スイスでも猛威をふるったスペイン風邪
2018/10/11
1918〜19年に猛威をふるったスペイン風邪(インフルエンザ)は、スイス史上最悪の被害を出したパンデミック(病気の大流行)の一つだ。死者は約2万5千人を数え、国民の半数が感染した。最も多くの死者が出たのはちょうど100年前、1918年10月のことだった。
スペイン風邪がスイスで初めて確認されたのは、1918年7月に北西部・ジュラ地方のボンフォル村付近の国境に配属されていた部隊でのことだ。そこでは、スイス国境とフランス・ドイツ戦線が接していた。スイス国境を守っていた兵士の4〜8割が病に倒れた。指揮官たちは軍事訓練基地の大半を閉鎖し、兵士たちを帰宅させた。病気はたちまちスイス西部に広がったが、9月には終息したかに見えた。
さらに深刻な第二波が待ち受けているとは、誰も予想しなかった。1918年9月末から11月末の間に、この波は全国を襲った。それよりも弱い第三波が1919年1月に見られ、その後ウイルスはついに姿を消した。当時、抗生物質はまだ発明されておらず、ウイルス性の病気の性質についてはほとんどわかっていなかった。
この動画では、当時の記録映像と写真を用いて、スイスの人口に史上最大の打撃を与えたこの大災害に、スイスがどのように対処したかを振り返る。
【swissinfo.ch】
インフルエンザ 上野西小で学級閉鎖 今シーズン県内初
2018/10/11
伊賀市教育委員会は10月9日、インフルエンザの影響で市立上野西小学校(同市上野丸之内)が学級閉鎖の措置を取ったと発表した。県内で集団かぜの発生は今シーズン初めて。
同市教委によると、学級閉鎖の対象は同小4年の1クラス(32人)で、欠席した児童9人のうち、8人がインフルエンザと診断された。
措置期間は10日から12日までの3日間。
【伊賀タウン情報YOU】
欧州委、アジアにインフラ計画 「一帯一路」の実質対抗案
2018/09/25
欧州委員会は9月19日に、アジアで輸送、エネルギー、デジタルインフラ整備を強化する投資計画を発表した。欧州連合(EU)は否定するものの、英メディアは、中国が世界に広げる現代版シルクロード構想「一帯一路」の実質的対抗案と呼んでいる。
資金は民間銀行と開発銀行から調達するという。規模は不明。2021年からEU予算からも一部の資金を拠出する。欧州委は次期長期予算(2021年〜2027年)で対外投資金額を30%増の1230億ユーロ(約16兆3150億円)まで増やすと提案した。そのなかには、民間投資を加速させるための追加予算600億ユーロ(約7兆9576億円)が含まれている。
アジアは世界でも成長機会のある市場と見なされている。日本の設立したアジア開発銀行(ADB)は、2017年の報告『アジアのインフラ需要に応える』で、開発途上にあるアジアの国・地域が経済成長を維持するには、2030年までに年間1.7兆ドル(約180兆円)の投資が必要だと見積もっている。
ベルギーのブリュッセルで10月18日と19日に、アジア欧州サミットが開かれ、首脳間会談が行われる。EU外相はこの会議で、アジアインフラ投資計画は重要課題に上がり、各国の承認を促すとみられる。
EU外交安全政策上級代表フェデリカ・モゲリーニ氏は19日の記者会見で、このアジア投資計画を「欧州とアジアをつなぐEU戦略」と呼んだ。同氏は、「EU市民と企業、投資家にとってよりよい環境を作り出す、『ヨーロッパのルール』を採用している」と述べた。さらに、関係国の地域社会で雇用創出、経済発展と福祉推進につながると付け加えた。
「欧州ルールをアジアで」
モゲリーニ氏の掲げたヨーロッパのルールとは、「欧州とアジアの互恵関係であり、その3原則として持続可能性、多様性、ルール順守」だと述べた。また、投資計画の推進には、共通の基準と原則が必要だと強調し、国際原子力機関(IAEA)と世界貿易機関(WTO)と協議する予定であるとも付け加えた。
2013年来、中国は世界で権益を強化するため政府主導のインフラ整備計画「一帯一路」を打ち出した。60カ国以上、アジア、ヨーロッパ、アフリカに及び、投資額は推計1兆ドル(約111兆円)とされている。同構想は「債務トラップ」との悪評が付きまとう。関係小国に多額債務を負わせ、政治的な影響力を拡大する中国共産党政権の戦略だ。
ジョンズ・ホプキンス大学先端国際研究学校の中国アフリカ研究構想(CARI)の報告では、中国によるアフリカへの融資は過去5年間で急上昇している。また、米国の政策シンクタンク・世界開発センター(CGD)によると、キルギス、ジブチ、ラオス、モルディブ、モンテネグロ、パキスタン、タジキスタン、モンゴルの8つの一帯一路関連のインフラを受け入れた国は、中国融資による負債対GDP比率がますます高くなっていると警鐘を鳴らしている。
モゲリーニ氏は、EUのアジアインフラ投資計画が、一帯一路の対抗策とみなされることについて、これを否定した。「EUの提案は北京、ワシントン、モスクワのいずれの構想への反応ではない」。
モゲリーニ氏の反応とは対照的に、専門家は、欧州のアジア投資計画は「一帯一路に対する回答と捉えて間違いない」と述べる。欧州中国関係の専門家で、ベルリン拠点のメルカトル中国研究会ジャン・ワイデンフェンルド氏はロイター通信に対して、「大規模なインフラ計画にはルール順守が必要だ。欧州は、中国の政策とは別の選択肢を(アジアの国に)提供している」と述べた。
