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平成29年度における高病原性鳥インフルエンザの発生に係る

2018/04/02

平成30年1月に香川県で確認された高病原性鳥インフルエンザ(H5N6亜型)の発生事例について、発生確認直後に実施した現地調査、分離ウイルスの遺伝子解析や感染試験による性状分析等を踏まえ、疫学調査報告書の取りまとめに向けた検討を行った。
本日の議論も踏まえ、本年4月下旬目途の公表を目指し、疫学調査報告書の作成を進めることとされた。
1.現地調査等の概要
第1回検討会以降に新たに判明した事項はないものの、動物衛生研究部門から2016-17シーズンのHPAI発生に関し、農場近接の水辺と発生の有無に関する論文が発表され、同シーズンでは近接の水辺の存在が家きん農場におけるHPAIの発生と有意に関連することが示されたことから、報告書においても記載することとされた。
2.分離ウイルスの特徴
(1)島根県の死亡野鳥(29年11月)、東京都の死亡野鳥(30年1月)及び兵庫県の死亡カラス(30年3月)から検出されたウイルスは相同性が極めて高かったが、香川県で検出されたウイルスとは明確に区別された。一方、韓国の野鳥(マガモ等)から検出されたウイルスと香川分離株は極めて近縁であった。
(2)感染試験の結果から、
① 香川県で検出されたウイルスは、昨年度までに検出された高病原性鳥インフルエンザウイルスと同様に鶏に対し高い致死性を示した。
② これまでに国内で分離されたウイルスに比べて、感染の成立には比較的多くのウイルス量が必要であった。また、感染の拡大には複数の家きんとの密接な接触が必要であることが示唆された。
③ これまでに国内で分離されたウイルスに比べて、感染鶏から排せつされるウイルス量は1/10~1/100倍程度少なかった。
3.ウイルスの侵入時期及び経路
(1)国内への侵入経路・時期
今シーズンの渡り鳥の渡りの動向は例年に比べて大きな変化はなく、香川県で検出されたウイルスと韓国の野鳥から検出されたウイルスは極めて近縁で
あったことから、昨年末以降、渡り鳥によってこれらの地域にウイルスが持ち
込まれたと考えられた。
渡り鳥の北上は始まっているものの、4月までは国内に存在するとされてお
り、また、過去には4月に本病の発生が確認された事例もあることから、越冬
を終えて営巣地に向かうまでの間は警戒が必要であることが再確認された。
(2)鶏舎への侵入時期・経路
発生状況、飼養衛生管理の状況等からは、特定の経路から家きん舎内にウイ
ルスが持ち込まれたことを示す情報は得られていない。
近接の水辺の存在が家きん農場におけるHPAI の発生リスクを高めることが
示唆され、香川県の事例では発生農場の敷地のほぼ中央にため池が存在するこ
とから、ウイルスが鶏舎周辺に存在し、人、野生動物等何らかの形でウ
イルスが鶏舎内に侵入した可能性が考えられた。
4.香川県での高病原性鳥インフルエンザの発生に係る初動対応の検証
(別紙のとおり)
(以上)

