NEWS新着情報

印豪雨死者200人超に 70万人避難、感染症に警戒

2018/08/22

インド南部ケララ州での豪雨被害で、PTI通信は20日、降り始めの今月8日からの死者が210人に達したと報じた。70万人を超える人々が避難している。気象当局は今後数日間で降雨は徐々に減ると予想する一方、州当局は感染症の流行を警戒している。

軍や災害対策当局が、水没した家屋などに取り残された人々の救助活動を続け、19日だけで約2万2千人が救出された。同州コチ(コチン)の国際空港は26日まで閉鎖されるため、コチの海軍基地で20日から民間機の離着陸が始まった。

インドでは雨期のこの時期になると毎年多数の死者が出ている。

【日本経済新聞】

タイ王妃がインフルエンザで入院

2018/08/22

タイ王室は20日、シリキット王妃(86)が発熱とせきのため19日にバンコクの病院に入院したと発表した。検査でインフルエンザと判明した。快方に向かっているが、しばらく入院するとしている。

【産経ニュース】

ウイルス防御の新遺伝子を発見

2018/08/21

■フランス国立医学衛生研究所 後藤彰主任研究員は帯広畜産大学の岡戸清特任研究員と共同で、ウイルス防御に関わる新たな遺伝子を見つけた。今後、機能を詳しく調べて感染症の新たな治療法開発につなげたい考え。成果は米科学誌イミュニティー(電子版)に15日掲載された。

【日本経済新聞】

中国嫌いのマハティール首相、EVでは踵返して急接近

2018/08/21

「マハティール首相は中国の古き良き友人。ASEAN(東南アジア諸国連合)以外で初の外遊国に中国が選ばれたのは、中国に対する重要性と友情の証。今回の訪問が両国にとって利をもたらすことを期待する」

 中国政府は、中国の李克強首相招待の下、17日から5日間の日程で、中国を公式訪問中のマレーシアのマハティール首相(以下、マハティール氏)の来中を前に、そう熱烈歓迎の意を表した。

 外国公式訪問としては、6月末のインドネシア訪問以来、2回目。6月に5月の政権交代後、日本に初外遊し、つい先週、再度、日本(九州)を訪問した知日派のマハティール氏を“やんわり”牽制し、面子を保とうとする中国ならではの歓迎のメッセージとも捉えられる。

 しかし、内心は熱烈歓迎とは無縁だ。

 「中国は、61年与党政権が続いてきたマレーシアで、まさか歴史的な政権交代が起きるとは予想していなかった」(マレーシア政府関係者)という。

 「PH(マハティール氏率いる野党連合「希望同盟」)だけでなく、これまでの野党の歴史や活動についてもほとんど知識がなく、ナジブ政権を支援しておけば安泰と踏んでいた中国は、新政府の情報収集に右往左往」

「当然、選挙戦中に中国側が“古き良き友人”と慕うマハティール氏を表敬訪問することは1回もなかった。選挙後、その無礼に中国政府の代表者がマハティール首相に陳謝した」と明かすほどだ。

 そんな中国の“期待”を裏切って、15年ぶりに野党の代表として首相に返り咲いたマハティール氏。

 今回の訪中直前の米メディアとのインタビューでも「中国主導の大型プロジェクトはマレーシアに必要ない。廃止、あるいは、延期を視野に入れている」とマレーシアの国益重視の一貫した姿勢を貫き、中国での再交渉前の戦術として、大国を揺さぶっている。

 93歳の“老兵”だが、3300万人を率いる百戦錬磨の小国の“兵”だ。

 さらに、14億人の大国・中国に対して、世界のメディアを前に、新政権発足直後、習近平国家主席が提唱する現代版シルクロード経済構想「一帯一路」の大型プロジェクトを財政難を理由に、中止を発表。

 大国の面子をバッサリ、切りつけた。

 小国とはいっても、南シナ海やマラッカ海峡など、中国の国家安全保障や一帯一路の戦略上、極めて重要な位置づけにあるのがマレーシアだ。

 今回の訪問は、中止になっている一帯一路の中国主導大型プロジェクトに関する再交渉とともに、2国間での貿易、投資、インフラ開発などの経済ミッションに重点が置かれる内容だ。

 6人の関係閣僚を伴って訪中するマハティール氏は、18日に浙江省杭州市のアリババ本社を訪問し、創業者のジャック・マー氏と会談。

 「アリババの国家事業は、中国の人々に役立っている。マレーシアでもそのノウハウを生かしてもらいたい」とマハティール氏。

 輸出拡大を目論んだ同社との共同開発などのプロジェクトなどに関する案件や、新規ビジネスについての具体化について協議した。

 さらに、20日には習国家主席や李首相との首脳会談、共産党指導部との会談も予定されている。

 しかし、それ以上にマハティール氏が今回の訪中で重要視している一つが、18日の中国最大の(非国営)民間自動車会社「吉利汽車」(ジーリー、浙江省台州市)の訪問だった。