【大紀元】
パキスタン、一帯一路事業への投資をサウジに要請
2018/09/25
CPECは中国の広域経済圏構想「一帯一路」の一部で、総事業費は中国からの投融資を中心に620億ドル(約7兆円)に上る。2015年に本格化し、パキスタン各地で発電所や鉄道を整備する。同国の経済成長率を押し上げる一方、経常収支赤字や債務償還を増やし、外貨準備高が輸入額の2カ月分弱まで急減。パキスタンは対外支払いが停滞する危機に直面している。
8月に就任したパキスタンのカーン首相は18~19日、サウジアラビアを訪問し、サルマン国王やムハンマド皇太子らと会談した。サウジへのCPEC参画要請のほか、同国に本部を置く国際金融機関「イスラム開発銀行」(IDB)にも数十億ドル規模の財政支援を求めたとみられる。
パキスタンのメディアによると、サウジ側はカーン首相に対し「最大限の支援」を約束したとされる。チョードリー情報相によると、サウジの財務・エネルギー関連閣僚や財界人が10月第1週にパキスタンを訪問し、CPEC関連の投資機会を検証するという。
【日本経済新聞】フィリピンからの家きん肉等の一時輸入停止が解除
2018/09/25
農林水産省は、フィリピンにおける鳥インフルエンザの清浄性を確認したために、2018年9月20日付で、フィリピンからの家きん肉等の一時輸入停止措置を解除した事を発表した。
フィリピンでは、フィリピン国内の養鶏農場で平成29年8月11日に高病原性鳥インフルエンザ(H5亜型)の発生が確認されたため、フィリピン家畜衛生当局から国際獣疫事務局へ通報が行われていた。日本政府も、日本国内への鳥インフルエンザの侵入防止に万全を期するため、同年8月12日にフィリピンからの家きん肉等の輸入を停止していた。
その後のフィリピン政府は、国内における鳥インフルエンザの防疫措置等を実施しており、今回はフィリピン政府から日本に提供された防疫措置等の情報により、フィリピン国内の家きんにおける同病の清浄性が確認されることとなった。そのため、9月20日付けで一時輸入停止措置が解除されることとなった。
なお、日本のフィリピンからの家きん肉等の輸入実績は、2015年に2,670トン、2016年に1,487トン、2017年に855トンとなっている。
【アセアンポータル】
韓国で「MERS」発生!2015年の大流行以来 3年ぶり
2018/09/25
中東呼吸器症候群(MERS)は、2012年に見つかった新種のウイルス性感染症で、サウジアラビアやアラブ首長国連邦、ヨルダン、など中東地域での感染が多い。発熱や咳、息切れなどの症状から、急速に肺炎を発症。腎不全などの多臓器不全や敗血性ショックを起こすことがあり、高齢者や糖尿病、腎臓病の持病がある人は重症化する傾向が強い。
ヒトコブラクダがMERSウイルスを保有していると考えられているが、最近では家族間や感染対策が不十分な医療機関で、ヒトからヒトへ感染するケースが多くみられていて、韓国で2015年に起きた大流行では、7カ月の間に186人が感染し、38人が死亡した。
世界保健機関(WHO)によると、3年ぶりに発生した患者は、今年8月16日から今月6日まで仕事でクウェートに渡航していた61歳の男性で、帰国直後に入院し、現在は隔離されて治療を受けているという。
厚労省は中東への渡航者に対し、現地でラクダと接触したり、現地で病院を受診した場合は検疫官に申告するよう注意を呼びかけている。
【ハザードラボ】
日本も要警戒を 中国でアフリカ豚コレラが猛威
2018/09/20
ASFは20世紀初頭にケニアで報告された豚の感染症。もともとアフリカサハラ砂漠以南やイタリアのサルジニア諸島に常在しているウイルス。経口、経鼻、ダニなどを媒介して感染が広がる。人には感染しないが、豚から豚へ感染し、ワクチンも治療法も目下ないので、感染を食い止めるには、感染が見つかった豚および感染が疑われる豚の徹底処分しかない。これが2018年夏以降、中国で爆発的に広がった。
アフリカとイタリアの一部に限定して存在していたASFウイルスは2007年ジョージアを経由してロシアに伝播。2017年3月、ロシア東部のイルクーツクでは大流行していた。2017年暮れの段階でロシア、東欧、アフリカを中心に11カ国に感染地域は広がっていた。そして2018年8月3日までに、中国遼寧省瀋陽市で中国初のASF感染の確認が公表された。これはアジアで最初の感染例でもある。その時点で感染数は913頭。すぐさま殺処分と無害化処理が行われ、感染はコントロールされたと当局は発表していた。だが、実はそうではなかった。
8月下旬までに、感染地域は遼寧省瀋陽、河南省鄭州、江蘇省連雲港、浙江省温州に広がった。北京を含む東北、華北、華東地域がASF汚染重点監察地域に指定された。9月上旬までにはさらに安徽省、黒竜江省、内モンゴルに広がり4万頭以上の豚が感染拡大防止を理由に殺処分された。中国当局は依然、ASFの感染状況は既に有効に処理されている、と公式に発表しているが、党内部ではわずか一カ月あまりの間に7カ省に広がったその感染拡大のスピードに動揺が広がっているらしい。
ロシアで感染拡大、飛び火か
