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MERS感染拡大リスク「エボラより高い」 英大教授

2015/06/10

 感染症専門家でエボラウイルスの発見で知られるピーター・ピオット英ロンドン大教授は都内で会見し、韓国で死者を出した中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)には「(西アフリカを中心とした)エボラ出血熱より大きな感染拡大リスクがある」と指摘した。  同氏によると、エボラのように患者の血液や体液に触れなくても、病院内で空気感染する可能性がある。地球規模で人の移動が盛んな現状では日本に波及して感染が広がる事態も十分に考えられる。これを防ぐには医師による問診の徹底などが必要だと呼びかけた。  具体的には(1)医師は呼吸器系の症状がある患者に問診で過去3カ月間の渡航歴を聞く(2)韓国やサウジアラビアの例によれば病院の集中治療室でうつる危険が最も大きいので院内の管理を徹底する(3)感染が判明した患者と接点があったすべての人を特定し一定期間は隔離する――ことを求めた。 【日本経済新聞】

韓国、MERSの影響でマスクが高騰、2倍以上の価格に庶民から「こんなのは横暴だ!」の声―韓国メディア

2015/06/10

2015年6月7日、環球時報(電子版)は韓国メディアの報道を引用し、中東呼吸器症候群(MERS)の影響により韓国でマスクが値上がりしており、庶民から不満の声が漏れていると伝えた。 7日、韓国保健福祉部は、MERSの犠牲者が1人増え、5人に増加したと発表した。事態の鎮静化には新たな感染者を出さないことが効果的だが、庶民の身近な予防策として利用されるマスクの価格が値上がりしていることに不満の声が聞かれている。 韓国・朝鮮日報は6日の報道で、ドラッグストアの一部でマスクの価格が高騰していると伝えた。高騰しているのは、韓国の関連部門が米国と開発した医療用マスクで、通常1800~2000ウォン(約200~220円)で販売されているものが、1週間で5000ウォン(約550円)にまで値を上げる店もあるという。 これに対し庶民からは「値段が高過ぎる」「こんなのは横暴だ」「確かに希少価値が高ければ値段が高くなるだろうが、ここまでの値上がりは受け入れられない」といった不満が聞かれている。 医療用マスクを求める人が増えている現状に韓国食品薬品安全庁は、「一般的なマスクで十分効果はある。医療用マスクを使用しなくても、手洗いといった良好な生活習慣を徹底すればウイルスの侵入は防止できる」と呼び掛けている。 【レコードチャイナ】

韓国人の警戒心のなさに驚いた・・台湾人スタイリストが現地の様子を語る―台湾メディア

2015/06/10

中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染拡大が続く韓国に、メイクアップの研修を受けるために渡った台湾のスタイリストが、「韓国人の警戒心のなさに驚いた」と語っている。7日付で台湾ETtodayが伝えた。 スタイリストの陳採熙さんは韓国でメイクアップの研修を受け、台湾に戻ったばかり。現地では、仲間らと微粒子用マスク「N95」を着用した姿をフェイスブックに投稿し、「仕事のため、命懸けです!」とコメントしていた。 陳さんは「韓国人の警戒心のなさに驚いた」と話す。街中でマスクを着用していたのは、ほぼ台湾人や日本人だけだったという。どこに行っても当局から警戒を呼び掛けるポスターなどは見かけず、病院を出入りするスタッフも特に予防措置は取っていないようだった。 台湾でSARS(新型肺炎)予防を経験している陳さんらは、アルコール消毒液を持参し、「N95」マスクの着用を忘れなかったが、タクシー運転手やショップの店員らから奇異の目で見られた。陳さんは「韓国人はどれほどの非常事態なのか、分かっていないようだった」と語っている。 【ライブドアニュース】

ロシア市民に勧告、コロナウィルス禍のUAEおよび韓国への渡航を控えるよう

2015/06/10

月曜、ロストゥーリズム(ロシア観光庁)よりロシア市民に対し、コロナウィルスの流行にともない、一部諸国への観光目的の渡航を控えるよう、勧告が出された。 庁はロスポトレブナドゾル(ロシア連邦消費者監督庁)のデータを引きつつ、中東諸国(サウジアラビア、カタール、UAE)および韓国への渡航は極力控えるよう求めた。 ロスポトレブナドゾルによれば、6月5日時点で、中東呼吸器症候群MERSコロナウイルスの韓国における感染者数は41人。うち4人が死亡している。 【SPUTNIK】