 マハティール氏は、 創業者で会長の李書福(リー・シューフ)氏と会談し、同社・工場などの見学。さらには最新モデルの視察とテストドライブを行った。

 また、プロトンホールディングと吉林汽車が、2019年半ばまでに中国で両者の同額出資のもと、ジョイントベンチャーによる工場を新たに設置することでも合意した。

 ちなみに、車マニアのマハティール氏は、93歳の今でも、後部席に護衛SP、助手席にはハスマ夫人を乗せ、クアラルンプール市内をドライブする現役ドライバーだ。

 最近では、F1レース用のフェラーリを運転し、我々メディアの度肝を抜いた。この車の運転には特殊技能が要求されるからだ。

 そんなマハティール首相が「わが子を失った、とてつもなく悲しい」と昨年フェイスブックに書き込んだ——。

 マレーシアの国民車「プロトン」の生みの親の同氏は、昨年5月にプロトンの吉利汽車への身売り(同社が株式の49.9%を取得)が決まった直後、プロトンを失った落胆の心境を隠し切れなかったからだ。

 マハティール氏が、日本の三菱自動車の支援で東南アジアで初の国産車開発に挑んだ元国策企業が、会社創業から34年にして、自動車後発組と思われてきた中国企業に買収された屈辱の瞬間でもあった。

 同氏は、2003年に首相を辞任して以来、プロトンのアドバイザーに就任。

 低迷するプロトンの復活を任され2014年に会長に任命され、ナジブ前首相と同社の経営戦略で対立し辞任するまでの2年間、プロトン再生に挑み、最後まで外国自動車メーカーへの身売りに否定的だった。

 マハティール氏が、ナジブ政権打倒で92歳(7月10日に93歳を迎えた)の高齢であるにもかかわらず、かつての政敵、野党連合の会長を引き受け、選挙に打ってでた決定打が、ナジブ前首相が推し進めた国民車「プロトン」の中国企業への身売りだった。

 総選挙の前倒し実施がささやかれていた昨年8月末での中国投資に関するシンポジウムで「野党が勝利すれば、プロトンを中国企業から奪え返す。そうでなければ新しく国産車を製造する新会社を設立する」と明らかにしていた。

 今年の6月の日本経済新聞社の国際会議では、「新しい国産車を作りたい」と、日系のメーカーへの協力を求め、先週にはプロトンに次いで、第2の国産車「プルドゥア」が資本提携するダイハツの大分工場を視察。

 電気自動車(EV)などの次世代カーへの可能性や協力について協議した。その上で、トヨタ自動車と日産自動車にも、同様に協力要請の書簡を送ったとされている。

 新しい国産車への取り組みで、マハティール氏が6月の来日で日本に秋波を送る中、戦々恐々としたのは、プロトンを傘下に収めた吉利汽車の創業者で会長の李氏だった。

 「プロトンが日系など外国企業に買収されるかもしれない」(プロトン関係者)と危惧したという。

 そんな李氏と幹部の姿がマレーシアの首相府で見られたのは、マハティール氏が訪日から帰国して2週間もたたない6月末のことだった。

 李会長は、プロトン株買収後に初めて来年9月にマレーシアで販売予定の「新生プロトン第1号」となるSUV車のお披露目を行い、マハティール氏にテストドライブしてもらった。

 「技術的、デザインにおいても素晴らしい」とマハティール氏からお墨付きをもらい、「李会長が安堵した」(プロトン関係者)ともいわれている。

 日本ではあまり染みのない吉利だが、欧米メディアでは「中国初の世界的自動車メーカーを狙う野心的企業」として注目されている。

 もともとは洗濯機などを販売していたが、2輪車製造に転業。20年ほど前、李会長の高級車ベンツを一つひとつ分解し、自動車製造のノウハウを探求したという。

 会長の愛車を元に戻すことはなかったが、「吉利一号」はベンツそっくりの模倣品として生まれ変わった。

 当時は、日欧米の自動車メーカーだけでなく、中国政府からも援助をえず、製造した車は道路での使用許可が下りず、農道でしかテストランができなかった田舎のちっぽけな自動車製造有限会社だった。

 それから20年。業界で無名だった吉李汽車は香港株式市場にも上場し、ボルボ、ロータス、ロンドンタクシー・インターナショナルを傘下に持つ中国初の世界的自動車メーカーを目指す中国の民間最大手の自動車会社に急成長した。

 2017年の国内販売では、約140万台と、第一汽車、上海汽車(共に国営)などを追撃する上位5位のメーカーにまで成長した。

 国営ではないが、吉利には地元浙江省の銀行が経営支援していて、李会長は習主席や李首相との政治的パイプも強いという。

 中国政府は、日米欧の自動車先進国にエンジン車では勝てないと熟知していることから、エンジンのないEVによる自動運転化の先行を推進し、次世代自動車産業の「強国」になろうと国家戦略を目論んでいる。

 そんな国策の下、現在、吉利は、アフリカや中央アジアに完成車輸出をしているが、ASEAN市場は未開拓だ。

 マレーシアに拠点を構えれば、6月のインドネシアへの公式訪問でマハティール首相がジョコ大統領に提案したアセアンカーとして、インドネシアを皮切りに、域内全域からインドまで、からインド、さらにはボルボブランドの技術が受け入れられる英国などへの進出も、将来的な販路として開拓できる。

 それは、習政権が目指す一帯一路政策に合致する西方進出と連動することにもなる。

 また、ASEAN市場の攻略は、40年近く日本の自動車メーカーが完全独占支配してきた「日本の裏庭」の東南アジア市場への挑戦でもある。

 これまで、欧米のフォルクスーワーゲン(VW)やゼネラル・モーターズ(GM)が進出拡大を狙ったが、失敗を繰り返した。

 マハティール氏は、エンジン車では国産車の世界進出は失敗したが、EV市場を席巻する中国メーカーとEVベンチャーを開発できるかも、という夢をもう一度、抱いているのだろう。