9月15日に中国の農業農村関連部門および外交部から中央軍事委員会ロジスティック関連部門、中国鉄道総公司などの外交から、軍、運輸関連企業に至るまで、豚肉の生産販売輸送とウイルス伝播のコントロールにかかわる組織関係者が一堂に会してASF対策協議会議を開いたが、感染ルートの特定やリスク回避についての有効な意見はほとんどでなかった。
中国で今夏、ASF感染が急激に広がった背景について整理しておこう。
ウイルスの伝播ルートはおそらくロシア経由であろうといわれている。ウイルスのDNA配置が2017年に流行したロシア株、2007年に流行したジョージア株と一致したという。米中貿易戦争による関税引き上げ合戦で、中国は米国からの輸入豚肉に対して報復的に関税を引き上げ、事実上米国産豚肉の輸入を停止。財新など一部中国報道によれば、米国産豚肉輸入の減少分を補うためにASF感染地域であるロシア産豚肉の輸入を再開したという(その後、その報道は否定、削除されている)。
ASFに感染した豚肉を食べても、人には感染しない。だが、感染肉が豚の口に入れば豚は感染しうる。中国の農村では豚に人の残飯を与える地域がまだかなり残っており、感染豚肉が経口で中国の豚に感染したと考えられる。本当にロシア産豚肉の輸入が再開していたなら、時期的にみてもロシア産が感染源の可能性が高い。実はロシア産豚肉は関税引き上げ前の米国産豚肉の倍の価格らしい。つまり25%関税アップでも米国産を輸入した方が安いのだ。感染リスクもあり値段が高くても、ロシア産の輸入を本当に認めたとしたら、それは完全に習近平政権の意地、政治判断による。
また、中国の場合、関税逃れなどの理由で豚肉の密輸は頻繁に行われており、密輸肉が原因の可能性も指摘されている。特に米中貿易戦争勃発後、豚肉価格の急上昇。8月、山東省などでは前月比25%増で、まだまだ高くなりそうで、それにともなって豚肉密輸が増えているといわれる。今月初めにも広東省の海上警察局が、海上で300トン以上の密輸冷凍豚肉を押収した。そう考えると、遼寧、江蘇、浙江といったロシア国境と離れた貿易港地域でほぼ同時にASFが発生したのにも納得がいく。中国の密輸は税関関係者の手引きによって行われることが多い。遼寧から浙江に飛び火したと考えるよりも、浙江の港から密輸などで上陸した可能性のほうが高いかもしれない。ロシア、東欧から検疫を受けずに中国に持ち込まれている豚肉および豚肉加工品は人々が想像するより多いかもしれない。
中国の養豚管理が先進国ほど進んでいないことも感染拡大に拍車をかけたといわれる。生きた豚の輸送は地域によって数日かかることがあるが、その間の糞尿処理や衛生管理は日本などと比較するとかなり悪い。しかも今年は異例の高温の夏であり豚がばてて、劣悪な環境で免疫力が弱っていたと指摘する声がある。安徽などは、国内の生きた豚の輸送や食肉流通による飛び火の可能性が疑われている。
【日経ビジネスオンライン】
豚コレラ、新たに野生イノシシから陽性反応 岐阜
2018/09/20
県によると、イノシシは15日、養豚場から約3・5キロ離れた岐阜市大洞の民家で見つかった。体長約50センチの子どもで性別は不明。県の検査で陽性反応が出たという。
13日には岐阜市打越の水路で死んだイノシシが見つかり、国の検査で感染が確定した。このイノシシのウイルスと、養豚場の豚から検出されたウイルスが同じ型だったことを農水省が確認した。感染ルートや、感染の順番はわかっておらず、同省では、新たに確認されたイノシシのウイルス型も含めて調べる。
同省によると、確認されたウイルスは、これまでに国内で発生したものとは別の型で、海外から持ち込まれた可能性が高いという。
【朝日新聞】
ついに中国でも発生!アフリカ豚コレラの感染が深刻な課題に
2018/09/20
<養豚業に深刻な影響をもたらすアフリカ豚コレラが、アフリカ、ヨーロッパに拡がり、ついに最大の養豚国の中国でも発生した>
アフリカ豚コレラ(ASF)とは、アフリカ豚コレラウイルス(ASFV)による豚およびイノシシの熱性伝染病で、強い伝染性と高い致死率が特徴だ。感染した豚やイノシシとの直接または間接の接触のほか、ヒメダニ属(軟ダニ)の媒介によって感染が急速に広がることから、養豚業に深刻な影響をもたらしている。
アフリカ、ヨーロッパから中国へ
2005年以降、ASFの発生が確認された国は、ナイジェリア、ケニア、南アフリカ共和国などのアフリカ29カ国と、リトアニア、エストニア、ラトビア、チェコ、ロシアを含む欧州15カ国で、直近では、ルーマニアやポーランドで数多くの発生が確認されている。また、世界最大の養豚国である中国でも、2018年8月3日、遼寧省瀋陽市瀋北新区で初のASFの発生が公表されて以降、9月11日時点で中国国内21カ所においてASFの発生が確認された。
岐阜市で確認されたものとは異なる
ASFは、アジアや欧米で広く知られ、日本でも2018年9月に岐阜市の養豚場で発生が確認された「豚コレラ」と臨床症状や病理所見が類似するものの、これとは異なるアスファウイルス科のASFVの感染によって引き起こされる。
ヒトへの感染リスクはないが、ヒメダニ属のほか、イボイノシシをはじめとするイノシシの一部では、感染が成立していながら症状が現れない「不顕性感染」を示すため、これらがASFの"キャリア"となって他個体に感染を広げてしまうおそれがあるうえ、現時点で有効なワクチンや治療法は見つかっていない。
