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米でインフル大流行、新型ウイルスの出現でさらに悪化の恐れ

2018/01/24

米国では今シーズン、インフルエンザが保健当局が十数年前に追跡調査を開始して以来、最悪の流行となっている。シーズンが終わるまでにまだ11~13週あり、新型ウイルス出現の恐れがあるため、事態はさらに悪化する恐れがある。

  インフルエンザの外来患者数は1月の第1週に増加し、この時期の感染者数では過去最多となった。

 米疾病対策センター(CDC)によると、今シーズン最も猛威を振るっている「H3N2」型の流行が問題になっている州で、「H1N1」型の感染が確認され始めている。CDC国立予防接種・呼吸器疾患センターでインフルエンザ部門を担当するディレクター、ダン・ジャーニガン氏は、「B」型ウイルスが引き起こすまた別の種類のインフルエンザがシーズンの終わりまでに出てくるだろうと指摘した。

  現在、インフルエンザ予防に使われるワクチンの大半は卵の成分を含有しているが、卵はH3N2型の生育にはあまり適さず、効果的なワクチンができる確率が比較的低い。しかし最近の進歩によって卵の成分を含まない新種のワクチンが2種類、登場した。仏サノフィの「フルブロック」と、豪CSLの「フルセルバックス」だ。ジャーニガン氏は、いずれも製造工程で卵を使用しないため、できたワクチンは実際に流行しているものに近くなる可能性があると語った。

  「より幅広い有効性があり、効力が長持ちするワクチン、一生に1回か2回の接種であらゆる種類のインフルエンザを予防できるというようなものが最終的に登場してくれればいいのだが、そのようなものが現れるまでには数年かかると思う」とジャーニガン氏は話した。

【ブルームバーグ】

県が養鶏場の緊急消毒開始 香川の発生受け /岐阜

2018/01/24

香川県の養鶏場で今月、高病原性鳥インフルエンザが発生したのを受け、岐阜県は22日、県内の養鶏場で、家畜伝染病予防法に基づく緊急消毒を始めた。

 飼養規模が100羽以上の145養鶏場が対象になっている。県が準備した消石灰を各農家に配布し、散布。県は2月2日までに消毒を終えたい考え。

 緊急消毒は、施設へのウイルス侵入防止に万全を期すための緊急措置。家畜伝染病予防法は、知事権限で消毒の実施などを命じられるよう定めている。

 県内では山県市内の養鶏場で昨年1月、家きん類として県内初の高病原性鳥インフルエンザが発生し、県市などが防疫措置対応に追われた。

【毎日新聞】


黄熱ワクチン接種 25日から州内54市で=サンパウロ州

2018/01/24

サンパウロ州政府は今月25日から、サンパウロ市を含む州内54市の保健所などで黄熱ワクチン接種を開始する。開始日は当初予定の2月3日から1月29日に変更されていたが、今回さらに早められた。期間は2月17日まで。国内メディアが伝えた。

 今回の接種キャンペーンでは、通常の0・5mlではなく、有効期限が8年間とされる0・1mlのワクチンが使用される。

 サンパウロ市内では、昨年10月の北部を始まりに、西部の一部、最南部で順次ワクチン接種が進められており、現在までに北部で約133万人、最南部で約44万8000人、西部で約4万5000人が接種を受けている。25日からの接種キャンペーンでは、東部のシダーデ・リーデル、チランデンテス、グアイアナゼス、イグアテミ、ジョゼ・ボニファシオ、パルケ・ド・カルモ、サンマテウスおよびサンラファエル、南部のカポン・レドンド、シダーデ・ドゥトラ、グラジャウ、ジャルジン・サンルイス、ペドレイラ、ソコーロおよびビラ・アンドラーデ(南部)の計16地区が対象となる。その他の地区での開始日は未定。

 州保健局のデータによれば、サンパウロ州内では昨年1月以降81件の森林型黄熱の感染が確認されており、うち36人が死亡している。感染ケースのうち41件は、サンパウロ都市圏のマイリポランで記録されている。サンパウロ市内での感染は現時点で確認されていない。森林型黄熱は、感染したサルから森林地帯のHaemagogus属などの蚊によってウィルスが媒介される。都市部で感染したヒトから他のヒトへウィルスが伝達される都市型黄熱は1942年以来ブラジル国内では記録されていない。

【サンパウロ新聞】

京都市におけるA型鳥インフルエンザウイルス陽性判定を受けた本市の対応について

2018/01/24

 本日,京都市内で回収された死亡野鳥が,遺伝子検査の結果,A型鳥インフルエンザウイルス陽性と判定されました。これを受け,京都市高病原性鳥インフルエンザ庁内連絡会議を緊急開催いたしましたのでお知らせいたします。

  会議では,関係各局で本事案について情報共有するとともに,動物園の対策強化等,対応について再確認を行いました。引き続き,家禽への感染拡大の防止,庁内の連絡体制の強化,正確な情報収集・伝達に努めるなど,的確な対応を実施してまいります。