以下別紙


香川県での高病原性鳥インフルエンザの発生に係る
初動対応の検証
1.目的
今事例では、通報当日(1月10日)の簡易検査に引き続き実施した精密検査の結果、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)と判断するには至らず、翌日の再検査で同病の疑似患畜と判断された。このため、香川県と動物衛生研究部門における検査成績の比較、分離ウイルスの感染試験により明らかとなった性状等を踏まえて今後の検査体制を検討するため、初動対応を検証する。
2.検査及び試験結果
(1)検査成績の比較等
①香川県で遺伝子検査に用いた検体を使って動物衛生研究部門で同検査を実施したところ、両者の検査結果は矛盾しないことを確認した。
②香川県が実施した死亡鶏の病理組織検査では、ウイルスと大腸菌症の混合感染所見が確認された。
(2)分離ウイルスの性状
①分離ウイルスは、昨年度までに検出されたウイルスと同様に、鶏に対し高い致死性を示したが、これまでの分離ウイルスに比べて、感染鶏から排せつされるウイルス量は1/10~1/100倍程度少なかった。
②これまでの分離ウイルスに比べて、感染の成立には比較的多くのウイルス量(2011年分離株と比べて100倍程度)が必要であった。また、感染の拡大には感染した複数の家きんとの密接な接触が必要であることが示唆された。
別紙
3.検証の結果
 感染鶏からのウイルス排せつ量が少なく((2)①)、感染の成立に多くのウイルス量が必要なことは((2)②)、従来に比べて死亡家きんにおける簡易キットの検出率が低い結果を支持するものであった。
 死亡家きんの簡易検査の検出率が25%であったことから、少なくとも感染鶏を1羽以上確実に検出できるように死亡家きんの検査羽数を設定する必要がある。
 動物衛生研究部門が気管スワブの採取を行った際には、気管切開の有無により検査結果に差が認められなかったが、現場において採材にあたる者の手技等にかかわらず確実な採材を可能とするため、切開して採材することを推奨する必要がある。
 香川県の検査手技については問題がなかったが((1)①)、大腸菌等の複合感染((1)②)が検査結果等に影響を与えた可能性も否定できなかった。
4.今後の対応
検証の結果を踏まえ、農林水産省が本年1月15日に通知した検査体制の強化(検査羽数を5羽から11羽へ増加、採材は解剖して確実に実施)は、引き続き実施していくことが適当である。また、ウイルス株の性状により排せつ量が異なる可能性を踏まえると、今後の発生事例においても、家きんから分離されるウイルスを用いた感染試験等によって検査の信頼性を確認する必要がある。
各県は家畜疾病の診断体制の信頼性を確保するため、引き続き家畜保健衛生所における精度管理体制の整備を進める必要がある。
このほか、大腸菌等の複合感染が検査結果等に影響した可能性が否定できないことから、追加的に再現試験を実施し、複合感染の影響を確認する必要がある。

【農林水産省】


致死的ウイルスの改変実験を解禁

2018/04/02

米国政府は、特定の病原体の致死性もしくは感染力を高めるような「機能獲得」実験への研究助成金の交付を禁止していたが、論議を呼んだこの措置が最近解除された。米国立衛生研究所(NIH;メリーランド州ベセスダ)が2017年12月19日、連邦政府からの助成金を使って再びインフルエンザウイルスなどの病原体を対象とする機能獲得実験が実施できるようになると発表したのである。ただしNIHによれば、助成金申請は従来以上に精査されることになるという。

【Nature Asia】

韓国、豚で口蹄疫 1年ぶり 日本も防疫徹底を

2018/03/30

 韓国農林畜産食品部は27日、同国北西部の京畿道金浦市の養豚場で、家畜伝染病の口蹄(こうてい)疫の発生を確認したと発表した。発生は昨年2月以来、1年1カ月ぶり。農水省は牛に比べウイルスの排せつ量が多い豚での発生を受け、都道府県に防疫対策の確認・徹底を呼び掛けている。

 発生農場は917頭を飼養し、26日に母豚や離乳豚で水疱やひづめの脱落があったため通報した。検査の結果、27日にA型の口蹄疫と確定した。韓国政府は、同農場と周辺3キロ以内の農場の豚を殺処分する他、発生農場から10キロ以内を移動制限区域として監視を強化するなどの対応を進めている。

 農水省は同日、都道府県に対し、発生予防対策とまん延防止対策に万全を期すよう通知した。農家や関係機関・団体に対して韓国での発生を周知した上で、衛生管理の確認・指導、早期通報の再徹底を求めた。

【日本農業新聞】


環境省、野鳥のサーベイランス(定期糞便調査)の結果(平成30年2月分)を公表

2018/03/30

環境省は、平成30年2月分の野鳥における高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況調査(定期糞便調査)の結果を公表した。同省では、高病原性鳥インフルエンザの発生抑制と被害の最小化に向けて、渡り鳥の飛来経路の解明、野生鳥獣感染状況の把握、渡り鳥の飛来状況に関する情報提供などに取り組んでいる。その一環として、野鳥が海外から日本に高病原性鳥インフルエンザウイルスを持ち込んだ場合に早期発見することを目的として、毎年10月~翌年4月までの間に、渡り鳥の糞便の調査を定期的に行っている。平成30年2月に、26都道府県30市区町でガンカモ類の糞を採取・検査した結果、高病原性鳥インフルエンザウイルスについては、すべて陰性であることが明らかとなった。

【国立環境研究所】

中国製スマホ500万台が出荷前にウイルスに感染! 中国人被害者が「批判しない」ワケとは?