アフリカ大陸のサハラ砂漠以南で常在するASFは、アフリカ大陸外では、1957年にポルトガルで初の発生が確認され、1980年代末にかけて、スペイン、イタリア、フランス、ベルギー、オランダにも感染が広がった。
その後、欧州では、イタリアのサルジニア島を除き、ASFの清浄化が達成されたとみられていたが、2007年6月に黒海東岸のジョージアで発生が確認されたのを契機にアルメニア、アゼルバイジャン、ロシアへと感染が広がり、2014年以降は、リトアニア、ポーランド、ラトビア、エストニアなどでも、その発生が次々と報告されている。エストニアでは、ASFの発生に伴って2015年から2017年までに4万2000頭以上の豚が処分された。
野生イノシシ侵入を防ぐためにドイツは国境にフェンス
このような状況を受けて、ASFの発生がまだ確認されていない国でも、その予防には余念がない。ドイツでは、2018年1月、ドイツ農業連盟(DBV)がASFの発生予防策として野生イノシシの駆除を求めているほか、デンマークでは、2018年8月、環境保護庁が、野生イノシシの侵入を防止するため、ドイツとの国境に70キロメートルにわたって高さ1.2メートルから1.5メートルのフェンスを建設することを承認した。
日本では、これまでにASFの発生は確認されていないが、2007年に初の発生が確認されたロシアに続き、このほど中国でも発生が確認されたことから、農林水産省では、最新の情報を発信し、発生予防に向けた対策をとるよう広く呼びかけている。
【Newsweek】
茨城・つくば市のホテルでO157 12人発症
2018/09/20
同県生活衛生課によると、8月30日と31日にホテルで刺し身やカレーライスなどを食べた宿泊客の10~20代の男女12人が、下痢や腹痛などを発症した。20代の男性1人が入院したが、すでに退院している。
【産経ニュース】
インフルエンザ大流行から100年 市博物館で講演
2018/09/20
世界中で5億人が罹患、約5000万人が死亡した1918年のスペインかぜ(インフルエンザ)大流行から今年で100年。シーズンを前に、マンハッタン区のニューヨーク市博物館は27日、トークイベント「The World’s Deadliest Pandemic: A Century Later(世界最悪の大流行〜その100年後)」を開催、大流行がその後の公衆衛生計画に与えた影響について歴史学者のアラン・クラウトが講演する。講演前には、インフルエンザの予防注射を無料で提供する。
【Daily Sun New York】
9月に都内で「インフルエンザ」による学級閉鎖……流行期に向けて今すぐ始めたい対策のポイント
2018/09/20
朝晩の気温も低くなり始めた9月に驚きのニュースが入ってきました。それはインフルエンザによる学級閉鎖が発生したというものです。インフルエンザの流行期はまだまだ先だったような……まだ秋が始まったばかりなのにもう? と驚きを隠せません。
東京都からインフルエンザによる「学級閉鎖」が報告された
東京都の報告によると、小学校2年生の1クラスで「インフルエンザ」と診断された児童が相次いだそうです。欠席した児童の数は9/10(月)の時点で1クラス32人在籍するうちの14人にまでのぼり、4日間の学級閉鎖の措置を取ることとなりました。
今季初のインフルエンザによる学級閉鎖
インフルエンザの疾患による臨時休業措置(学級閉鎖)は、東京都内の公立学校としてはこれが今季初めてとなりました。あまりにも早いインフルエンザによる学級閉鎖に、ママたちも不安を隠せない様子でBBSに声を寄せています。
『23区内の小学校ですが、インフルエンザで欠席の児童が多く学校からプリントが来たけど時期が早くないですか?』
予防としてインフルエンザワクチンの接種は、例年10月ごろからスタートします。決められた回数接種を受けることで免疫をつけることができるため、流行期になる前に接種するよう推奨されています。しかし、まさか9月にインフルエンザが猛威を振るい、学級閉鎖になると誰が想像できたでしょう。
インフルエンザの感染力が高い期間
一般的にインフルエンザを発症してから3~7日間はウイルスを排出する期間とされています。この期間は人から人への感染力が高い時期となります。ですので、この期間はできる限りの外出を控え、自宅で療養することが望ましいといわれています。学校保健法では、熱が下がったあと2日経過するまでは出席停止期間としています。
流行する前から予防のポイント
早めの対策として、家族みんなでインフルエンザに対する予防をスタートさせましょう。インフルエンザを予防する基本はひとりひとりが「かからない」「うつさない」という気持ちをしっかり持つことも大切です。その気持ちを持ちながら、具体的な予防を実践していきましょう。
お家に帰ったら手洗い・うがい
個人でできる衛生の基本は、「手洗い」です。外から帰ったときなどこまめに手洗いをする習慣をつけておきましょう。他にも、咳やくしゃみをしたときに手でおおった場合も、手洗いをするようにしてください。うがいも同様で、家に帰ったら手洗いとうがいはセットでおこなうようにしましょう。外出先などで流水で手洗いができない状況のときは、手や指にすりこむタイプのアルコール製剤も効果的です。ただし、目に見えるような汚れが手や指にあるときは、消毒効果が低下してしまいますので、流水や石鹸で手洗いをおこなうようにしてください。基本は「家に帰ったら」ですが、家だけではなく「室内に入ったら手洗いうがい」とするぐらいでもいいでしょう。