 マレーシア政府は、2030年までにマレーシアを、EV産業の「マーケティングハブ」に成長させる計画で、国内で走行する電気乗用車を20万台に引き上げ、13万か所の充電基地を設置する構想だ。

 今回の吉利本社訪問では、マレーシアの部品企業などのローカルコンテントのシェア拡大や技術者など従業員の現地化など、マレーシアの国益を重視したプロトンの企業方針や戦略の見直しの提案と協議を図る狙いがある。

 「一帯一路からマレーシアの国益を最大限に生かす」と話すマハティール首相。「マレーシアの誇り」を再び、取り戻せるか、93歳の執念と挑戦は続く。

【BIGLOBEニュース】

中国「一帯一路」 あえぐ途上国 インフラ整備で膨大債務

2018/08/21

 巨大経済圏構想「一帯一路」を推進する中国からの借金でインフラ整備を進めた結果、借金で首が回らなくなる国が続出している。中国訪問中のマハティール・マレーシア首相は、前政権が中国と共同で進めた鉄道建設などの見直しを李克強(りこくきょう)首相や習近平(しゅうきんぺい)国家主席らに直接求める見通し。習政権は看板政策を維持するため、一定の譲歩をする可能性がある。 

【東京新聞】

コンゴ民主共和国、エボラ出血熱の死者49人に ウイルス接触2100人超

2018/08/21

img_4583f2a57d8e93b16f3638f74cee573d200929

コンゴ民主共和国の東部で流行しているエボラ出血熱について、保健省は18日、今月初め以降の死者が49人に上ったことを明らかにした。さらに2100人余りがウイルスに接触した恐れがあるという。世界保健機関は今後も感染者が増えると予想している。

 コンゴは先月に北西部でのエボラ出血熱が終息したと宣言したが、今月1日、東部の北キブ州ベニ地域での再発を発表していた。

 保健省の最新の発表によると、同州では1日以降に90人の感染が報告され、うち49人が死亡。実地調査チームはさらにウイルスと接触した患者2157人を確認した。

 WHOの報道官は17日の記者会見で「感染者はさらに増えるとみている」と述べている。

 コンゴでのエボラ出血熱の流行は、エボラウイルスが初めて確認された1976年以降で10度目。病名は同国北部を流れる川の名前に由来する。エボラ出血熱の流行は、紛争や難民問題、政情不安を抱えるコンゴの困難に拍車を掛ける形となっている。

【AFP BB NEWS】

農林水産大臣感謝状拝受いたしました

2018/08/21

弊社は、平成三十年一月に発生した高病原性鳥インフルエンザのまん蔓を防止するため、防疫資材「フルテクトマスク」の寄付を行いました。 平成三十年八月に農林水産大臣より感謝状を拝受いたしました。


詳細は下記、農林水産省ホームページをご覧下さい。

http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/170920.html


【株式会社セス】



台湾が中国人観光客の牧場見学を禁止、豚コレラ感染恐れ―米華字メディア

2018/08/16

20180812-052548012

2018年8月9日、米華字メディア・多維新聞は、中国でこのほどアフリカ豚コレラの発生が確認されたことに関し、「台湾農業当局はウイルスの侵入を防止するため、すでに台湾の畜産場と観光牧場への中国人観光客の立ち入りを禁止した」と伝えた。

アフリカ豚コレラの発生については他メディアでも伝えられており、発生地は遼寧省瀋陽市瀋北新区で、中国での発生は今回が初めてとのことである。

多維新聞は9日の複数メディアの報道を引用し、「台湾の頼清徳(ライ・チンダー)行政院長は9日、財政部、海洋委員会、内政部など関連部門に対し、農業委員会に協力し、『事前に手を打つ』精神に基づいて国境検査を強化し、全力を挙げて疫病の侵入を防止するよう指示した」と伝えた。

記事によると、農業委員会の黄金城(ホアン・ジンチョン)副主任委員は、「瀋陽では最近大きな水害が起きたため、もし今後豚コレラの発生が続き、発生地が南下するとすれば、農業委員会は防疫措置を強化するだろう」と述べた。

黄氏は「中国大陸はもともと口蹄疫発生地域であるため、大陸の豚が台湾に輸入されることはなく、今心配しているのはハムなどの密輸品だけだ」とする一方で、「人に付着したウイルスが持ち込まれる恐れがあり、7月以前に口蹄疫予防のため、畜産場と観光牧場への大陸の観光客の立ち入り、見学を全面的に禁止している」と述べた。

「牧場見学はいつ解禁されるのか」との質問に対し、黄氏は「これは長期的な『作戦』だ。例えば半年、あるいは1年以上たって発生例が完全になくなった段階で、改めて判断する」と答えたという。

【Record China】

終息宣言したばかりの「エボラ」コンゴで再流行か

2018/08/09

WHO(世界保健機関)は2018年8月4日、エボラ・ウイルス病(Ebola Virus Disease、EVDあるいはEbola Hemorrhagic Fever、EHF、エボラ出血熱)が再びコンゴ共和国で流行したと発表した。WHOは先日(7月25日)に終息宣言したばかりだが、なぜ再流行してしまったのだろうか。