2018/03/30

日本でもシェアを拡大させている中国製の格安スマホだが、やはり安いものにはリスクが付き物なのかもしれない。

 香港メディア「東網」(3月20日付)などによると、中国製のAndroidスマートフォンが、出荷前の段階でウイルスに感染していたことが判明。その数、なんと494万4,000台! インターネット・セキュリティ大手のチェック・ポイントによると、ウイルスは「RottenSys」というマルウェアで、Wi-Fiサービスを偽装するなどして、不正に広告を表示させるのだという。それにより、スマホの処理速度が大幅に遅くなるというのだ。このウイルスを通じて、3月3~12日の10日間で1,325万本以上の広告が不正にユーザーに送りつけられ、少なくとも54万回タップされた。広告収入は、推計で72万元(約1,212万円)に上るという。

 RottenSysに感染していたスマホを機種別で見ると、最も多いのは約69万台のhonor(オーナー)で、2番目は約58万台のHUAWEI(ファーウェイ)。honorもファーウェイ傘下のブランドなので、ファーウェイだけで127万台以上に達することになる。以下xiaomi(シャオミ)、OPPO(オッポ)、vivo(ヴィヴォ)と続き、最後にサムスンも入っていた。ファーウェイは、すでに日本市場でも市民権を得ており、OPPOも先ごろ、日本市場に進出したばかりだ。

 問題は、なぜ販売前の新品のスマホがウイルスに感染していたのかという点。中国メディアなどによると、半分近くは浙江省杭州市の卸売業者から流通したという。つまり、その卸売業者が出荷前にRottenSysをインストールした可能性がある。

「中国では卸売業者が、独自にアプリをインストールして出荷するケースが少なくない。中国ではGoogleがすでに撤退しているため、純正のGoogle Playが使えない。このため、卸売業者は中国市場向けに別のアプリストアをあらかじめインストールするんです。ほかにもネット広告代理店が卸売業者に金を払い、宣伝アプリや広告を表示させるプログラムを入れる場合もある。こうした独自の流通形態が、ウイルス拡散に拍車をかけている」(深セン在住の日本人エンジニア)


RottenSysに感染したのは、ほとんどが中国メーカーの機種だった
 報道を受け、インターネット上ではメーカーや卸売業者への批判が集中するかと思いきや、中国人の反応はそうなっていないようだ。SNS上では「Androidはアメリカ人が作ったんだから、そもそも信用できない」と、Googleに罪を押し付けようとする書き込みや「セキュリティ会社がウイルスを作っているんでしょ」と“陰謀論”を主張するユーザーも。どうやら中国のユーザーは、広告表示ウイルスくらいでは驚かないようだ。

 日本で販売されている中国製スマホがウイルスに感染していたというケースは今のところ確認されていない。しかし、最近では中国からスマホを個人輸入して使うユーザーも増えている。中国でスマホを購入する際は十分注意する必要がありそうだ。

【TOCANA】

大雪で急減したインフルが再増加

2018/03/26

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福井県内でインフルエンザの流行が長期化している。1週間ごとに報告される患者数は例年、1月下旬から2月上旬をピークにその後は減っていくが、今冬は記録的大雪の影響で2月中旬に急減して以降、再び増加傾向になった。患者数が例年より多い状況が続いており、県は注意を呼び掛けている。

 県の感染症発生動向調査速報によると、県内の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、1月28日までの1週間が今冬最多で1機関当たり53・34人に上った。その後、嶺北を中心に大雪に見舞われた2月11日までの1週間は29・97人と半数近くに減少し、翌週には14・47人となった。

当時は嶺北の多くの学校が休校になり、交通機関のまひによって企業活動にも影響が出ていた。県健康増進課の担当者は「多数の人が接触する機会が減り、感染拡大が抑えられた」とみている。