インフルエンザワクチンの接種
例年10月ごろから接種が開始される季節性インフルエンザワクチンの接種も、開始したらできるだけ早くうけるようにしてください。ワクチンの接種をおこなったからといって、インフルエンザにかからないわけではありませんが、摂取することで免疫がつき、インフルエンザの重症化の防止に有効であると報告されています。
適度な加湿・休養と栄養も大切
室内の空気が乾燥していると、のどの粘膜の防御機能が低下してしまいます。そうなるとインフルエンザに罹りやすくなってしまいます。加湿器や濡れたタオルを干すなどして、室内の湿度を50~60%程度に保つように心がけましょう。また体の抵抗力が下がってしまうことも危険です。日頃から十分な休養と栄養を心掛け、体の抵抗力を高める努力も忘れずにおこなっておきましょう。
インフルエンザにかかってしまったら
おかしいなと思ったら早めに医療機関への受診をおこない、適切な治療を受けるのが一番です。ですが、インフルエンザの可能性がある場合は、病院へ行く前に電話を入れておくこともときには必要となります。迷ったらかかりつけ医に電話で相談してから受診するのもいいでしょう。
10代への使用制限が解除された抗インフル薬「タミフル」について
抗インフルエンザウイルス薬である「タミフル」に関しては10代の患者の服用後の異常行動が問題視され使用制限が行われていましたが、2018年5月に使用制限が解除されました。そのため病院で処方されることもあるかもしれません。処方された場合は、医師の指示に従い、療養中の子どもの変化を見逃さないようにしてあげてください。
家族みんなでいまから予防対策をおこない習慣づけよう
『9月~インフルエンザシーズンといわれてる。9月に流行も過去に何度もあるし、珍しくはないよね』
『2017年も9月に関東で学級閉鎖になったよね。だいたい出だしは9月らしいね』
インフルエンザの流行期はまだ先と思っていても、ある日突然身近に迫ってくるかもしれません。そうなる前に、家族みんなで声を掛け合って予防対策を習慣化しましょう。難しいことは考えず、まずは帰ったら手洗いうがい、そこから始めてみましょう!
【ママスタセレクト】
韓国ソウルで『MERS感染者』ーソウル大学病院で隔離治療、密接接触者20人は隔離観察
2018/09/10
2018年09月08日、韓国メディアは、ソウル市内に住む61歳の男性が、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスに感染したことが確認されたと韓国衛生部門が発表したと伝えた。現在ソウル大学病院で隔離され治療を受けている。
この男性は、8月16日から9月6日まで、クウェートを訪問し、アラブ首長国連邦ドバイを経由して7日にソウルに帰国した。帰国便で周囲の座席にいた10人など密接接触者20人も隔離して、隔離観察を行っている。ソウルで新たな感染者が見つかったのは約3年ぶり。
WHO(世界保健機関)によると、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスは、重い肺炎を起こすなどして致死率が40%と高いことから恐れられている。
潜伏期間は2~14日で、感染しても症状が出ないケースもある。ワクチンも無く予防接種もできないため、感染の封じ込めに失敗した場合パンデミック化する恐れがある。
高齢者や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの持病がある場合、重症化する傾向が高い。MERSの抗ウィルス薬は開発されていないため、根本的な治療方法はなく、症状に合わせた対処療法になる。
中東呼吸器症候群(MERS)は、2012年に初めて確認されたウイルス性の感染症で、原因となるウイルスはMERSコロナウイルス。
患者のくしゃみや咳で、感染が広がる飛沫感染が多い為、マスクの着用や、手洗いが感染防止には重要だ。主な症状は、38度以上の発熱、せき、息切れ、下痢など。
【ニフティニュース】
豚コレラウイルス検出 農林水産省、豚肉の輸出停止
2018/09/10
農林水産省は、豚コレラウイルスが検出されたことを受けて、豚肉の輸出を停止した。
斎藤農水相は「岐阜県と連携をして、迅速に対応していかなくてはならない。初動が何よりも重要だ」と述べた。
農水省は、岐阜市で豚コレラが確認されたことを受けて、「豚コレラ防疫対策本部」を設置した。
国内での感染確認は26年ぶりで、豚の生肉や加工品などの輸出を停止した。
日本からは、2017年、香港やシンガポールなどに豚肉およそ600トンを輸出している。
輸出先から輸入可能と通知があったものから、順次、輸出を再開する予定。
【FMM PRIME】
中国の「借金地獄」外交に国内外から批判 アフリカに6.7兆円を追加支援
2018/09/06
◆アフリカでの影響力拡大 「一帯一路」でも巨額の援助
中国のアフリカでの活動が劇的に広がり始めたのは「一帯一路」が打ち出されるよりずっと前の2000年頃だ。以後アメリカの援助を抜き、アフリカの資源獲得への道が開かれた。ジョンズ・ホプキンズ大学のデータによれば、2000年から2016年の間に、中国からの融資は約1,250億ドル(約14兆円)に達している。