エボラ・ウイルス病とは

 エボラ・ウイルス病は、エボラ・ウイルスによるコウモリやサルなどの野生生物由来の人獣共通感染症と考えられている。最初に発生が確認されたのは1976年で、アフリカの南スーダンのNzaraとコンゴのYambukuだ。野生生物以外にヒト間ヒト感染(体液や排泄物などへの接触)により、その後、アフリカ各国でアウトブレイク(伝染病の広域流行)した。

 潜伏期間は平均1週間(2日~3週間)ほどで、発熱や頭や筋肉などの疼痛が起き、2~3日で症状が悪化して下痢、嘔吐、出血、臓器不全、白血球の減少などで過去のアウトブレイクによる致死率は25~90%と死に至ることも多い。

 予防ワクチンや治療薬はまだ研究開発段階(※1)。空気感染はしないが性感染のリスクがあるとされ、野生生物や感染者の体液や排泄物などに接触しなければ、ほぼ感染を防ぐことができる(※2)。

 WHOは7月25日にコンゴにおけるエボラ・ウイルス病のアウトブレイクは、新たに開発された実験用ワクチンによって終息したと宣言した(※3)。最後の感染症例が出てから42日後のことだ。

 だが、この終息リリースでは、エボラ・ウイルス病はコンゴの風土病とも考えられるとし、野生生物などへの接触で再び流行する危険性があることを指摘している。実際、WHOは8月4日に、コンゴ東部の北キヴ州(Nord-Kivu)とイトゥリ州(Ituri)で7月28日にエボラ・ウイルス病とみられる発症が出たとし、隣接地ではない遠方でのアウトブレイクに警告を出した(※4)。

 エボラ・ウイルスの変異は複雑で、最初に発見され、シエラレオネやリベリア、ギニアなどの西アフリカでアウトブレイク(2014~2016年)を起こした種はザイール(Zaire)型で、ほかにスーダン(Sudan)型などがある。コンゴは過去に9回のエボラ・ウイルス病のアウトブレイクを経験し、今回がアウトブレイクになれば10回目となる。

 コンゴで再流行したのはザイール型と考えられているが、現在は終息しているものの数百キロ離れたコンゴ西部の赤道州でもザイール型の発症が確認され、遠隔地でアウトブレイクする危険性も高い。

 今回の再流行でコンゴ政府はすでに33人が死亡したとみられると発表したが、北キヴ州とイトゥリ州は隣国のルワンダやウガンダとの国境に近く交通の要衝だ。また、豊富な地下資源をめぐっての部族対立も潜在的にあり、アウトブレイク対策の障害になるのではないかと危惧されている。

 こうした政治経済的な背景もあり、依然として死者を土葬する風習が残っているために感染リスクも高く、サルなどの野生生物を食べる習慣もありコウモリなどに接触する機会も多い。

 実験用ワクチンによって終息宣言が出されたということだが、エボラ・ウイルス病を根絶させるためには、早期発見と患者の隔離といったもののほかに(※5)、公衆衛生と疫学、教育などの観点から考えられた政策的な対応が必要になるだろう。

※1:Charlotte J. Haug, "Keeping Your Cool- Doing Ebola Research during an Emergency." The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE, Vol.378, DOI: 10.1056/NEJMp1806978, 2018

※2:WHO:Ebola virus disease(2018/08/06アクセス)

※3:WHO:Ebola virus disease - Democratic Republic of the Congo:25 July, 2018(2018/08/06アクセス)

※4:WHO:Ebola virus disease - Democratic Republic of the Congo:4 August, 2018(2018/08/06アクセス)

※5:Joseph A. Lewnard, "Ebola virus disease: 11,323 deaths later, how far have we come?" THE LANCET, DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(18)31443-0, 2018

【Yahoo!ニュース】


マレーシアの家きん肉輸入停止、鳥インフルエンザ発生

2018/08/09

日本の農林水産省は、マレーシアからの家きん肉等の一時輸入停止措置を8月7日付けで講じたことを発表した。

マレーシアの家きん農場で、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1亜型)の発生が確認されたため、マレーシア家畜衛生当局から国際獣疫事務局に通報が行われた。この通報が国際獣疫事務局に行われたことをうけて、日本政府も日本への高病原性鳥インフルエンザの侵入防止をさらに強化するために、マレーシアからの家きん肉等の輸入を8月7日付けで一時停止する事を決定した。なお、発生国などから家きん肉等の輸入を停止するのは、日本国内で飼養されている生きた家きんがウイルスに感染することを防止するためのものであり、食品衛生のためではない。また、過去3年間ではマレーシアからの生きた家きん及び家きんの卵の輸入実績はない。

近年のマレーシアからの家きん肉等の輸入実績は、2015年は323トン、2016年は377トン、2017年は45トン、となっている。なお、日本の総輸入量は、2015年は947,423トン、2016年は985,195トン、2017年は1,068,322トンである。そのため、マレーシアからの輸入量は全体の輸入量と比べた場合には極わずかであるため、今回のマレーシアからの輸入停止は日本にとっては大きな影響は無さそうである。

【アセアンポータル】



東京の「猫カフェ」でパルボウィルス感染、5匹死亡「動物病院でも対応に苦慮する病気」

2018/08/06


東京都内などで猫カフェ「MOCHA」(モカ)を運営するケイアイコーポレーション(東京・港区)は8月3日、東京・立川店で、計5匹の猫が「猫パルボウィルス」に感染し、死亡していたと、公式ホームページ上で発表・謝罪した。8月4日から、関東の全店舗を臨時休業して、抜本的な改善策を講じるとしている。