市民の皆様へ

~鶏肉,鶏卵は安心して食べていただけます~

 ○ 我が国では,これまで鶏肉及び鶏卵を食べることにより,鳥インフルエンザウイルスが

  人に感染した事例は報告されていません。

 ○ 市場に出回っている鶏肉,鶏卵は安全ですので,安心してお買い求めください。

 ○ 鳥インフルエンザウイルスは,十分な加熱調理(全ての部分が70度に達すること)

  で死滅します。また,このウイルスは酸(胃酸)に弱いので,万が一鶏肉や鶏卵にウイルス

  が存在したとしても胃酸で死滅します。

 ○ 生産者等の関係者や消費者の皆様が,根拠のない噂などにより混乱されることがないよう,

  御協力をお願いいたします。

【京都市】

インフルエンザ拡大に注意 石巻管内で患者数倍増

2018/01/24

インフルエンザの流行が石巻保健所管内でも拡大している。県が発表した今年第2週(1月8―14日)の管内1定点当たりの患者報告数は19.75人で前週(9.88)から倍増。今週に入ってからは小中学校での閉鎖措置も相次ぎ、22日からは東松島市立宮野森小学校が学校閉鎖措置をとっている。例年、患者数が警報値に達するのはこの時期であり、手洗いなどの感染予防が必要だ。

 県内では今季、インフルエンザの感染が早い時期からみられており、注意報も例年より1カ月ほど早い11月30日に出された。

 ただ、今年第2週の県内全域の定点当たり患者数は17.68人で、全国平均(26.44人)を下回っている。最も定点当たり患者数が多いのは気仙沼(26.50人)で、仙南、大崎と続く。

 石巻保健所管内では昨年10月中旬に今季初めてインフルエンザ感染を確認。これまで他地域と比べて特別に患者数が多くはなかったが、第2週に急増し、注意報値(定点当たり患者数10人)を超えた。

 その後、感染はさらに広がっているとみられ、管内の小中学校でもインフルエンザによる閉鎖措置が一気に増加。23日は9校が学校、学年、学級のいずれかの閉鎖措置を取った。このうち宮野森小は全校児童125人のうち34人が欠席したため、東松島市内では3年ぶりの学校閉鎖となった。

 今年のインフルエンザは、例年シーズンの後半にみられるB型がA型とともに多く確認されている。38度以上の発熱を引き起こしやすいA型と比べ、B型は37度台で収束することもあるため、本人が気付かないまま感染を広げてしまうケースもある。

 県では「体調に異変を感じた場合には早めに医療機関を受診してほしい。帰宅時の手洗いやうがい、マスクの着用など基本的な対策の徹底をお願いしたい」と呼び掛けている。

 【学校閉鎖】


 ▽25日まで=宮野森小

 【学年閉鎖】

 ▽24日まで=住吉中1学年、女川中2学年、飯野川小2、3、4学年

 【学級閉鎖】

 ▽24日まで=湊中3年2組、中里小5年1組、鹿又小4年1組、同2組、北上小5年1組▽25日まで=鳴瀬未来中1年3組

【石巻日日新聞】



猫インフルエンザ、NYで流行 昨冬、人に感染の恐れも

2018/01/18

 米国で昨冬、鳥インフルエンザの一種が米ニューヨークのネコ500匹に感染するなど大流行し、ウイルスが人や他の哺乳類にもうつりやすいタイプに変化したとみられるとの研究結果を、東京大の河岡義裕教授らのチームが22日までにまとめた。

 ペットとして密接なつながりのあるネコがウイルスを媒介する可能性が明らかになった。他の種類の鳥インフルエンザもネコから人にうつる可能性があり、インフルエンザ対策でネコへの対応を考える必要が出てきそうだ。

【沖縄タイムス】

米でインフルエンザ猛威、ほぼ全土に感染拡大

2018/01/18

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米国でインフルエンザが猛威をふるっている。米疾病対策センター(CDC)は1月12日の記者会見で、今シーズンは近年まれに見る規模で流行しており、ハワイ州とコロンビア特別区を除いた49州に感染が広がっていることを明らかにした。

 CDCインフルエンザ予防部門のDaniel Jernigan氏は会見で「米国のインフルエンザの感染マップで全土が同じ色に染まったのは今回が初めて」と話した。

また、今シーズンは通常よりも早くインフルエンザが流行し始めたが、同氏は「おそらく現在が流行のピークだろう」との見方を示した。ただ、流行が収束する時期について見通しは立っておらず、「少なくともあと11~13週は続くだろう」とした。

 インフルエンザによる入院患者も急増しており、この1週間に人口10万当たりの入院患者数が13.7人から22.7人にほぼ倍増したことも明らかになった。

入院患者で最も多くを占めるのは65歳以上の高齢者だが、50~64歳の中年層でも入院率が上昇しているという。インフルエンザが原因で死亡した小児患者は12日までに20人と報告されていることも分かった。

 今シーズンに流行しているインフルエンザの80%はワクチンが効きにくいH3N2型であることに加え、寒さが厳しい冬となったことが深刻な事態を招いた可能性があるとの見解も示された。