 一方、ほとんどの学校が再開し、交通機関もほぼ復旧した2月19日以降の患者数は15・69人、19・31人、21・19人と増加し、2週間続けて全国平均を上回った。直近の3月18日までの1週間は17・69人で前週から減ったが、2017年の同時期(13・53人)より多くなっている。

 全国的にも、今冬はA型とB型のウイルスの同時流行などで過去に例のない大流行となり、専門家の間では「流行が長引く可能性がある」との見方も出ている。県内でもB型ウイルスへの感染が目立っているという。県健康増進課は、せっけんを使った手洗いやマスク着用などでの予防を促している。

【福井新聞】

<インフル集団感染>秋田の老人ホームで17人感染、2人が死亡

2018/03/26

秋田市の養護老人ホーム「松寿園」は22日、入所者7人と職員10人の計17人が7~18日にインフルエンザB型に感染し、うち入所者2人が死亡したと発表した。亡くなった2人とインフルエンザとの因果関係は不明だとしている。
 2人は60代と80代の男性。12日と14日に感染が判明し、ともに市内の病院で20日に死亡した。22日現在、入所者1人と職員4人が治療中で、重傷者はいないという。
 施設によると、7日に職員1人の感染が確認された。感染拡大を防ぐため、家族に面会自粛を要請し、感染した職員を勤務停止にした。昨年11月に、当時の入所者50人と職員28人全員が予防接種を受けた。感染者が10人に達した16日と、2人が亡くなった20日、秋田市に報告した。
 佐々木勘右エ門施設長は「感染症を持ち込まないよう気を付けていたが、このような事態になり申し訳ない」と話した。

【河北新報】

兵庫のハシブトガラスからHPAIウイルス

2018/03/26

環境省は3月6日、兵庫県伊丹市で回収されたハシブトガラスの死体からH5N6亜型の高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)ウイルスが検出されたと公表。その後もハシブトガラスの死体から次々と同ウイルスが検出され、16日現在で34羽となっている。
 今冬の国内におけるHPAIの発生は、家きんでは1月の香川県の1例に収まっているが、野鳥では、昨年11月に島根県松江市のコブハクチョウとキンクロハジロ、ユリカモメの計7羽、今年1月に東京都大田区のオオタカ1羽からHPAIウイルスが確認されていた。
 厳しい寒波が緩みだした3月1日と2日に、兵庫県伊丹市で多数のハシブトガラスの死亡個体が回収され、県が実施した簡易検査でA型鳥インフルエンザの陽性反応が出たため、鳥取大学で確定検査を行なった結果、3月6日にウイルスを確定した。
 現時点で環境省は、兵庫県伊丹市で大量のハシブトガラスの死体から連続してウイルスが確認されている原因を明らかにしていない。推測できることとして、H5N6亜型のHPAIウイルスに感染した野生動物(渡り鳥など)の死体をハシブトガラスが食べてHPAIに感染し、その後はハシブトガラス間での共食いによって感染が広がったなどの可能性が考えられ、家きん飼養者は引き続き警戒が必要だ。

【鶏鳴新聞】

コードネーム「疾病X」とは何か? WHOが警告、世界で大流行する可能性

2018/03/26

「疾病X」というコードネームが、医療保健業界で話題になっている。今年2月、感染症対策を促す世界保健機関(WHO)のリポートの中に記載されたものだ。WHOはこうした未知の感染症が、世界的に大流行する可能性を示唆。エボラ出血熱やジカ熱など近年、世界を震撼させた感染症が現に発生しており、WHOは潜在的な感染症への備えや研究開発を促している。

8つの感染症リスト

WHOのリポートは「(R&D)ブループリントが優先すべき感染症リスト」という題目で、ホームページ内に掲載された(http://www.who.int/blueprint/priority-diseases/en/)。

 R&Dブループリントは、2014年に西アフリカで流行したエボラがきっかけで、感染症に対応する医療技術やワクチンの開発のために生まれた計画。世界の専門家が協力し、16年5月にはWHOの加盟国が計画の発展への期待を表明した。