猫カフェ「MOCHA」の立川店をめぐっては、感染力が強いとされる「猫パルボウィルス」が蔓延して、複数の猫が死亡しているという情報がインターネット上で広まった。従業員や元従業員とみられる人物から、そのような告発がされて、話題になっていた。

ケイアイコーポレーションによると、7月26日深夜、立川店の猫2匹の体調に異常がみられたため、病院で受診したところ、猫パルボウィルス検査で陽性の診断結果が出た。さらに、7月27日、28日にも、ほかの猫も、猫パルボウィルスの感染がわかり、8月1日までに計5匹の猫が感染して、死亡する事態に発展したという。

●運営会社「大変残念な思いです」

同社ホームページには、次のような謝罪文が掲載されている。

「これまで、当社全スタッフは、誰にも負けない愛情をもって全ての猫に接してまいりましたが、今回、5匹の猫が猫パルボウィルスに感染し、死亡する事態が生じてしまったことについては、大変残念な思いです」

「また、猫パルボウィルスが感染力の強いウィルスであることも踏まえ、2匹の感染が発覚した時点で営業を即時停止せず、洗浄を徹底すること等で営業を継続したことにより、皆様にご迷惑やご心配をおかけしてしまったことは、当社の判断ミスであったと深く反省しております」

●「動物病院でも対応に苦慮する」

そもそも、猫パルボウィルスはどのような感染症なのだろうか。獣医師の原野亮氏(ホームズ動物往診所)は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「猫パルボウィルスは感染力が非常に強くて、特効薬はなく、動物病院でも対応に苦慮します」と答える。

原野氏によると、猫パルボウィルスに感染・発症した猫は、嘔吐と下痢、血便、発熱、元気・食欲の低下などの症状がでる。さらに白血球減少も起こりうる。きちんとした処置をとらなければ、死亡してしまうという。

●主な感染源は「感染した猫のふん」

ウィルスの主な感染源は、感染した猫のふんだ。下痢などの一部が毛に付いている場合があり、ほかの猫がその猫に直接触れたり、間接的に食器・トイレに付くなどして、広がっていく。ウィルスの潜伏期間は5日前後で、「その間、感染・発症した猫は絶対に隔離する必要がある」(原野氏)。

隔離も、同じ部屋の別のケージではなく、部屋を分けたほうがよく、食器・トイレはかならず消毒することで、さらに感染が広がることを防ぐことができるそうだ。

「猫カフェの客やスタッフのように、猫に触れる機会が多い人たちの場合、店外にも、感染を広げてしまう可能性があります。感染した猫に素手で触ったら、ほかの猫に触らないようにしてください。どうしても触る必要があるなら、使い捨て手袋などを利用しながら、対応してください」

一般的な予防としては、ワクチンの接種がおこなわれている。いずれにせよ、「先ほど述べたような症状が出たら、早い段階で専門家に相談することをおすすめします」(原野氏)ということだ。

●運営会社「死亡した5匹以外は陽性診断はいない」

ケイアイコーポレーションによると、これまで、立川店の5匹以外は、猫パルボウィルスの陽性と診断された猫はいないが、獣医師の診断と指導のもと、少しでも体調に異変のある猫は、病院で治療しているという。

また、それ以外のすべての猫を隔離施設に収容しており、清掃業者により立川店の徹底洗浄・消毒をおこなう。ウィルスの潜伏期間も考慮して、8月8日ごろをめどに、感染の有無について全頭検査を実施して、その健康を確認して、さらに東京都動物愛護相談センターの安全確認を得たうえで、営業再開する予定。

立川店から猫を移動させたことはないとしており、ほかの店舗の猫にウィルスが感染したおそれはないが、「お客様のご心配も考え」て、関東全店舗についても8月4日から臨時休業とする。営業再開については、全頭検査の結果、安全が確認できた店舗から開始する。

【弁護士ドットコムニュース】


アフリカ豚コレラ、中国で初めて発生 47頭死亡

2018/08/06

t_mamaw4qxkijmghsambkd

日本の農林水産省によると8月3日、中国遼寧省瀋陽市にある養豚場で、アフリカ豚コレラによる発生が確認された。これまで東ヨーロッパなどで発生例が報告されていたが、中国では今回が初めて。

農水省によると、瀋陽市瀋北新区の1件の養豚場で飼養する383頭中、47頭がアフリカ豚コレラにより死亡したという。発生原因は明確にされていない。

瀋北新区政府の通知や新華社の報道によると、この養豚場で1日までに大量死した豚を中国動物衛生流行病学センターが検疫したところ、3日に豚コレラであると判明した。同政府は消毒と防疫処理が終わるまで入域できないよう、周辺道路の封鎖令を出した。

ソーシャルサイトには、豚コレラの発生が確認されたとみられる養豚場を映した動画が出回っている。動画によると、周辺は立ち入り禁止となっており、防疫服を着た作業員が消毒作業を行う様子が映っている。

アフリカ豚コレラは、豚やイノシシにとって致死性の高いウイルス性伝染病で、ダニによる媒介か直接接触で感染する。東ヨーロッパでは継続的に発生していることから、人や物の移動、野生動物を介した蔓延が危惧されている。