なお、ワクチンの予防効果に関する詳細な分析は今後行われる予定だが、Jernigan氏は「H3N2型に対する予防効果は30%程度と予測している」と話した。

 ただし、CDC長官のBrenda Fitzgerald氏は「インフルエンザワクチンは完璧なものからは程遠いが、インフルエンザを予防するための最良の方法であることに変わりはない」と強調し、「未接種者は今からでも接種してほしい」と呼び掛けた。

【毎日新聞】

インフルエンザ流行拡大 週124万人

2018/01/18

 インフルエンザの流行が拡大している。国立感染症研究所の集計によると、全国約5千の定点医療機関から報告された患者数を基に推計した1~7日の1週間の患者数は約124万人。前の週の約101万人に比べて20万人余り増えた。特に西日本で多い。厚生労働省は、今月下旬から2月にかけてピークを迎えるとみており、注意を呼び掛けている。

 インフルエンザは主に、せきやくしゃみのしぶきに含まれるウイルスを吸い込んで起こる。高齢者は重症化しやすく子どもはまれに急性脳症を起こすことも。予防には手洗いやアルコール消毒が有効。室内の湿度を保ち、栄養や休息を取ることも対策になる。ワクチンの接種も予防に役立つ。

 人混みへの外出を避けることが望ましいが、マスクの着用でウイルスを吸い込む可能性を低くできる。マスクは感染者がウイルスをまき散らすことも防ぐ。厚労省は「せきが出るときはマスクやハンカチで口を押さえることが重要」と「せきエチケット」を求めている。

 集計によると、都道府県別の1医療機関当たりの患者数は、宮崎県が34・17人で最も多く、沖縄県(31・76人)、大分県(28・93人)、福岡県(28・14人)、長崎県(26・04人)と続いた。全国の平均は16・31人だった。

 直近5週間で検出されたウイルスの種類は、2009年に新型インフルエンザとして流行したA型が最も多かった。

 今季はワクチンの製造開始が遅れ、医師らの団体はワクチン不足への対応を国に求めた。厚労省は、13歳以上の接種回数を1回にすることなどを徹底し、最終的な必要量は確保できるとしている。【共同】

 

■佐賀863人、注意報継続

 佐賀県内39の定点医療機関から報告された患者数は863人に上り、1医療機関当たり22・13人となっている。前週(958人)から減少しているものの、昨年12月20日に県が出したインフルエンザ流行発生注意報は継続中。

 県健康増進課によると、検査結果の内訳はA型399人、B型436人、型不明28人。保健福祉事務所の管轄別では、いずれも1医療機関当たりで最多が杵藤の36・89人で、伊万里27人、鳥栖26・40人と続く。今シーズン(昨年9月4日以降)の入院患者数は38人。

【佐賀新聞】


鳥インフル検出で環境省 警戒レベルを最高の「3」に

2018/01/18

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今月に入り、香川県さぬき市の養鶏場で死んでいるのが見つかったニワトリと東京・大田区で死んでいるのが見つかった野生のオオタカから、高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されたことを受けて、環境省は17日、全国的な警戒のレベルを、最も高い「3」に引き上げました。

環境省は、国内の複数の場所で高病原性の鳥インフルエンザウイルスの感染が確認されたときに、警戒のレベルを「2」から最も高い「3」に引き上げ、死んだ野鳥が見つかった場合のウイルスの検査を強化しています。

環境省は、都道府県に対して、レベルの引き上げを知らせる文書を出し、監視体制の強化や死んだ野鳥が見つかるなど、異常が認められた場合の対応を徹底するよう求めました。

環境省は、複数の野鳥が死んでいるなど、異常を見つけた場合は、自治体に連絡するよう呼びかけています。

【NHK NEWS WEB】

都内で発見のオオタカ 鳥インフルエンザに感染

2018/01/18

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東京・大田区で死んでいるのが見つかった野生のオオタカについて、国が検査した結果、鳥インフルエンザに感染していたことが判明しました。東京都は、感染の拡大を防ぐため、都立動物園で鳥類の展示を当面中止する一方、人への感染の可能性は低いとして冷静に対応するよう呼びかけています。

都や環境省によりますと、今月5日、東京・大田区で野生のオオタカが死んでいるのが見つかり、国立環境研究所が遺伝子検査をしたところ、鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出ました。

これを受けて、国がさらに検査を行った結果、ウイルスへの感染が確定したということです。

オオタカが見つかった周辺には、感染の拡大が懸念される養鶏場はないということですが、都は飼育動物への感染を防ぐため、都立の動物園や水族園で18日から当面の間、一部の鳥類の展示を中止することを決めました。

また、環境省は、オオタカが見つかった場所から半径10キロで監視を強化するとともに、19日、緊急の調査チームを派遣し、ほかに感染の疑いがある鳥がいないかなどを調べることにしています。

東京都は「鳥インフルエンザウイルスは通常は人に感染しないと考えられ、野鳥のフンに触れても、手洗いなどをすれば過度に心配する必要はないので冷静に対応してほしい」と呼びかけています。