 リポートは、全人類に感染する可能性がある感染症として8つを挙げている。

 そのトップは、クリミア・コンゴ出血熱(CCHF)だ。国立感染症研究所によると、これはダニが媒介する人獣共通感染症で、症状としては発熱や出血が特徴。1944年にクリミア地方で旧ソ連軍兵士の間で発生したのが世界に知られるようになり、その後アフリカのコンゴでも確認された。

リポートではさらに、感染すると致死率が50%以上とされるエボラや、ナイジェリアで流行したラッサ熱への警告を示し、2003年に世界的に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)なども挙がった。

「テロ行為で生まれる可能性」


リストの最後にある「疾病X」のXは、unexpected(予想外)を意味する。リポートでは、「現時点では人への発症が確認されていない病原体が引き起こす深刻な感染症になりうる」と記載している。

 米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・フォーシ所長はCNNのインタビューで、「過去の経験で学んだ通り、われわれは時として予想外の事態に見舞われる。ジカ熱は予期できなかったし、エボラが都市を襲うとも思っていなかった」と解説する。

 英紙テレグラフは、遺伝子操作技術が発展し、新しい病原体は自然発生するのではなく、「偶然か、あるいはテロ行為として生まれるかもしれない」と指摘。WHO科学アドバイザーのヨンアルネ・ロッティンゲン氏は同紙に「こうした病原体は動物から人へと感染し、すぐに世界に広がる。こうした大きなリスクに対し、われわれは認識し、準備しなければならない」と警告した。

よりよい診断方法を

 では、こうした未知の感染症にどう対応すべきか。

 WHOのリポートは現在の対応が不十分であることを認めた上で、まず、よりよい診断方法が必要であることを指摘した。

 また、いまある薬やワクチンをさらに改善させることや、さまざまなウイルスについての研究を深める必要性、その研究に基づいて対応を加速させることの重要性なども指摘している。

■世界保健機関(WHO) 1948年に設立され、世界的な保健問題を主導し、健康に関する研究課題を作成し、規範や基準を設定する。スイス・ジュネーブに本部があり、加盟国は約190カ国。加盟国へ技術支援を行い、健康志向を監視、評価もする。

【産経ニュース】










集団院内感染新たに12人 /群馬

2018/03/20

伊勢崎市下植木町の伊勢崎佐波医師会病院は18日、インフルエンザの集団院内感染で新たに入院患者7人、職員5人の計12人が発症したほか、すでに感染入院していた女性患者(87)が死亡したと発表した。18日現在で一連の感染者は63人となった。死亡した女性患者について、病院は「心不全などによるものでインフルエンザとの因果関係はないと思われる」と説明している。

【毎日新聞】


集団インフルで90代女性死亡 徳島・阿南保健所管内の老健施設

2018/03/20

徳島県は18日、阿南保健所管内の介護老人保健施設で、入所者ら76人がインフルエンザに集団感染し、このうち90代の女性1人が肺炎で死亡したと発表した。現在治療中の他の感染者に重症者はいない。

 県によると、12日から17日にかけ、全入所者(95人)の6割に当たる57人と、通所者10人、職員9人の計76人が、インフルエンザA型と診断された。うち入所者9人、通所者3人が入院。入所者の女性が14日に死亡した。県は、感染が肺炎の発症につながったとしている。

 施設は12日に職員に、17日に入所者に対し、それぞれ抗インフルエンザ薬の予防内服を行った。19日から1週間、通所者の利用を中止する。

【徳島新聞】

終息1週間後に鳥インフル陽性判定、韓国京畿道で一時移動中止

2018/03/19

  京畿道(キョンギド)平沢(ピョンテク)の養鶏農場から16日、鳥インフルエンザが疑われるという申告があり、簡易検査を行った結果、陽性反応が出た。農林畜産食品部(農食品部)は家畜防疫審議会を経て17日午前0時から24時間、京畿道全域に一時移動中止命令を出した。

  農食品部と京畿道によると、16日午後4時に平沢市梧城面(オソンミョン)の産卵鶏農家から申告を受け、簡易検査を行った結果、陽性判定(H5型)を示したという。この農家では48万6000羽の鶏を飼育中であることが確認された。