韓国MERS感染拡大 WHOと合同調査へ 死者7人 感染者95人

2015/06/10

 韓国の保健福祉部は9日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスに感染した68歳の女性が死亡して、死者は7人、感染者は95人に増えたと発表した。感染拡大を受け、同保健福祉部と世界保健機関(WHO)の専門家チームは9日から五日間の合同調査を開始した。  同保健福祉部によると、死亡した女性は心臓弁膜症でソウル市内の「サムスンソウル病院」の救急病棟に入院中、感染者と接触したとみられている。また、感染者は9日までに95人に増えた。  また、同保健福祉部とWHOの専門家16人による合同調査団は、9日から13日までの五日間、患者が発生した病院の現地調査や隔離方法の検討、ウイルスの分析などを開始した。  一方、菅義偉官房長官は午前の記者会見で、8日に韓国保健福祉部と外交部から各国大使館関係者に対して、現状を説明する報告の場が設けられたと明らかにした。  菅官房長官は会見で「韓国では、中央政府とソウル市などの自治体が把握している隔離対象者の数に食い違いがあると指摘されている。我が国としては、隔離対象者に関する正確な情報を早期に提供するよう韓国側に要請した」と述べた。 【ハザードラボ】

台湾・花蓮でMERS感染疑い 検査結果はA型インフルエンザ

2015/06/10

(花蓮 8日 中央社)東部・花蓮県で7日夜、韓国などからの観光客に接触したとする23歳の女性が発熱し、花蓮市内の病院で診察を受けた。同院は中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス感染の疑いがあるとして対処したが、検査結果でA型インフルエンザだったことが判明した。 同院の医師によると、この女性は3日前から原因不明の発熱が続いていたため、救急外来を受診。女性はコンビニエンスストアで働いており、外国人客と接する機会が多いことを医師に告げると、病院側は感染症対策チームの応援を要請し、救急外来の診察室に規制線を張るなどして対応にあたった。 衛生福利部(衛生省)疾病管制署が同日午後までに発表した統計によれば、MERS感染の疑いがあるとして検査を受けたのは今年に入ってから28例。そのうち27例は陰性で、残る1例の結果は近日中に判明するという。 【フォーカス台湾】