【NHK NEWS WEB】

【インフルエンザ17-18】41都府県で注意報レベル超え、1/1-7最多は宮崎県

2018/01/17

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 厚生労働省は、2018年1月1日から1月7日までのインフルエンザ発生状況を発表した。定点あたり報告数は16.31で、20府県で前週の報告数よりも増加。流行発生注意報の指標である10を超えた都道府県は41都府県にのぼる。

 インフルエンザの定点あたり報告数は、2018年第1週(1月1日~1月7日)に16.31となり、前週の17.88よりも減少した。ただし、第1週は年始の休日3日間が含まれる。

 都道府県別にみると、宮崎県(34.17)がもっとも多く、沖縄県(31.76)、大分県(28.93)、福岡県(28.14)、長崎県(26.04)、滋賀県(25.38)、岐阜県(25.28)、熊本県(24.63)、茨城県(23.69)、鳥取県(23.31)、香川県(23.26)などが続いた。国立感染症研究所が定める流行発生注意報の指標である「10」を超えた都道府県は41都府県にのぼる。

 全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数は推計約124万人で、前週の推計値(約101万人)よりも増加した。年齢別にみると、40代が約20万人、20代と30代がそれぞれ約16万人、50代が約14万人、5~9歳が約11万人、70歳以上が約11万人、0~4歳と60代がそれぞれ約10万人、10~14歳と15~19歳がそれぞれ約8万人の順に多かった。

 厚生労働省はWebサイト内に「インフルエンザ(総合ページ)」を開設し、問合せや相談窓口、啓発ツールなどを掲載中。「インフルエンザQ&A」ではインフルエンザの基本的な情報のほか、感染を防ぐための予防、治療に関する情報提供を行っている。感染予防のためには飛沫感染対策として「咳エチケット」を心がけることや、外出後の手洗い、適度な湿度の保持を勧めている。

【リセマム】

インフルエンザ流行拡大、全国で週124万人 厚労省が注意喚起

2018/01/17

 インフルエンザの流行が拡大している。国立感染症研究所の集計によると、全国約5千の定点医療機関から報告された患者数を基に推計した1~7日の1週間の患者数は約124万人。前の週の約101万人に比べて20万人余り増えた。特に西日本で多い。厚生労働省は、今月下旬から2月にかけてピークを迎えるとみており、注意を呼び掛けている。

 インフルエンザは主に、せきやくしゃみのしぶきに含まれるウイルスを吸い込んで起こる。高齢者は重症化しやすく、子どもではまれに急性脳症を起こすこともある。予防には手洗いやアルコール消毒が有効だ。室内の湿度を保ち、栄養や休息を取ることも対策になる。ワクチンの接種も予防に役立つ。

 人混みへの外出を避けることが望ましいが、マスクの着用でウイルスを吸い込む可能性を低くできる。マスクは感染者がウイルスをまき散らすことも防ぐ。厚労省は「せきが出るときはマスクやハンカチで口を押さえることが重要だ」と「せきエチケット」を求めている。

 集計によると、都道府県別の1医療機関当たりの患者数は、宮崎県が34.17人で最も多く、沖縄県(31.76人)、大分県(28.93人)、福岡県(28.14人)、長崎県(26.04人)と続いた。全国の平均は16.31人だった。

 直近5週間で検出されたウイルスの種類は、2009年に新型インフルエンザとして流行したA型が最も多かった。

 今季はワクチンの製造開始が遅れ、医師らの団体はワクチン不足への対応を国に求めた。厚労省は、13歳以上の接種回数を1回にすることなどを徹底し、最終的な必要量は確保できるとしている。〔共同〕

【日本経済新聞】

香川鳥インフル、低いヒト感染危険性

2018/01/17

農林水産省は12日、香川県の養鶏農場で確認された高病原性鳥インフルエンザのウィルスについて、動物衛生研究部門による遺伝子解析の結果、「H5N6亜型」であることが確認されたと発表した。鳥インフルエンザの中でもヒトへの危険性が高い二類感染症「H5N1型」「H7N9型」には該当せず、ヒトへ感染する危険性は極めて低いとみられる。

香川県は、農水省の「家畜伝染病予防法及び高病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針」に基づいて独自に策定した「香川県鳥インフルエンザ防疫マニュアル」により防疫対応を実施した。

10日朝に農場管理者から管轄する東部家畜保健所に死亡羽数の増加の連絡があってから、保健所の立ち入り検査により、陽性反応を確認。発生農場からの移動を制限。11日夜に遺伝子検査により正式に陽性を確認が発表されると、自衛隊の派遣部隊などの協力を得て、同日から夜を徹する作業を含め、12日までに9万1876羽の殺処分を完了。14日までにペール缶への密閉、鶏舎の消毒まで含めた防疫措置を完了した。

今後は、防疫措置終了から10日間が経過する25日以降 清浄性確認検査実施。陰性が確認されれば、搬出制限区域(発生農場の半径3~10km 圏内の区域)、移動制限区域(発生農場の半径3km 圏内の区域)およびで新たな発生が認められなければ、搬出制限区域を解除、および終息宣言をする。

【リスク対策.com】

人獣共通感染症 症状・治療法は?