  また疫学調査結果の前日、この農場から京畿道楊州隠県面(ウンヒョンミョン)と驪州陵西面(ヌンソミョン)の農場にそれぞれ1万6000羽、3万300羽の産卵鶏が出荷されたことが把握された。楊州の農家でも鳥インフルエンザ簡易検査の結果、陽性反応が出た。

  京畿道は該当農家3カ所の鶏をすべて殺処分する計画だ。さらに半径500メートル以内に養鶏農場2カ所があり、この農家でも簡易検査を実施して陽性反応が出れば3キロまで殺処分措置を拡大する。

  京畿道では1月26日に華城(ファソン)で、1月27日に平沢で鳥インフルエンザが発生してから48日ぶりのことだ。これを受け、京畿地域の鳥インフルエンザ事態が終息した今月8日から1週間ぶりに移動制限と出入り統制措置がまた発令された。

  移動中止命令は17日午前0時から24時間続く。移動中止対象は国家動物防疫統合システムに登録された約1万カ所で、家禽農家3960カ所、食鳥処理場11カ所、飼料工場102カ所、車両6725台が該当する。

【中央日報】


猫のインフルエンザは人にうつる? 予防法や国内での流行の可能性を獣医師が解説

2018/03/18

2016年12月、米国ニューヨークで、猫500匹以上がインフルエンザウイルスに感染しました。この時、感染した猫の治療を行った獣医師のうち一人も呼吸器症状を示し、このウイルスに感染したことがわかっています。このときのウイルスは、鳥インフルエンザウイルス由来のものがヒトや他の哺乳動物の呼吸器でよく増えるように変化したものと考えられています。

今回は、2016年12月から2017年2月にかけて、ニューヨークで500匹以上の猫が感染した「H7N2ネコインフルエンザウイルス」の話にスポットライトをあてて、猫のインフルエンザについて野坂獣医科院長の野坂が解説します。

インフルエンザウイルスの流行

インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型とD型があります。A型のインフルエンザウイルスは宿主域が広く、ヒトや鳥、豚などの動物が感染します。B型とC型は、一般にヒトだけが感染し、D型は主に牛が感染します。犬や猫でのインフルエンザウイルスの流行の初めての報告は最近で、2004年に犬での流行が報告されました。その後、犬では「H3N8」および「H3N2インフルエンザウイルス」の流行が韓国や米国などで報告されています。

猫では、最近まで1件しか報告されていませんでした。2009年にイタリアの90ケージで構成された施設で、「新型H1N1パンデミックウイルス」によって半数の猫が症状を示し、25匹の猫が死亡しました。そして、2016年12月に、H7N2ネコインフルエンザウイルスが猫で流行しました。

H7N2ネコインフルエンザウイルスとは

H7N2ネコインフルエンザウイルスは、A型のインフルエンザウイルスです。2016年12月から2017年2月にかけて、ニューヨークで500匹以上のネコが呼吸器症状を示し、そのネコから分離されたウイルスです。治療を行なった獣医師の一人も感染したことがわかっています。東京大学や日本中央競馬会、米国農務省などの共同研究チームがこのウイルスを性状解析しています。

このウイルスは、鳥インフルエンザウイルス由来のもので、哺乳類の呼吸器でよく増えるように変化したことがわかっています。すなわち、1990年代後半から2000年代初めにかけて、米国のトリ市場で何度か報告されていた鳥のインフルエンザウイルスが由来で、そのウイルスが猫に感染したものだと考えられています。そして、500匹以上の猫の間で伝播し、その間に変異したものと考えられています。

性状解析をしてわかったこと

ウイルスの由来を調べると、低病原性H7N2鳥インフルエンザウイルスに由来するウイルスが猫に感染し、500匹以上の猫にインフルエンザが流行したことがわかりました。発症した猫には、咳やくしゃみ、鼻水などの軽度の呼吸器症状が認められ、そのほとんどは回復しました。ウイルスの性状解析の結果、感染した哺乳動物には顕著な症状を示さないものの、哺乳動物の呼吸器でよく増えることがわかりました。猫への感染実験をしたところ、著しい症状は示さなかったそうです。

