦略と見なし反発している。
韓国・中央日報によると、米国側は5月9日、ソウルで開かれた第11次日米韓防衛実務者協議(DTT)で韓国にFOIPへの参加を求めた。FOIPについて韓国政府は中国への刺激を避ける意図などから、これまで「もう少し協議が必要」などと繰り返し、旗幟(きし)を鮮明にしていなかった。
文大統領は6月30日、ソウルで行われた米韓首脳会談の共同記者会見で「(韓国が東南アジア諸国と戦略的協力を強化する)新南方政策とFOIPの調和ある協力を推進する」と明言した。文大統領が「協調する」と公に発言したのは初めて。トランプ大統領は「首脳会議では経済的なバランス、貿易、軍事などをめぐる話があった」と語っており、文大統領に改めてFOIPへの参加を迫ったとみられる。
一方、朝鮮日報によると、習主席は6月27日の大阪での中韓首脳会談で、THAAD問題を真っ先に取り上げ、「解決に向けた方策が検討されることを望む」と述べた。習主席が直接THAADに言及したのは、2017年12月に北京で行われた中韓首脳会談以来、1年6カ月ぶりだった。韓国政府はこの年の10月、中国に対し「THAADの追加配備は行わない」「米国によるMD(ミサイル防衛)には参加しない」「韓米日同盟には加わらない」といういわゆる「三不」を約束した。
その際、韓国政府はTHAADについて「封印された」との立場を明確にし、「この線で決着がついた」「(中国は)これ以上この問題を取り上げない」などと説明していた。朝鮮日報は社説で「この問題から得られる教訓は明確だ。国家間の関係、とりわけ中国のような国との関係では一度原則なしに譲歩してしまえば、それが終わりとはならず、その後もずっと押し切られるということだ。中国は米国による反中政策に最も協力的な日本に対しては、韓国のように圧力を加えていない。つまり韓国は中国から完全に見下されているのだ」と嘆いた。
【ニフティニュース】
包囲されるGAFA、中国の逆襲...... プラットフォーマー戦争の勝者は?(気になるビジネス本)
2019/07/08
無償サービスでGAFA成長の理由
GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)のそれぞれのサービスは、ほとんどが無償で提供されているにもかかわらず、4社はそろって巨大な富を生みだしている。本書「プラットフォーム経済圏 GAFA vs. 世界」(日経BP)ではまず、そのからくりを解き明かしている。著者の木村登英さんは、日本銀行政策委員会の審議委員を務めたトップエコノミストだ。
プラットフォーマーが提供するサービスに対して利用者は金銭を支払ったりすることはないのだが、じつは目に見えない対価を支払わされている。利用との交換で知らせることになる「個人情報」だ。「ユーザーがサービスを利用すると膨大な個人データが蓄積され、その個人データが本人の知らないところでターゲット広告などに利用されている」。個人情報はほかの方法でも利用され、プラットフォーマーの成長を支える柱になっているという。
個人データをビジネス利用
GAFAは欧州各国でも巨大な収益を上げているが、域内に恒久的施設を置いておらず、それは税金逃れだと批判を受けた。EUは規制を強め制裁金を課すなどして逆襲。英国は「デジタル課税」導入の方針を示している。
欧州ではまた、2019年5月に欧州一般データ規則(GDPR)が発効。EU加盟国に欧州3か国を加えたEEA(欧州経済地域)域内で、すべての個人データについて保護を強化するもので、世界で最も厳格なプライバシー規制とされる。アジアでも同じような規制が数か国で導入予定という。
個人情報をビジネスばかりか、政治や国民監視への応用を考えていたという中国では、GAFAの呼び名が現れる以前から米IT企業の排除を実施、個人情報の海外流出を予防した。巨大市場を国外企業に開放することなく自国の企業を優遇し、SNSのテンセントやECのアリババなどが、個人情報を使ったビジネスのノウハウを確立。中国はこれら企業と連携して、国際市場でのプレゼンスを高めたいと考えている。主なターゲットは、中国が提唱している経済圏構想「一帯一路」の参加国という。
中国は、今後に本格化する「5G」の通信ネットワークを、この「一帯一路」に広げて「デジタル・シルクロード」を実現することも構想しているという。次世代の5Gをめぐっては、ファーウェイをはじめ中国企業が数多くの規格必須特許を保有。ZTE(中興通訊)なども含め中国企業全体が保有する特許は2019年2月初め時点で1529件で世界の36%にのぼる。他方、クアルコムやインテルなど欧米企業の占める割合は14%にとどまるという。
トランプ米大統領はファーウェイ排除を呼び掛けたが、5G時代が本格化すると同社の技術を使わないわけにはいかず、仮に排除が完全に行われてもファーウェイには特許の使用料を払わなければならない。
個人情報は個人が利用
個人の情報は個人のもの―という観点で、その利用も個人に任せようと始まったのが、日本の「情報銀行」だ。商品の購買履歴などさまざまな個人データを集め、管理し、それらを企業に有料で提供する枠組み。18年2月に認定申請の受付が始まり、すでに認定事業者が誕生している。事業者の審査・認定をするのは、政府ではなく一般社団法人の日本IT団体連盟。18年10月に開かれた認定条件の説明会には約200社が参加し、関心の高さを裏付けた。
情報銀行が本格的に機能するための当面の課題は、個人が受け取る対価とみられる。飲食店の割引クーポンなどでは、すでにプラットフォーマーからも受け取っている。だから「情報銀行を活用するインセンティブにならない可能性があるだろう」と著者。「データを提供する個人が果たして魅力的な対価を得られる仕組みになるかどうかは、情報銀行の枠組みが十分に機能するかどうかの鍵を握る」
「情報銀行」の成り行きには世界も注目しているという。
【J-CAST ニュース】
フィリピンで死者300人超。世界で麻疹が流行している根本的理由とは?