2018/01/17

 Q 患者の死亡が確認された「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」にかかると、どんな症状が出るのか

 A 犬や猫などペットが感染すると、くしゃみや鼻水などの症状が出る。人が感染しても、のどの痛みやせき、くしゃみなど風邪のような症状が出るほか、皮膚炎を起こすこともある。治療薬はあるが、重症化すると呼吸困難となり死亡することがある。動物に触れた後に体調が悪くなったら、早めに医療機関に行くことが大事だ。人から人への感染は国内では確認されていない。

 Q 海外での事例はどうか

 A 英国などでは、日本より多くの患者が報告されていて死者も出ている。乳房炎や関節炎にかかった牛の生乳からの感染も確認されている。

 Q 人が感染した場合、治療法はあるのか

 A 抗菌薬(抗生物質)が有効と考えられている。また、子供の定期接種である3種混合(4種混合)ワクチンには、コリネバクテリウム・ウルセランス感染症に似たジフテリアのワクチンが含まれており、このワクチンが予防に有効と考えられている。

 Q 野良猫や野生の動物は大丈夫か

 A コリネバクテリウム・ウルセランス感染症に限らず、ペットや家畜、哺乳類以外のダニや蚊などに刺されて感染する感染症も多い。屋外で活動する際はなるべく皮膚を露出しないようにすることが大事だ。動物には症状が出ず人間だけ発症する感染症や、妊婦が感染すると重症化したり、胎児に影響を与えたりする感染症もある。治療法が確立されていない感染症もあり、体が弱っているときは特に動物との接触は避けた方がよい。

【産経ニュース】

日本で"インフルワクチン"が不足するワケ

2018/01/17

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季節性インフルエンザが、今年も流行している。対策にはワクチンの接種が効果的だが、日本では昨年ワクチンの供給不足が問題になった。ワクチン不足で接種が遅れた人が多くでた。原因はどこにあるのか。ジャーナリストの沙鴎一歩氏は「日本のワクチン製造は、欧米に比べて非常に効率が悪い」と指摘する――。

患者数は例年の同時期に比べて多い

正月休みが終わって会社や学校が始まり、人の動きが活発化すると、毎年、インフルエンザが流行のピークに達する。

日本医師会などが全国1万カ所の薬局のインフルエンザ治療薬の処方数から推定するインフル患者数は、昨年12月18日~24日までの1週間で約38万人だった。これは例年の同時期に比べて多いという。

一方、国立感染症研究所(感染研)によると、全国約5000カ所の医療機関からの報告を受けて推定した今期のインフル患者数は昨年11月26日までの1週間で約7万人となり、厚労省は12月1日に全国で流行入りしたと発表した。その後、患者数は増加を続け、12月17日までの1週間は約35万人と推定された。

予防には(1)手洗い(2)普段からの健康管理(3)ワクチンの接種などが求められる。個人個人が感染することを防いで感染を広げないことが大切である。

昨年12月には朝日新聞と読売新聞が社説のテーマに取り上げ、注意を呼びかけた。

突然走り出すなどの「異常行動」も

12月6日付の朝日社説は「この冬もインフルエンザが全国的な流行期に入った」と書き出し、「それに先立ち、未成年者を中心にインフルエンザにかかったときに起きることがある異常行動について、厚生労働省が注意を呼びかける通知を出した」とマンションから飛び降りるなどの患者の異常行動を取り上げている。

朝日社説は「国の研究班によると、突然走り出すなど重大な事故につながりかねない行動が、昨シーズンだけで53件確認された」と指摘したうえで、通知の予防策について「医師や薬剤師が患者・家族に確実に伝えるとともに、とりわけ子どものいる家庭は十分に注意を払ってもらいたい」と呼びかけている。

問題はタミフルなどのインフルエンザ治療薬が異常行動の原因なのか、それとも薬の服用に関係なく、インフルエンザ患者全体にいえることなのか、である。

この点に関し、朝日社説は次のように書いている。

「因果関係について結論が出ないまま、厚労省は発症から最低2日間は患者を一人にしないよう通知し、10代の患者にはタミフルの処方を原則として控える措置が、今もとられている。関係者は引き続き、薬が異常行動のリスクを高めることはないのか慎重に検証する必要がある」

本当に異常行動の原因は薬なのか?

患者を一人にしない措置はいいだろうが、ことさら治療薬原因説を強調するのはどうだろうか。効果ある治療薬が台無しになってしまう。そう考えながら読み進むと、朝日社説はこうも指摘する。

「留意すべきは、異常行動は薬の種類や服用の有無にかかわらず、報告されているということだ。インフルエンザの症状として誰にでも起こりうると考え、備えなければならない」

専門家や研究者の間で結論が出ない以上、仕方がないといえばそれまでなのだが、ただ社説でここまで異常行動を問題視して書く以上、朝日新聞としては因果関係をどうみているか、子供を持つ親の立場に立ってもっと分かりやすく書いてほしかった。