経済援助の甲斐あってか、この10年で中国はアフリカ諸国にとって最大の貿易相手国となった。中国輸出入銀行が2013年に出した予測では、直接投資、ソフトローン、銀行貸し付けを含め、中国のアフリカへの経済支援は、2025年には累積1兆ドル(約112兆円)に達するとされている。
アフリカでは、中国の援助で鉄道、道路、港湾など、さまざまなインフラ整備が行われているが、同様の援助は世界に広がっている。習主席は「一帯一路」の沿線国に1,260億ドル(約14兆円)の融資や援助を行うと表明しており、すでに世界十数ヶ国で、5億ドル(560億円)が投じられている。
◆利息も払えない? 安易な融資受け入れで借金地獄に
中国の援助で行うプロジェクトには様々な形態があるが、多くの場合、資金は低利の融資を通じて提供される。人権問題など、政府の姿勢を問うような審査もないため、ハードルの低い中国の融資は魅力的だとLATは指摘する。
しかし、このような融資を問題視する声もある。ワシントンにあるシンクタンク「世界開発センター」(Center for Global Development)は、「一帯一路」プロジェクトにより、借金苦に陥る「かなり高い」危険性がある国は、68ヶ国中23ヶ国だと述べる。さらに、別の8ヶ国に至っては、利払いにさえ苦しむ可能性があるという。
「一帯一路」プロジェクトが、果たしてコストに見合うだけのものなのかと考える国も出始めた。マレーシアは高速鉄道を含む中国がバックアップする3つのプロジェクトを棚上げした。数十億ドルを費やす中国・パキスタン経済回廊について、自国に返済能力がないのではという不安が広がるパキスタンでは、新首相が透明性の確保を約束した。さらに、負債の80%が対中国だというモルジブでは、亡命中の野党リーダーが、中国のやり方は「国土収奪」で「植民地主義」だと主張している。スリランカにいたっては、債務返済ができなくなり、中国に戦略的に重要な港を99年間のリースで貸し出すことになった。
他にも、中国は自国経済のために他国の資源を搾取しているという批判もある。また、環境破壊につながるプロジェクトに資金を出していること、建設現場などに地元の労働者ではなく、中国人労働者を送り込んでいることなどにも批判が集まっている。
◆国内からも批判 戦略の曲がり角か?
中国主導の援助プロジェクトは、「虚栄」「チャイナ・クラブ」と呼ばれることもあり、中国は反発している。中国外交部の報道官は、西洋諸国の融資は好意的に受け止め、中国のものは「マネートラップ」と呼ぶのはダブルスタンダードだと主張。中国は資金不足が開発の妨げとなっている国に融資することで、社会、経済の持続可能な開発を実現し、人々の生活を豊かにしていると述べている。
豪ローウィ―研究所の中国アナリスト、メリデン・ヴァラル氏は、「一帯一路」は、世界を支配する試みと言うよりも、中国共産党の力を国内向けに宣伝するという側面が強いとしている。しかし中国のSNSでは、海外に使う金があるなら、国内に1億人はいると言われる貧困層を支援すべきだという厳しい批判も出ているという。経済力で影響を強める中国の戦略は国内外から批判を浴びており、思わぬ曲がり角に来ているようだ。
【NewSphere】
習近平は何を提案したか―中国の新アフリカ戦略の3つのポイント
2018/09/06
中国のアフリカ政策のプラットフォームである中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)で、習近平国家主席は中国主導の経済圏にアフリカを引き込む意志を、これまでになく鮮明に打ち出した。中国のアフリカ進出は、新たなステージに入る。
資金協力の頭打ち
9月3日、北京で2日間の予定でFOCACが開催された。2000年から定期的に開催されてきたFOCACは、今回で第7回目となる。
今回、習近平国家主席は3日の開会式の基調演説で、3年間で600億ドルの資金協力を約束した。これは2015年の第6回会合で提示された金額と同じ額である。
この背景には、貿易戦争の影響などによって中国経済に負荷がかかっていることもあるだろうが、日本との関係も無視できない。
日本はアフリカをめぐり2000年代から中国と「援助競争」を繰り広げてきたが、援助額がエスカレートする負担から、2010年代半ばにアフリカ向け援助額の増加にブレーキをかけ、さらに昨年には日中共同プロジェクトの実施に合意した。つまり、それまでほど日本と援助競争をしなければならない状況でもなくなったことが、増え続けていた中国の援助額の高止まりにつながったとみられる。
第7回FOCACの3つのポイント
ただし、とかく資金協力の金額が注目されやすいものの、それに劣らず重要なのは中国のアフリカ戦略の内容である。FOCACは中国のアフリカ進出のプラットフォームで、ここで中国の歴代国家主席は援助や協力の内容を示し、アフリカ政策の方針を明らかにしてきた。
今回の習氏の基調演説を過去6回の会合に出席した中国側の責任者の基調演説と比べてみると、中国主導の経済圏にアフリカを引き込む意志が、これまでより鮮明になったといえる。それは主に、以下の3つのポイントから読み取れる。
- 「一帯一路」構想と結びつけたアフリカ支援
- 貿易関係の深化
- 安全保障協力の本格化
これらについて以下でみていこう。