ロシア、ポーランド、ハンガリーなどに発生例が報告されており、日本の近隣国では2016年に韓国北部と南部の済州島でそれぞれ1件発生した。

農水省は家畜伝染病予防措置として7月、夏季休業期間における畜産業従事者の海外渡航の自粛、飼養場の衛生管理基準の順守と防疫対策を通知した。

また、近年は中国や韓国など東アジアを中心に訪日外国人観光客が増加していることから、口蹄疫や豚コレラなど家畜伝染病の感染リスクが高まっているとし、農水省は生産者や各自治体、関連組織に対して防疫対策の徹底するよう通知している。

【大紀元日本】

一家4人が発症して2人死亡=新型ブニヤウイルス、マダニにかまれて1人感染、家族間でヒト・ヒト感染か―浙江省

2018/08/06

浙江大学医学院附属の逸夫医院(病院)感染症科で副主任を務める季淑娟医師に電話がかかってきたのは7月7日夜だった。別の医療機関からの相談で、21歳の男性患者が重篤な症状を示しているが病名の特定ができないという。

患者は発熱し始めてから3日目で下痢や嘔吐(おうと)、全身の筋肉や関節の痛みがある。血小板も白血球も数が低下しており、ウイルス性の感染症とみられるとの説明だった。

このような症状を聞いただけで、医師が驚くことはない。しかし患者の70代の母方祖父が同様の症状で数日前に死亡、60代の母方祖母が同様の重篤な症状で治療を受けていると聞いて、季医師は「これは容易ならざる事態だ」と緊張した。デング熱患者が増えていたのでまず疑われたが、検査の結果は陰性でデング熱の可能性は排除されたという。

季医師はただちに、SNSを利用して同僚の医師に連絡を取り、意見を求めた。アカウントはたちまち、医師らの「激論の場」になったという。最終的に同病院副主任で肝臓感染症科の主任である?雲松教授が提出した「新型ブニヤウイルス感染症の可能性がある」との主張が重視されることになった。新型ブニヤウイルス感染症の検査は同病院ではできず、翌日になり政府関連施設で検査を行った。陽性だった。

21歳の男性患者が入院して3日後、患者の母方祖母が死亡した。さらに、患者の伯母にも同様の症状が出て入院治療を受けることになった。伯母の症状は男性患者よりも深刻で、腎臓やすい臓の障害やウイルス性の心筋炎、肺の感染症が発生していた。

ブニヤウイルス感染症は多くの場合、マダニにかまれることで感染する。しかし、21歳の男性患者もその伯母もマダニにかまれた記憶はないと主張した。しかし感染経路はどうしても突き止めたい。医師らは「とにかく、思い出せることは思い出してほしい。教えてほしい」と頼み込んだ。

すると患者2人は「そういえば、祖父は川の泥を除去する作業をしていた時、草むらで休憩していて虫にかまれたようだと言っていた」と話し始めた。祖父の症状は激しい出血を伴うもので、祖母が看病していたという。さらに、祖父が死亡して遺体を引き取る時には、男性患者とその伯母が遺体と同じ車両内に4時間程度いたと分かった。

医師らは、亡くなった祖父がまずマダニにかまれて新型のブニヤウイルス感染症にかかり、さらに祖母や男性、伯母へのヒト・ヒト感染が発生したと判断した。

?副院長によると、ブニヤウイルス感染症は体液や血液を介してヒト・ヒト感染する場合があるが、感染の確率は小さく、体液や血液への接触を避ければ十分に防護できる。また、早期に治療を始めれば完治可能なので、過度に恐れる必要はないという。

ただし、伯母が入院した病院では、出血がひどかったこともあり、看護師らが「恐怖」に襲われたという。病院は院内感染を阻止するため、患者を減圧室に収容し、病室に入るスタッフには使い捨ての防護服や手袋、靴カバー、ウイルス感染症を防止できるマスクなどを着用させ感染防止のための方法を繰り返しスタッフや見舞いの親族に教授したが、それでもスタッフの恐怖心はなかなか消えなかったという。

そのため、陳慧穎看護師長が率先して血まみれになったシーツの交換などを行った。彼女の献身的な仕事ぶりで、スタッフの恐怖心がようやく薄らいだという。

伯母の症状は極めて深刻だった。特に数日間は「死線をさまよった」という。病院側は全院体制で治療を行い、彼女を「死の淵から連れ戻す」ことに成功したという。

同件を伝えた3日付広州日報(電子版)は、マダニが媒介するウイルス感染症は83種、細菌感染症は14種、リケッチア感染症は20種、原虫感染症は32種も確認されていると紹介。さらに、夏期はマダニの活動が活発になるとして、森林や草むら、丘陵地帯など屋外で活動する場合には、皮膚の露出部分をできるだけ少なくしたり、草が密集する場所には近づかない、マダニに対して効果のある虫よけ剤を使うなどの対策が必要と紹介した。

また、マダニにかまれることが多いのは頭髪が生えている部分、耳周辺、脇、へそ周辺、股間、膝の裏側として、マダニにかまれた場合には黒いあざが残ると紹介。ただちに医療機関に行って治療を受けねばならないと忠告している。

本記事写真1枚目は血を吸って大きく膨らんだマダニ。

【livedoor news 】

多剤耐性菌か4人死亡 患者15人から検出

2018/08/06


 鹿児島市の鹿児島大病院が3日、記者会見を開き、入院患者15人から抗生物質がほとんど効かない多剤耐性菌アシネトバクターや類似菌が検出され、うち8人が死亡していたと発表した。15人中14人は集中治療室の患者で、院内感染の可能性が高いとみている。亡くなった8人のうち4人は感染により病状が悪化した可能性があり、死亡との因果関係は否定できないという。