沙鴎一歩が複数の専門家から取材した話をもとに考えると、問題の異常行動は薬の服用に関係なく、インフルエンザ特有の症状だと思う。そのことを念頭に置いて対処すべきである。ただし異常行動が起きている以上、注意を怠ってはならない。

上位10県のうち、埼玉以外は西日本

12月28日付の読売社説はその前半でインフルエンザの流行を具体的に指摘している。

「約5000の医療機関から報告された今月11~17日の患者数は、1機関あたり7.4人で、前週より8割も増えた。昨年よりやや早めのペースだ」
「都道府県別で最も多いのは、長崎の18.94人だ。岡山、宮崎と続く。上位10県のうち、埼玉以外は西日本の県が占めている」

さらに読売社説は「学級閉鎖が目立っていた小中学校は、冬休みに入っている。年末年始には、家族間などでの感染拡大が懸念される」と指摘するが、実にその通りなのである。

年末年始に田舎や実家に帰り、仕事や学校が始まる前に再び生活拠点に戻ってくる。この年末年始の大移動が感染を拡大させる。とくに感染は満席状態の新幹線や航空機の中で広がる。小中学校が始まると、学校→家庭→会社と感染拡大に拍車がかかる。

今冬の流行のペースは速いといわれるだけに、こうした感染拡大が一挙に進む危険性もある。それだけに心臓病や腎臓病などの持病のある健康弱者や高齢者は注意が必要だ。

厚生労働省はワクチンの安定供給に努めよ

「未成年者の場合、窓から飛び降りるといった異常行動が、まれに報告されている。抗ウイルス薬の服用との関連が疑われているが、因果関係は今のところ不明だ」
「高熱が出たら、服薬の有無にかかわらず、子供を一人きりにしないことが必要だろう」

このように読売社説も異常行動に触れているが、朝日社説ほどではない。

続けて読売社説はワクチンの問題を取り上げる。

「今シーズンは当初、ワクチンの供給不足が問題となった」
「国立感染症研究所が、昨シーズンの流行などを参考に、ワクチンに用いる4種類のウイルスを選び、メーカーが春から製造を始めた。そのうち一つのタイプがうまく作れず、供給が滞った。在庫が底をつく医療機関が相次いだ」
「ワクチンは、予防に加え、重症化を抑える働きがあるとされる。効果を発揮するには、接種から2週間を要する。インフルエンザの流行は例年、1月中旬に本格化する。早めの接種が肝心だ」

ちなみに朝日社説も「ワクチン不足を教訓にして再発防止に努めるべきだ」などと主張しているが、読売社説は社説の最後で「厚生労働省は、ワクチンの安定供給に努めてもらいたい」と厚労省に明確に要求している。

日本でワクチンが不足してしまう事情

ただ朝日社説も読売社説も、このワクチン問題に対する主張や要求が弱く感じられる。ワクチン製造の問題まで切り込んでいないからである。

たとえばワクチンはニワトリの有精卵(孵化鶏卵)の中にインフルエンザウイルスを入れて増殖させて作る。家庭の冷蔵庫にあるような無精卵ではできない。

有精卵の数には限りがあるうえ、増殖からウイルスをバラバラにして殺す不活化までかなりの時間がかかる。量産までだと、半年はかかってしまう。しかも有精卵1個で1回分の接種しかできない。

こうした問題点を解決するワクチン製造の方法が10年前から注目されている。それは細胞培養という方法で動物の腎臓などの細胞から特殊な細胞を作り出し、その細胞にインフルエンザウイルスを感染させてウイルスを増殖させるやり方だ。

この細胞培養だと、比較にならないほど効率よくワクチンが大量に製造できる。欧米ではすでにこの方法でワクチンが作られている。日本でも実用化を目指して研究・開発が行われてはいるが、一部の専門家の間に副作用を心配する声もあり、まだ実用化に踏み切れないようだ。

2009年のブタ由来の世界的大流行

インフルエンザワクチンについての解説はこのぐらいにして、最後にもうひとつ、朝日社説も読売社説も一言も書いていない重要な問題を指摘しておきたい。それは「新型インフルエンザ」の怖さである。毎冬の季節性インフルエンザへの注意も大切だが、この怖さを忘れないでほしい。

ことさら恐怖をあおるつもりはないが、9年前の2009年3月末からメキシコやアメリカでブタ由来の新型インフルエンザが流行。多くの人が免疫を持たないウイルスだったことからあっと言う間に世界中に感染拡大し、同年6月1日にはWHO(世界保健機関)が警戒レベルを最高の「フェーズ6」に引き上げたのを覚えているだろか。まさにパンデミック(世界的大流行)だった。

問題のブタ由来の新型インフルエンザのウイルスタイプはH1N1だった。かつて流行したことがあり、一部の高齢者は免疫を持っていた。毒性もかなり弱かった。それゆえ医療水準の高い日本などの先進国では深刻な被害は少なかった。

だからといって新型インフルエンザを侮ってはならないし、あのパンデミックを忘れてはならない。

「7400万人が感染死」という予測も

なかでも気を付けなければならないのは、鳥インフルエンザのH5N1ウイルスやH7N9ウイルスの動向である。H5N1やH7N9のウイルスはいまの状態でも人に多くの人々に感染し、多数の死者を出している。やがて人から人へと次々と感染する新型インフルエンザウイルスに変異する危険性がある。