猫間を感染し続けることにより、ウイルスが猫の体で増殖できる能力を身に付け、その増殖したウイルスが猫間を伝播する能力(接触感染と飛沫感染)も身に付けたことが分かっています。つまり、低病原性H7N2鳥インフルエンザウイルスは猫の鼻でのみ増殖しますが、H7N2ネコインフルエンザウイルスは猫の鼻だけでなく、肺および気管でも増殖するようになったのです。

猫以外の哺乳動物での病原性

このウイルスは鳥インフルエンザウイルスが由来ですが、感染するのは哺乳動物の中で猫だけではありません。いくつかの哺乳動物でよく増殖することが分かっています。インフルエンザウイルスの感染実験モデル動物であるフェレット間でも接触感染することが分かっています。また、マウスを使った実験では鳥インフルエンザウイルスよりも、このウイルスがマウスの鼻で効率よく増殖することが分かっています。そして最後に、流行時に猫の治療を行った獣医師のうちの一人が呼吸症状を示し、このウイルスに感染していることが分かっています。

猫はインフルエンザの中間宿主になる?

猫で流行したインフルエンザウイルスがマウスで効率よく増殖し、フェレット間で伝播し、ヒトにも感染したということから、猫が哺乳動物へインフルエンザウイルスを媒介する中間宿主となる可能性が十分にあることが考えられます。つまりペットとして、ヒトと身近な存在である猫がインフルエンザウイルスを媒介するという可能性が明らかになったのです。

これで別の鳥インフルエンザウイルスや新たなインフルエンザウイルスが、猫からヒトに感染する可能性があるので、インフルエンザの対策をする際に、猫を中間宿主として考慮する必要が出てきました。

国内でもインフルエンザが猫で流行する?

猫は、ヒトと身近な存在であるコンパニオンアニマル(伴侶動物)です。さらに、最近は室内だけで飼う飼い主さんも多くなってきていることから、一昔前に比べてよりヒトと身近な存在になってきています。そのため、猫のインフルエンザウイルスが国内で流行することが心配になります。

基本的にインフルエンザウイルスは容易に猫に感染しない上に、今までに猫でインフルエンザウイルスが流行したという報告は2件と少なく、いずれも多頭飼いの施設での報告です。ウイルスが哺乳類での増殖能力を身に付け、猫がヒトへの感染源になる可能性は低いことを理解しつつも、冷静に監視を続け、対応する必要があると考えられます。

【ぺトコト】

兵庫県で野鳥から高病原性鳥インフルエンザウイルス検出(平成29-30年シーズン27~32例目)

2018/03/14

環境省は、兵庫県で回収された野鳥から高病原性鳥インフルエンザウイルス検出されたと発表した(平成29-30年シーズン27~32例目)。今回報告されたのは、兵庫県伊丹市の昆陽池公園で回収されたハシブトガラス6羽(平成30年3月6日)の死亡個体について、確定検査(鳥取大学)により、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N6亜型)が検出されたもの。これにより、平成30年3月12日時点での野鳥等における確定検査陽性の確認件数は、3都県32件となった。なお、同市で3月2日に回収されたハシブトガラス1羽、北海道様似町で2月18日に回収されたマガン1羽及び熊本県天草市で2月21日に回収されたハシブトガラス1羽の死亡個体については、確定検査の結果、いずれもA型鳥インフルエザウスは検出されなかった。

環境展望台 - 国立環境研究所

仏からの生きた家きんの輸入停止 低病原性鳥インフルで一覧へ

2018/03/14

 これは、同国フィニステール県のアヒル農場で低病原性鳥インフルエンザ(H5N3亜型)の発生が確認されたと、同国政府からわが国に通報があったため、それを受け、同病のわが国への侵入防止に万全を期すため輸入停止措置を講じる。 同省によれば、今回の輸入停止措置は、生きた家きんがウイルスに感染することを防止するためであり、食品衛生のためではないとしている。
 同国からの輸入実績は2017年現在、家きん肉で27t、家きんの臓器13t、家きんの卵778tある。