2019/06/26
国立感染症研究所の発表によれば、2019年の麻疹の感染者数は、6月2週時点で617例と、昨年1年間で282例の倍以上を記録しています。世界では、フィリピンが深刻な状況で、300人以上の死者が出ていると報告されています。なぜいま、麻疹の流行がこれほど拡大しているのでしょうか?メルマガ『ドクター徳田安春の最新健康医学』の著者で現役医師の徳田先生は、フィリピンでの感染拡大は、ワクチン接種率の低下が原因だと指摘。その背景にはフェイク情報があり、日本においても医療不信の要因となっていると注意を呼びかけています。
世界で流行する麻疹
世界各地で近年では記録的な規模の麻疹の流行がみられています。世界全体で、2017年には、前年と比べて麻疹ケースが約30%も増えました。フィリピンでは2017年に約2400人の麻疹患者が発生し、2018年の患者数は1万8000人以上となりました。2019年はさらに拡大しており、300人以上の死者が出ています。そのほとんどが子供たちです。
その原因は予防接種を受ける割合の低下です。フィリピンでの麻疹の予防接種割合は、2014年で88%でしたが、2017年には73%と低下、2018年には55%まで落ち込んだのです。死亡者のうち約80%は未接種児でした。予防接種を受けさせなかったのは、フィリピンの親たちの判断でした。 フィリピンで親が子供に麻疹の予防接種を受けさせない事態が広がったのは、2017年に起きたデング熱ワクチンに対する副作用疑いケースの不確実情報が広がったのが発端でした。ある政治家は、ワクチン推進者を政治的に貶めようとして、効果のあるワクチン全般の有効性をも批判するようになりました。それはフェイク情報でした。しかし、親たちは政治家や一部メディアの発言に影響を受け、麻疹を含む予防接種を控えたのです。結果として、麻疹の大流行が起きてしまったのです。
麻疹の集団免疫低下の理由は?
20世紀までは世界中でよくみられた麻疹。このウイルス感染症が、21世紀になってからほとんど稀にしかみられなくなったのは、麻疹ウイルスに対するワクチン接種のおかげでした。予防医学の歴史でも特筆すべき医療介入といえます。 麻疹の予防接種は2回打ちが標準です。地域全体での麻疹予防接種率について、世界全体で平均してみると、1回接種で85%、2回接種で67%です。ワクチンによる感染症予防では、集団免疫という現象をもたらすためにも、地域全体での接種率を高めることが大切です。集団免疫は、集団の予防接種率はある程度のところまでいくと、流行そのものを減らすことができる現象です。麻疹の集団免疫の獲得閾値は95%以上の接種です。 それほど効果がある麻疹の予防接種がなぜ行われなくなってきたのか。ウクライナのように内戦による社会混乱が原因で予防接種が行われなくなり、麻疹が大流行したケースもあります。2014年に内戦が起こり、続く2018年には、5万人以上もの麻疹感染者が出たのです。
【まぐまぐニュース!】
手足口病が1週間で患者1万人超える 流行に警戒を
2019/06/26
手や足、口の中に発疹ができる手足口病の1週間の患者数が今シーズン初めて1万人を超えました。同じ時期で比べると過去10年で最多です。
手や足、口の中に発疹ができる手足口病は幼い子どもを中心に流行する感染症で、脳炎などの重い症状を引き起こすことがあります。国立感染症研究所によりますと、16日までの1週間に全国3000の病院から報告された患者数は1万2707人で、今シーズン初めて1万人を超えました。1医療機関あたりの患者数は4.02人で、同時期としては過去10年で最多です。今年は流行の開始が早まっているとみられ、厚生労働省は手洗いの徹底など対策を呼び掛けています。
【テレビ朝日】
《ブラジル》風邪による死者200人超す=3分の2がH1N1型
2019/06/14
今年に入って以降、風邪で亡くなった人が全国で200人を超える事態となっている。12日付現地紙が報じている、
保健省によると、5月25日現在の風邪による死者は222人で、66・6%にあたる148人はH1N1型インフルエンザで死亡している。H1N1による死者の81・5%は、高齢者や子供、慢性疾患患者などの高リスク保持者だった。
これは、年間で335人の死者が出た2018年を大きく上回るペースだ。昨年のH1N1型による死者は218人で、65%を占めていた。
今年に入ってからの死者が最も多いのは、アマゾナス州とパラナ州で35人ずつ。続いて、リオ州26人、サンパウロ州16人となっている。
サンパウロ州はインフルエンザの罹患者が最も高く、発症報告が244件あった内、16人が死亡した。ただし、昨年の同時期は462件の発症事例中、71人が死亡しているので、減少はしている。
保健省によると、今年4月10日から5月31日に行われたインフルエンザの予防接種の実施率は、目標の90%に届かず、80%前後に止まっていたという。
サンパウロ州保健局によると、同州での罹患者数と死者数は保健省の集計後も増えており、6月11日現在の罹患者の数は255人、死者の数も26人になっているという。
サンパウロ州は州別人口が最も多く、イベントなどに伴う人の行き来も盛んなため、風邪にかかる人も多いという。
なお、地域別に見た罹患者数は、南東部412人、北東部267人、北部252人、南部224人、中西部92人となっている。
【ニッケイ新聞】