核兵器よりも世界的なウィルス感染ービルゲイツが語る人類の脅威と5つの対処法

2015/06/10

マイクロソフト創設者・ビル・ゲイツ氏が今後、大規模感染が起こる可能性があるウイルスの脅威について語ったスピーチ。西アフリカでエボラ出血熱が流行した際、具体的な治療方法が見つからず、大きな混乱を引き起こしました。ゲイツ氏はエボラ出血熱からの教訓を生かし、人類が病原菌に立ち向かうために準備すべき5つことについて語りました。(TED2015 より) 人類の脅威が「核戦争」から「ウイルス」に ビル・ゲイツ氏:私が子供の頃、最も恐れられた災難は、核戦争でした。そのため、私たちは地下にこのような筒を用意し、缶詰や水を保管しました。核爆弾が襲ってきたら、私たちは地下へ降り、しゃがみこんでこの筒の中身を食べることになっていました。 今日の最も危険な世界的大参事は、こういったことではなさそうです。代わりに、こういうことだと思われます。 もし、この先10年のうちに10万人以上を殺すものがあるとすれば、それは戦争ではなく、とても感染性の高いウイルスであろう、と。 ミサイルではなく、病原菌なのです。さて、この理由のひとつは、私たちが核兵器の抑制には大いに投資してきましたが、疫病を防ぐシステムにはなんら投資してきていないことです。 つまり、私たちは、次なる伝染病への準備ができていません。 エボラ出血熱から見えたシステムの欠如 エボラ出血熱を見てみましょう。みなさんもたくさんの厳しい状況を新聞で読んだことでしょう。ポリオを根絶に追いやった時のケース分析ツールを通して、私はエボラの場合を慎重に追跡しました。 何が起こっているのかに目をやると、問題はシステムが十分に機能していなかったことではなく、私たちがシステム自体をまったく持っていないことだったとわかったのです。 事実、とても明らかで重要な欠如している点がいくつかあります。 現場へ行き、その病気が何かを見極め、どこまで広まっているかを調べるための、すぐに動ける疫学者の団体などいませんでした。 症例報告は紙で届きました。それは、電子化されるまでにとても時間がかかり、また非常に不正確なものでした。 すぐに動けるメディカルチームもいませんでした。私たちは、準備の整った人々へのつながりを持っていなかったのです。「国境なき医師団」はボランティアを集め、素晴らしい仕事をしました。 しかしそれでも、これらの国々に何千人ものスタッフを投入するには、とても間に合わないスピードでした。 大規模な伝染病には、非常にたくさんのスタッフが必要になります。エボラの場合、治療法を確認する人がいませんでした。 診断法を見る人もいませんでしたし、どんな道具を使用するべきか見る人もいませんでした。 スタッフがいれば、例えば生存者の血液を採取して処理し、その血しょうを他の人々を救うために使用することができました。しかし、それは実現されませんでした。 たくさんのことが欠如していました。これらは、本当に世界的失敗です。WHOは、伝染病を監視するために設立されたはずなのに、今私が話したようなことはしません。 映画の中ではまったく違うように描かれていますが。美男美女の疫学者が準備万端で、現場へ駆けつけ、危機を乗り越えますが、それは単純にハリウッドの世界でしかないのです。 (会場笑) エボラが西アフリカ以外に広まらなかった3つの理由 準備を怠ると、エボラより圧倒的にひどい伝染病を招くことになります。今年のエボラの進行状況を見てみましょう。約1万人が死亡し、そのほとんどすべてが西アフリカの3ヶ国に集中しました。 それ以上に広まらなかった理由は3つあります。1つ目は、ヘルスワーカーの勇敢な働きがたくさんあったことです。彼らは患者を発見し、それ以上の感染を防ぎました。 2つ目は、ウイルスの性質です。エボラは、空気感染はしません。感染すると、大変具合が悪くなるため、多くの人はベッドから動けません。 3つ目は、エボラがたくさんの都市へは流出しなかったことです。これは単純に幸運でした。もし、もっと都市へ流出していたら、症例数はもっと増えていたでしょう。 次回は、私たちはそんなに幸運ではないかもしれません。感染しても症状が出ないため、飛行機に乗ったり、市場へ出かけたりできてしまうようなウイルスが現れる可能性だってあるのです。 ウイルスの感染源には、エボラのように自然由来の場合と、生物兵器テロの場合があります。つまり、文字通り何千倍も事態を悪くするものが存在するということなのです。 事実として、1918年に流行したスペイン型インフルエンザのような空気感染をするウイルスの場合を見てみましょう。 何が起こったかというと、それは本当に速いスピードで世界中に広まりました。そして、3千万人以上がこの伝染病により死亡しました。これは深刻な問題です。私たちはよく考えなければなりません。 しかし実は、私たちは実によい対応システムを築くことができます。ここで話しているようなすべての科学や技術の恩恵を、私たちはすでに受けています。 公共の場から情報を得、また情報を公開するための携帯電話があります。衛星地図を利用して、人々がどこにいて、どこへ動いているのかを見ることができます。 生物学における発展のおかげで、病原体を調べ、それに対抗できる薬やワクチンを作る時間を劇的に短縮できます。 私たちには道具があります。しかし、これらの道具は世界的な健康システムのために使用される必要があります。そして、私たちにはそのための準備が必要です。 ウイルスに立ち向かうために準備すべき5つこと どうやって準備をすればよいか。最もよい教訓となるのは、繰り返しますが、戦争をするときに何をするか、ということだと私は思います。兵士は、いつなんどきも出陣できるよう待機しています。 部隊をスケールアップするための予備軍もいます。NATOには、すぐに配置できる機動部隊があります。 NATOはたくさんの戦争演習を通して、兵士たちはよく訓練されているか? 燃料や輸送、無線の周波数を理解しているか? などをチェックしています。彼らは完全に準備ができているのです。 つまり、このようなことが、伝染病に対処する際に必要なことなのです。 鍵になるものは何でしょうか? まず、貧困国におけるしっかりとした健康システムが必要です。母親が安全に出産でき、子どもがすべてのワクチン接種を受けることができ、同時に、疫病の発生にいち早く気づくことができるシステムです。 次に、医療部隊が必要です。ノウハウを持ち、医療訓練を受け、すぐに動く準備ができている人々のことです。 それから、これらの医療人たちと軍隊を連携させることが必要です。軍隊の、素早く動ける特性を活かし、輸送と場所の確保を行うのです。 私たちはシミュレーションをする必要があります。機動演習ではなく対病原菌演習です。どこに欠陥があるか見つけるためです。 最新の対病原菌演習は、2001年にアメリカで行われましたが、あまりうまくいきませんでした。今のところ、1対0で人類は病原菌に負けています。 最後は、ワクチンと診断学におけるたくさんの研究と開発が必要であること。とても速く効くアデノ随伴ウイルスのワクチンのように、いくつかの大きな打開策もあります。 これがどのくらい費用がかかることなのか、正確な金額はわかりませんが、起こりうる被害に比べると、そんなに大きくない額だと私は確信しています。 世界銀行は、もし世界的なインフルエンザが発生した場合、世界経済は3兆ドルを超える打撃を受け、何百万人もの人々が死ぬであろうと予測しています。 これらの投資は、単なる伝染病への備えを通り越して、重要な利益をもたらします。一次健康管理、研究開発、これらが世界の健康における公平性を向上させ、世界をより安全でよいものにしてくれるのです。 だから私は、これを何よりも優先すべきだと思います。パニックになる必要はないのです。 スパゲッティの缶詰を買いだめすることも、地下へ逃げ込むことも、必要ないのです。しかし、今すぐ取り組む必要があります。時間は味方してくれないのですから。 事実、エボラの流行から得られる前向きなことがひとつあるとすれば、それは、エボラが次への準備に対する早めの警告、警鐘であったということです。 今始めれば、私たちは次なる伝染病に備えることができるのです。 ありがとうございました。