 同病院によると、2017年4月から今年4月にかけて入院患者5人から多剤耐性菌アシネトバクターが検出され、16年9月以降、10人から類似菌が検出された。また、亡くなった8人のうち2人は多剤耐性菌アシネトバクターによる感染症を、2人は類似菌による感染症をそれぞれ発症していた。

 同病院は今年6、7月の事例検討委員会で、感染症を発症していた4人について「菌検出が病状悪化に関与した可能性がある」と判断。ただ「元々の病状の進行が死因に大きく影響を与えている」可能性も踏まえ、死因との因果関係は明確ではないとした。残る4人については「死因との因果関係はない」と結論づけた。

 アシネトバクターによる国内初の大規模感染は、福岡大病院(福岡市)で08年10月~09年1月に起き、10~80代の男女23人が感染し4人が死亡。帝京大病院(東京)でも同年から翌年にかけて60人の感染が明らかになり、感染と死亡との因果関係が不明の患者を含め35人が亡くなった。

【毎日新聞】


広島の被災者2人が破傷風に 感染症に注意呼び掛け

2018/08/06

西日本豪雨で被災した広島県内の男女2人が破傷風を発症していたことが4日、県への取材で分かった。豪雨から1カ月近くとなり、被災者やボランティアにさまざまな感染症が出る恐れがあるとして、県が注意を呼び掛けている。

 県によると、2人は広島市の60代女性と県西部の70代男性で、豪雨の際に負傷し入院した。土壌中に生息する破傷風菌は、傷口から体内に入り感染するため、けがをした場合は注意が必要となる。潜伏期間は数日から最長で数カ月程度のケースもあり、今後感染の発覚が相次ぐ可能性もある。

 県の担当者は「破傷風は適切に処置しないと致死率が高い。感染が疑われる場合はすぐに医療機関を受診してほしい」と呼び掛ける。作業の際は、手袋に長袖、長ズボンの着用を推奨する。

 破傷風だけでなく、他の感染症にも注意が必要だ。岡山県倉敷市では、豪雨の片付けや河川の清掃に当たった60代と70代の男性が、ともにレジオネラ症と確認された。汚染された水や土ぼこりを吸い込むことなどで原因菌に感染し、発熱や肺炎の症状を引き起こす。

 レプトスピラ症は発熱や頭痛など風邪に似た症状から始まり、黄疸が出たりするのが特徴。動物の尿に触れたり、汚染された水を吸入したりして感染するため、マスクの着用が重要だ。

【産経新聞】

腸管出血性大腸菌感染症に注意しましょう!

2018/08/03

 本県における、腸管出血性大腸菌による感染症について、平成30年7月27日現在
(平成30年1月1日~平成30年7月22日第29週まで)、10人の患者が報告されてい
ます。今後、気温が上昇するなど、さらに細菌が繁殖しやすくなりますので注意が
必要です。

 ●腸管出血性大腸菌の特徴
 1 感染力が非常に強い
   2 長い潜伏期間(3日~8日)
   3 強力なベロ毒素を産生し、腸の粘膜を破壊したり、溶血性尿毒症症候群(HUS)や
      脳症などを引き起こし、死に至ることがあります。

下痢や腹痛などの症状があれば早めに医療機関を受診しましょう
 腸管の運動を抑える働きがある下痢止めや痛み止めの薬の中には、ベロ毒素を
体外に排出されにくくするものがありますので、自己判断で薬を服用せず、早め
に医療機関を受診し、医師の指示に従いましょう。

腸管出血性大腸菌感染症に注意しましょう!(チラシ)(pdf形式 216 KB)


【香川県】

アフリカ開発で日中協力

2018/07/30

AFRICA

日本が主導する西アフリカの開発計画を巡って政府内で、中国の参入を呼び掛ける案が浮上していることが29日、分かった。10月を目指す安倍晋三首相の訪中が実現する前に、日中間の関連会合を開きたい意向だ。現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」を進める中国に対し、経済分野で新たな日中協力に乗り出すことで、関係改善の推進をアピールする狙いがある。複数の政府関係者が明らかにした。

アフリカの経済支援に関しては従来、日中両国は競争関係になる傾向が強かった。来年6月を見込む習近平国家主席による就任後初の来日を見据えた動きともいえる。

【ロイター】


中国、通貨危機のアルゼンチンに接近 「米不在」の空白埋める

2018/07/30

無題

通貨スワップ拡充や牛肉輸入制限撤廃で

通貨下落で国際通貨基金(IMF)から支援を受けるアルゼンチンに中国が接近している。混乱時に資金を融通し合う通貨スワップ協定の拡充を持ちかけ、協議を始めた。アルゼンチン産牛肉の輸入制限を撤廃するなど、貿易面でも関係を深める。トランプ米政権の中南米政策が定まらないなか、経済で弱みをみせるアルゼンチンを突破口に、米国の「裏庭」で存在感を高める構えだ。

中国が進める広域経済圏構想「一帯一路」に中南米も組み込んでいく計画の一環ともみられる。

 アルゼンチン政府のマルコス・ペニャ官房長官は英紙フィナンシャル・タイムズに対し、中国との通貨スワップ協定について「拡大させたい」と述べた。同紙が6月に報じたペニャ氏とのインタビューで明かした。この時点で中国と協議していることも認めた。拡大の具体的な内容は明らかでないが、上限額の引き上げや期間の延長が対象になるとみられている。