2017年9月末のWHOの発表によると、H5N1は鳥インフルエンザの状態で、この20年ほどの間に世界で約860人に感染し、このうち5割以上が死亡している。

WHOや厚生労働省の推計によれば、H5N1のような強毒の新型インフルエンザが発生すると、世界で7400万人が感染死する。日本国内でも17万人から64万人が命を落とすという。

新型インフルエンザにどう備えるか

パンデミック用ワクチンや抗ウイルス薬などは国や自治体が備蓄しているが、個人としては新型インフルエンザにどう備えたらいいのか。

重要なのは確かな情報を得ることである。厚生労働省や国立感染症研究所のホームページ、それに新聞各紙、NHKをはじめとするテレビ局の報道に日頃から注意しておくことだ。不確かな情報でパニックに陥ることは避けたい。とくに公の機関にはできる限り情報を早く出してほしい。

どこかの国で新型インフルエンザのような感染症が発生していないか。日本の養鶏場で新型に変異する危険性のある鳥インフルエンザが多発して大量のニワトリが死んでいないかどうか。そうしたことに絶えず関心を持ってニュースを見たり聞いたりするだけでも心構えができる。

そのうえで新型インフルエンザの発生している地域に立ち入らないことである。鳥インフルエンザでニワトリが次々と死んでいるような養鶏場にも近づいてはならない。感染の危険がある地域に入らなければならないときは、地元の自治体や専門機関などに相談してほしい。

【PRESIDENT Online 】





病院でインフルエンザ集団感染 患者2人死亡 秋田 由利本荘

2018/01/17

全国的にインフルエンザが流行する中、秋田県由利本荘市の病院で、今月に入って入院患者と職員合わせて17人がインフルエンザに感染し、高齢の患者2人が死亡しました。

15日午後会見した秋田県由利本荘市の「由利組合総合病院」などによりますと、今月8日から15日までに、同じ病棟の入院患者と看護師など病院の職員、合わせて17人が発熱などの症状を訴え、全員がA型のインフルエンザと診断されました。

このうち、13日に80代の男性患者が、また14日に70代の女性患者が死亡したということです。

2人の死亡とインフルエンザの関係について、病院では「直接の死因はもともとの疾患による全身の衰弱と考えられるが、インフルエンザの感染が死期を早めた可能性は完全に否定できない」としています。

病院は、感染の拡大防止のため患者や職員に薬を投与したり、面会を禁止したりする措置をとったということです。

インフルエンザは全国的に流行していて、秋田県では今月7日までの1週間に、県が指定する医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は1医療機関当たり15.42人と、2週間前の2倍に増えるなど急増しています。

【NHK NEWS WEB】

さぬきの養鶏場で検出 「渡り鳥が媒介、可能性高く」 大槻・京産大鳥インフルセンター長 /香川

2018/01/15

今冬初めて家畜での高病原性鳥インフルエンザの発生が香川で確認された。香川は雨が少なく、ため池が多い。専門家によると、冬に大陸から南下し、国内のため池などを好んで訪れる野生の渡り鳥がウイルスの媒介役となった可能性が高い。野生の鳥や動物を施設に近づけないなど水際での侵入防止策が最重要と指摘する。

 大槻公一・京都産業大鳥インフルエンザ研究センター長によると、国内では昨年11月、松江市の宍道湖岸で回収した野鳥の死骸からH5N6型の高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認された。同時期に韓国でよく似たウイルスの感染が確認されており、カモなどの渡り鳥が朝鮮半島やロシアからウイルスを運んでいる可能性が高い。

 ウイルスに感染して死んだ渡り鳥をイタチや野良猫などが食べて二次感染し、養鶏場に侵入することで被害が拡大するとみられる。西日本を中心に被害が拡大する恐れもある。

 大槻氏は、既に一定程度のウイルスが国内に侵入していると警鐘を鳴らし「目新しい対策はない。施設への野生動物の侵入防止や、従業員の衣服にウイルスが付かないようにするなどの地道な取り組みを徹底する必要がある」と話した。

【毎日新聞】

インフルエンザで倒れたくない今、摂るべき栄養素は

2018/01/15

毎年1月から2月にかけて感染のピークを迎えるインフルエンザ。予防のために摂取しておきたい栄養素が、ビタミンDです。意外に知られていないビタミンDの働きを紹介します。

いまビタミンDの力が見直されている

これまでビタミンDは骨づくりに関わる栄養素といわれ、骨粗鬆症予防の目的で摂取するのが主でした。しかし、最近の研究でビタミンDに免疫システムを助ける働きがあるとわかったのです。

ウイルス感染を抑えてくれるインターフェロンが出るようにうながしたり、細菌やウイルスなどの感染を抑制するカテリジンを増やすはたらきがあることがわかっています。

インフルエンザに関する研究も。ビタミンDのサプリメントをとっていた子どもたちは、そうでない子どもたちに比べてインフルエンザにかかる率が半分程度まで下がったというから驚きます。