「一帯一路」の先のアフリカ
ユーラシア大陸をカバーする経済圏「一帯一路」構想は2014年に発表されたが、2015年に開催された第6回FOCACの基調演説で習氏は一度もこれに触れなかった。
今回、3日の基調演説で習氏は4回にわたって「一帯一路」に言及し、「一帯一路とアフリカ開発の連動」、「アジア・インフラ投資銀行や(「一帯一路」を促進するための)シルクロード基金などのリソースを活用したアフリカ支援」などを強調した。
今回「一帯一路」が強調されたことは、既成事実が追認されたに過ぎないともいえる。
2000年代から中国はアフリカでも大規模なインフラ建設を進めており、鉄道だけに限っても、これまでに2017年1月にはエチオピアとジブチを結ぶ総延長752キロメートルのアディスアベバージプチ鉄道を開通させた他、ケニア、アンゴラ、ナイジェリアなどでもプロジェクトを完成させている。
これらは基本的に「一帯一路」と無関係に進められたが、もともと「一帯一路」構想にはユーラシア大陸だけでなくアフリカ東岸も含まれていた。そのため、2017年5月に中国で開催された「一帯一路」国際会議には、エチオピアやケニアからも大統領が出席している。
つまり、習氏がFOCACの場で「一帯一路」を強調したことは、既に自明だったアフリカ進出と「一帯一路」の結合を追認したに過ぎないが、東岸だけでなくアフリカ全域を中国主導の経済圏に引き込む戦略を公式に認めるものでもある。最高責任者のゴーサインが出たことは、中国の国営企業などがこれまで以上にアフリカ進出を加速させるとみられる。
貿易関係の深化
これに関連して重要なのが、習氏の基調演説の2つ目のポイント「貿易関係の深化」だ。
基調演説のなかで習氏は「アフリカからの輸入」に関して3回触れた。あまり多くないようにみえるかもしれないが、前回までのそれぞれの基調演説では毎回のように「貿易の促進」が述べられていたものの、「中国がアフリカからの輸入を増やす」という主旨の発言はこれまで一度もなかった。これに比べると、今回の方針は大きな変化である。
中国にとって貿易の活発化は他国との関係を築く基盤で、いまやアフリカにとっても最大の貿易相手だが、多くの国では中国側の出超になりがちである。IMFの統計によると、例えば2017年段階で、アフリカ全体から中国向けの輸出額が約486億ドルだったのに対して、アフリカ全体での中国からの輸入額は約680億ドルにのぼる。中国の大幅な輸出超過に対して、アフリカでは2000年代から既に不満が表面化し始めていた。
これを受けて、中国は2006年から段階的にアフリカの商品の関税を免除し、既に97パーセント以上の輸入品目を無関税輸入の対象にしてきたが、中国の輸出攻勢がすさまじいことに加えて、天然資源を除けばアフリカの主要商品(コーヒー豆、カカオ豆など)に対する中国側の需要が大きくないこともあり、状況は大きく改善してこなかった。
今回、習氏があえて「アフリカからの輸入」を強調したことは、アフリカ側の不満を和らげ、ひいてはアフリカ各国に中国主導の経済圏に目を向けやすくするものといえる。
これに加えて、トランプ政権が各国に貿易戦争をしかけ、保護主義が蔓延するタイミングで「アフリカからの輸入の増加」を強調することは、もともと貿易依存度の高いアフリカを中国に向かいやすくする。
安全保障協力の本格化
最後に、安全保障協力である。今回の基調演説で習氏は「安全保障」に関して13カ所で触れた。これは第6回FOCACまでと比べて目立って多く、習氏は演説のなかで「平和・安全保障基金」の設立も表明している。
南シナ海などで海洋進出の印象が強いものの、中国にとって海外での軍事展開にはリスクも高い。中国はアフリカ進出のなかで「内政不干渉」を強調して他国の紛争や内政に関わることを避け続け、2011年に発生したリビア内戦でも欧米諸国の軍事行動を「帝国主義」と批判することで、自らを差別化してきたからである(この点は第7回FOCACでも強調されている)。
とはいえ、進出が本格化するにつれ、中国企業が紛争やテロに巻き込まれる事態も増えているため、アフリカの平和と安全は中国にとっても重要な課題となりつつある。
その結果、中国は国連PKOへの参加を増やしてきただけでなく、リビア内戦で中国人労働者を救出するために艦艇を派遣したのを皮切りに、2013年に発生した南スーダン内戦では停戦を呼びかけ、2015年にはジブチに中国海軍が基地を構えるなど、安全保障上のプレゼンスも段階的に高めてきた。
第7回FOCACに先立ち、6月に中国国防部はアフリカの50カ国から軍高官を招き、中国・アフリカ防衛・安全保障フォーラムを初めて開催した。これは「一帯一路」の加速とともに今後ますますアフリカの紛争が中国に及ぼす影響を念頭に、中国とアフリカの軍事協力を深める一歩であり、第7回FOCACで習氏はその方針を内外に公式に示したのである。
こうしてみたとき、今回のFOCACで習近平体制は、中国主導の経済圏にアフリカを引き込む意志を、これまでになく明確に打ち出したといえる。その行方は、「一帯一路」の成否にも関わり、ひいては中国のグローバルな影響力にもかかわる。中国のアフリカ進出は、新たなステージに入りつつあるといえるだろう。
【Yahoo ニュース】
中国でアフリカ豚コレラ感染拡大 大量殺処分、韓国でも検出
2018/09/06