 いまの協定は700億元(約1兆1400億円)を上限に通貨ペソと元を交換できる仕組みで、2017年に3年間の延長で合意した。ペソ買いドル売りで外貨準備が減るアルゼンチンに対し、中国側が持ちかけたと受け止められている。

 中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席とアルゼンチンのマクリ大統領は5月中旬、書簡をやりとりした。そのなかで習氏は「中国とアルゼンチンの包括的かつ戦略的パートナーシップをさらに高いレベルに引き上げる」と宣言。マクリ氏は「アルゼンチンは『一帯一路』イニシアチブの共同建設を全力で支援する」と返答した。

 その直後、アルゼンチンのエチェベレ農産業相が訪問先の北京で、アルゼンチン産生鮮牛肉の対中輸出を解禁する協定に調印した。牛肉はアルゼンチンの主要輸出品の一つで、17年5月のマクリ大統領の訪中を機に交渉が加速していた。

 共産党が支配する中国はアルゼンチンのフェルナンデス前大統領の左派政権と親密だった。マクリ氏は15年12月の就任前後、前政権時に中国との間で結ばれた発電所建設を巡る契約に不透明な部分があるとして中国と距離を置くことを示唆したが、徐々に中国の経済力に引き寄せられている。

 アルゼンチンのニュースサイト「インフォバエ」は7月10日、同国外務省関係者の話として、中国が軍用の航空機、船舶などをアルゼンチンにおいて共同生産する方向で調整中だと報じた。

 中南米諸国の政治や経済には長く、米国が様々な形で関わってきた。だが、トランプ大統領は17年1月の就任以来、中南米を訪問していない。この地域への米国の関与が弱まるなか、中国は主に経済面で影響力を強めている。アルゼンチン、ブラジルなどで構成する関税同盟、南米南部共同市場(メルコスル)との自由貿易協定(FTA)締結にも意欲を示す。

【日本経済新聞】

パキスタンで「一帯一路」を推進する中国の戦略的脅威を指摘せぬ各紙

2018/07/30

◆対中債務が足かせに


 パキスタン下院選が25日、実施され、第3党の野党パキスタン正義運動(PTI)が勝利を宣言、第1党として政権を担当することになる。

 民主的な政権移行は、パキスタン史上2度目、PTIが政権を担当するのは初めてで、来月、首相に就任するとみられる元クリケット代表選手のイムラン・カーン氏が、公約として掲げる汚職撲滅、教育改革でどのような手腕を発揮するかに注目が集まる。その一方で、インド、アフガニスタンとの関係、さらに、アフガン情勢をめぐって緊張が高まっている米国との関係への対応は未知数だ。

 各メディアは、中国がシルクロード経済圏構想「一帯一路」の一環としてパキスタンで進めているインフラ開発プロジェクト「中国・パキスタン経済回廊(CPEC)」に関して、巨額の中国からの債務が今後、パキスタン経済にのしかかると懸念を指摘するが、中国の影響圏拡大による戦略的脅威に対する指摘は見られない。

【Viewpoint】  

自宅でエビを洗っていた女性、指にとげが刺さり死亡―江蘇省

2018/07/30

江蘇省メディアの揚子晩報は25日、同省連雲港市で最近になり、女性が自宅で食事を作ろうとエビを洗っていた際に尾の部分のとげを指に刺したことが原因で感染症にかかり死亡する事例が発生したと伝えた。

女性は60代で、自宅でエビを洗っていた際に尾の部分のとげが右手中指に刺さった。やや痛みを感じたが大したことはないと思い、そのまま調理を続けた。次の日になり、右手中指が腫れて痛みも強くなったが、女性はまだ気にしていなかった。さらに2日後に両足が腫れて皮膚の下の広い面積に水膨れや内出血によるあざができた。発熱もひどかったという。

女性は家族の勧めで雲港市第一人民医院(病院)で診察を受けたが、その時点で感染症のショック状態になっており、臓器の多数が機能不全になっていると分かった。女性はただちに集中治療室に収容されることになった。同病院は外部の専門医師も招いて治療方針についての会議を開いた。会議では女性はビブリオ・バルニフィカスに感染したとみられるとの意見が了承された。女性は同病院で手厚い治療を受けたが10日後に死亡した。

ビブリオ・バルニフィカスは沿岸近くの海水や海泥、そこに生息する魚介類に広く分布する。ヒトには経口または創傷感染して、感染性胃腸炎や重篤な敗血症などを起こす場合がある。経口感染の場合には、夏期に海産物を生食したことが原因の場合が多い。血液に入って全身感染した場合は、50%~70%が死亡するとされる。そのためビブリオ・バルニフィカスは「人食いバクテリア」のひとつとされる。

ビブリオ・バルニフィカス感染症の発生はそれほど多くなく、江蘇省におけるこれまでの症例も10件未満という。連雲港市第一人民医院救急科の王言理主任医師は、海鮮食品を恐れる必要はなく、調理の際や、生食を控えるなどの注意をすればよいと説明。ただし、海で作業をする人や潮干狩りなどをする人は、手袋や長靴を着用するなどで防護するべきと述べた。

海の生き物のとげなどに刺された場合にはすぐに病院で診察を受けるべきで、皮膚に水疱や内出血による紫色のあざが出現した時点ではすでに、細胞の大量壊死(えし)が始まっているので、治療は非常に困難な状況になっているという。

【LIVEDOOR NEWS 】