そのため、この時期はインフルエンザ予防のためにもビタミンDを摂っておくのがおすすめです。

ビタミンDの摂取方法

ビタミンDをとり入れる方法として、食べ物からの摂取がまず挙げられます。

ビタミンDには、D2からD7まで6つの種類があります。なかでも人間の身体に必要なのはビタミンD2とD3の2つ。干ししいたけなど植物性のものにはビタミンD2が、サケや卵など動物性のものにはビタミンD3が含まれています。

また、紫外線を浴びると体内でビタミンD3がつくられます。オフィスワーカーは、たまに日光浴の時間をもつとよいでしょう。

この冬は、ビタミンDの力をかりて健康に過ごしたいものです。

【cafeglobe】

秋津壽男“どっち?”の健康学「マスクは本当に風邪の予防になるのか。風邪をひいてからでもマスクは必要か」

2018/01/15

 あけましておめでとうございます。今年も皆さんがためになる、さまざまなテーマを解説していきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、正月が明けて仕事が再開した今の時期、注意すべきは「風邪」です。特に電車通勤の方は風邪をうつされるリスクが高く、手洗いやうがいをきちんと行うことが重要です。

 では、ここで問題です。風邪をひいた人とひいてない人では、どちらがマスクをするべきでしょうか。

 風邪をひいてない人は「予防」の意味でマスク着用をしますが、マスクではウイルス感染を完璧に防げるわけではありません。ウイルスは呼吸することによってマスクの隙間から体内に入ってくるため、完璧な予防は不可能なのです。呼吸が苦しい機密性の高いマスクほど、ウイルス侵入の予防効果が高まりますが、これは実用的とは言えないでしょう。

 しかし、風邪をひいてない人がマスクをすることは無意味なわけではありません。後述するようにマスクの着用による加湿効果と保温効果でノドの粘膜が健全に保たれるため、ウイルスを吸い込んでも風邪を発症する可能性が低くなります。私も、一日に何人もの患者さんが訪れるため、マスクを着用してウイルス侵入を防いでいます。

 逆に風邪をひいた場合もマスクは必要です。くしゃみをした際に 散ったウイルスによる飛沫感染を避ける意味でのエチケットでもありますが、その一方で治療を早める効果が十分にあるのです

 風邪とは鼻やノドの粘膜の炎症です。マスクをしていると、炎症箇所に冷たく乾いた空気が当たるのを防いでくれます。加えて、吐いた息がマスク内に残るため、マスクを通して吸い込む外気の湿度と温度が高まります。冬は場所によって氷点下~10度前後の空気を吸って、体温に近い36度前後の息を吐き出すことで、マスクから吸い込む空気も温度が上がり体温に近づくのです。加えてマスクの湿気により湿度が高められるため、ノドの粘膜の刺激を防ぎ炎症を早く治してくれます。

 つまり、風邪をひいている人のマスクはエチケットと治療の両方に効果を発揮するため、よりマスクが必要なのは、治療を早める意味で「ひいている人」です

 予防として、睡眠時のマスクも効果を発揮します。寝ている時の口呼吸によって、ノドがカラカラに渇き、喉頭痛や喉頭炎の原因となります。最近は就寝用の濡れマスクも売っていますので、マスクで乾燥ケアをしてみるといいでしょう。

 タクシードライバーのように密室でいろいろな人と接する職業の人や、満員電車で通勤する人も、マスク着用により風邪をひく可能性は低められます。

 マスクと合わせて風邪三大予防策も紹介します。

 まずは、うがいです。口の中をブクブクとすすいでから喉奥を洗浄するのがベストです。さらに、口内洗浄に緑茶を用いると、お茶に含まれるカテキンの抗ウイルス作用と殺菌作用が発揮されるほか、口臭予防や虫歯予防にもなるなど一石三鳥です。うがいの際はガラガラではなく「おー」という声を上げると、より奥まで洗浄水が届きます。

 また、室内の湿度を高めにすると風邪のウイルスを弱めることができます。加湿器があれば湿度を50~60%にすることでウイルスによる感染が高確率で防げます。加湿器でなくとも、室内で洗濯ものを干したり濡れタオルをかけたり、あるいは霧吹きをかける、などで加湿効果が得られます。

 デパートの販売員やホステスさん、あるいは訪問販売のセールスマンなど「マスク厳禁」のお仕事の方は、帰宅の際のうがいと加湿を心がけてください。

【アサ芸プラス】

心筋梗塞の25%は胸痛なしと知ってはいたが…

2018/01/15

私事ですが、年の瀬の12月27日に体の芯から冷えるような感覚に陥り、徐々に増悪してきました。発熱なし、咽頭痛なし、鼻汁なし、咳嗽なし、悪寒のような症状以外何もなし。ムムム、もしやと思い、自分自身で鼻に綿棒を突っ込み、インフルエンザキットへ……見事にインフルエンザA型でした。インフルエンザ罹患中に悪寒に耐えながら考えていたのは、ある寒い日に自身が経験したある苦い症例のことでした。

【日経メディカル】