【農業協同組合新聞】


米テキサス州からの生きた家きん輸入停止 低病原性鳥インフル一覧へ

2018/03/14

これは同州の肉用種鶏農場で低病原性鳥インフルエンザ(H7亜型)の発生を確認したと、同日深夜、米政府からわが国へ通報があったため。それを受けて、同病のわが国への侵入防止に万全を期するため、同州からの生きた家きん、家きん肉などの輸入を停止した。生きた家きんの輸入停止はテキサス州全域。
家きん肉などは、同州発生場所から半径10km以内の地域となっている。
 米国からの輸入実績は2017年現在、生きた家きんのひなで12万1527羽、
家きん肉などは2万2788t、家きんの卵は1万1467tとなっている。
 なお、同省によれば、今回の輸入停止措置は、生きた家きんがウイルスに感染することを防止するためであり、食品衛生のためではないとしている。

【農業協同組合新聞】


鳥インフルエンザ 天草の野鳥から検出 /熊本

2018/03/09

県は6日、天草市下浦町で発見した野生のハシブトガラス1羽からA型鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。県は発見場所から半径10キロ以内を野鳥監視重点区域に指定した。

 住民が2月21日、ハシブトガラスの死骸があると通報し、県が5羽の死骸を回収。国立環境研究所(茨城県つくば市)が検査が可能な2羽の遺伝子検査をしたところ、1羽に陽性反応が出た。鳥取大が反応が出た1羽の確定検査をする。結果判明には約1週間かかる見込み。

鳥インフルエンザ 兵庫・伊丹の公園で検出

2018/03/09

兵庫県は6日、同県伊丹市の昆陽池公園で1日に発見した死んだハシブトガラス5羽から高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N6型)を検出したと発表した。鳥取大の確定検査で判明した。ほかの種類への感染などの状況は発生していないとしている。同公園で3~6日に見つかったハシブトガラス13羽の死骸の簡易検査で、A型鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出たことも明らかにした。

【毎日新聞】

リステリア菌で180人死亡、加工肉が発生源 南ア

2018/03/07

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  南アフリカでリステリア菌を原因とする食中毒のために、この1年あまりで180人が死亡している。同国保健省は、国内で製造されたソーセージが原因だったことを突き止めたと発表、こうした加工肉は一切消費しないよう呼びかけた。

保健相が4日に国立感染症研究所のウェブサイトに掲載した情報によると、2017年1月から18年3月までに確認された感染者は948人に上り、うち180人が死亡した。

感染源は、同国北東部ポロクワネにあるエンタープライズ・フード・プロダクション社の施設で加工されたボローニャソーセージだったことが分かったとしている。

エンタープライズ社はツイッターに掲載した声明の中で、当局と連携して製品の自主回収に当たっていると説明。ポロクワネなどの製造施設は操業を停止し、製品の出荷を中止したことを明らかにした。

ヨハネスブルクでは1月12日、熱性胃腸炎の症状で病院を受診した5歳未満の幼児9人からリステリア菌が検出された。

当局は、子どもたちが通っていた保育所でエンタープライズ社が製造したソーセージなどを回収。同社のポロクワネ工場で製造された製品からリステリアの陽性反応が出て、これがほぼ全症例の感染源だったことが確認された。

影響は同社のソーセージにとどまらず、他の加工肉も製造や流通の過程で二次汚染された可能性がある。保健相は、ウインナソーセージやフランクフルトソーセージなどのほか、そのまま食べられるコールドミート製品もリステリア菌に感染した恐れがあるとして、こうした加工肉は一切消費しないよう呼びかけている。

リステリア菌は発熱や下痢などの症状を引き起こし、高齢者や妊婦、新生児などは特に危険が大きい。

【CNNジャパン 】

1918年インフルエンザ大流行から100年 次の大感染の危険は

2018/03/07

100年前の今週、いわゆる「スペイン風邪」と呼ばれた悪性インフルエンザの大流行につながる症状が初めて記録された。

第1次世界大戦の終わりにかけて発生した大感染は、感染症による死者数としては14世紀のペスト蔓延(まんえん)以来で、当時の人類の3割が感染した。

同じような規模の大感染は今後もあり得ると考える研究者もいる。医療や通信技術が100年前に比べて格段に進歩した現代社会は、その一方で移動手段の発達で100年前より狭い世界になっている。

【BBCニュース】