すでに、韓国ではアフリカ豚コレラのウイルスの遺伝子が検出されており、東南アジアや朝鮮半島のほか、中国産の豚肉や加工食品を輸入している日本などの国々にも注意を呼びかけている。フランス通信(AFP)が報じた。
アフリカ豚コレラは豚やイノシシが感染する伝染病で、感染すると出血熱を発して暴れるようになり、最終的には死に至る。人には感染しないが、治療薬はいまだに開発されておらず、殺処分するしか解決方法はない。
中国では8月初旬に東北部の遼寧省でアフリカ豚コレラに感染した豚が発見され、8月27日現在、2万4000頭が殺処分されている。
FAOは5月、ロシアで発生したアフリカ豚コレラが拡大する恐れがあると警告を発しており、なんらかの形で、ロシアから中国にウイルスが広がったもようだ。
その後も、急速に感染が拡大しており、中国東部の江蘇省連雲港でもアフリカ豚コレラに感染した豚が見つかり、8月下旬の1週間で1万4500頭の豚が殺処分された。
FAOでは「このままでは、短期間に中国国内はおろか、半径約1000kmの範囲で感染が急拡大する可能性がある」と警告している。
韓国の聯合ニュースによると、韓国政府は27日、中国遼寧省瀋陽から帰国した旅行者が持ち込んだ加工食品から、アフリカ豚コレラのウイルスの遺伝子が検出されたと明らかにした。加熱された食品で、伝染の可能性は低いとみられるという。
遼寧省は北朝鮮と国境を接しており、朝鮮半島への感染拡大が懸念されている。かりに、北朝鮮にアフリカ豚コレラの感染が拡大すれば、食糧不足に悩む北朝鮮国民の生活を直撃することも考えられる。FAOは近隣諸国にも警戒を呼びかけているほか、日本の農林水産省も畜産関係者に注意を喚起している。
【ニフティニュース】
イルカやアザラシが大量死、赤潮や感染症が原因か 米フロリダ州など
2018/09/04
フロリダ州南西部で浅瀬に迷い込むイルカは通常1か月に3~4頭ほどだが、7月1日から8月30日の期間に計48頭の死んだイルカが見つかったという。NOAAは同州の南西部ネープルズから西部タンパにかけて発生した有害な藻類による赤潮が原因で魚が大量死したことも明らかにした。
バンドウイルカ10頭の死骸を解剖した結果、赤潮を引き起こし強力な神経毒を出す単細胞微生物「カレニア・ブレビス」が10頭すべてで見つかった。NOAAの保護資源室で海洋哺乳類の保護を担当するテリー・ロウルズ氏は、解剖結果からイルカの大量死はフロリダ州南西部の赤潮と関連があるとみられると述べた。
一方メーン州、ニューハンプシャー州、マサチューセッツ州の沿岸部では、ゼニガタアザラシとハイイロアザラシが感染症の影響を受けているという。ロウルズ氏は電話会見で報道陣に対し、NOAAは7月1日から8月29日の期間に浜に打ち上げられた生きているアザラシ137頭と死んだアザラシ462頭の計599頭を確認したが、未確認のアザラシも数百頭はいるだろうと述べた。
検査の結果アザラシの中には鳥インフルエンザにかかったものや、イヌジステンパーウイルスに似たアザラシジステンパーウイルスによる疾患にかかっていたものがいた。両方の疾患にかかっていたアザラシもいたという。ロウルズ氏は、これほど多くのアザラシが感染症にかかった理由は分かっておらず、アザラシの死因を正式に特定するには時期尚早だと述べた。
【AFP BB News】
はしか欧州で大流行の兆し WHO、感染者4万人超
2018/08/22
はしかは予防接種の普及で2016年に全世界の死者数が初めて10万人を切り、WHOは完全制圧も視野に入ってきたとしていた。しかし近年も世界各地で散発的に流行が続き、今年は日本でも沖縄県や愛知県などで感染拡大が見られた。
WHOによると、欧州では17年も、はしかが流行し、約2万4千人の感染者を出した。今年に入っても勢いが止まらず、ロシア、フランス、イタリア、ギリシャなど7カ国で既に千人以上が罹患。ウクライナでは地域全体の半数以上に当たる2万3千人が感染した。
はしかは高熱や発疹が特徴で、空気感染で広がる。マスクで防ぐことは難しく、予防接種が有効。WHOは15年、日本は国内土着のウイルスによる感染がない「排除状態」にあると認定したが、その後も海外由来ウイルスによるとみられる感染が続いている。
【日本経済新聞】
関東で「風疹」急増、全国で拡大の恐れ 厚労省は5年ぶり注意喚起
2018/08/22
いま、東京など関東地方で風疹の患者数が急増しています。今後、全国的に感染が広がる恐れがあるとして、厚生労働省は5年ぶりに全国の自治体に通知を出し、警戒を呼び掛けています。
急性のウイルス性感染症である「風疹」は、主な症状として発熱や発疹、リンパ節の腫れがみられます。特に大人が発症した場合には子どもより重症化する恐れがあり、症状が長期化したり脳炎などの合併症を引き起こしたりする可能性もあります。国立感染症研究所によりますと、ことしは8月5日までに96人の患者が報告されていて、すでに去年1年間の患者数を上回っています。また、7月後半になって患者数が急増していて、今後さらに増加が懸念されています。国立感染症研究所の多屋馨子室長は「首都圏を中心に風疹の患者報告数が急増している」とした上で「2012~13年にかけて、1万数千人を超える大規模な全国流行となった。このまま流行が止まらないと、その時のような大きな流行になることが心配される」と警戒します。
【TOKYO MX】