MERSコロナウィルス韓国で死者6人に

2015/06/10

「MERSコロナウイルス」の感染が広がっている韓国で、新たに80歳の感染者が死亡し、これまでに死亡した人は6人となりました。 韓国の保健福祉省によりますと、新たに死亡したのは、「MERSコロナウイルス」に感染したことが確認されていた80歳の男性で、この男性は3月から韓国中部のテジョン市で肺炎で入院していましたが、先月末に、病院内で、感染者と接触していたことが確認されているということです。 これまでに感染が確認された人は87人でこのうち6人が死亡しました。 また、感染者に接触したことから医療機関や自宅に隔離する措置が取られている人は2500人余りに上っています。 韓国では、感染が広がるなか、休校となる学校が増えており、首都ソウルなど感染が確認されている地域を中心に、幼稚園や小中高校、大学など合わせて1800以上が休校となっています。 ソウルでは、韓国有数の大規模な病院で感染した人が増えていることから感染への懸念がさらに高まっており、マスクをする人が増え、外出も控えるなど市民生活にも影響が広がっています。 【NHK WEB NEWS】

【寄稿】免学調査員が20人に満たない韓国

2015/06/04


 先月20日にサウジアラビアとアラブ首長国連邦を旅行して帰国した68歳の男性が中東呼吸器症候群(MERS)と診断され、その12日後にはこの男性と接触した患者2人が死亡した。韓国国内でMERSの3次感染者が発生、死亡者まで出たことにより、感染拡大への懸念と初期対応に失敗した防疫当局に対する不信がさらに膨らんでいる。2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)発生や昨年のエボラ出血熱発生でも大変な騒ぎになったのに、韓国ではなぜいまだに体系的な対応ができていないのだろうか。


 今回の事態は医療関係者・防疫当局・政府・国民に責任がある。最初の患者を診療した医院で患者の旅行記録や症状をよく見ていれば、そしてこの患者が再び訪れた病院で高熱と呼吸器症状を伴う肺炎の原因についてもっと慎重に検討し、防疫当局と緊密に情報交換をしていたら、2次感染はかなり減らすことができていただろう。最近の医療は、病気の原因を調べるよりも臨床的な症状の治療に重点を置いているので、簡単な問診で解決できる問題を見落とすケースが多い。


 感染症集団発生時の疫学調査では、最初の患者の治療・隔離と接触者の感染管理が重要だ。この過程で、防疫当局の未熟な初期対応が今回の事態を大きくした。特に、2次・3次感染経路に対する医学的根拠が明確でないことや、致死率や重症度が高い感染症に対する管理はさらに重要だ。加えて、感染しても人によって臨床的な症状が異なるため、管理基準について綿密に検討しなければならない。高熱の基準を38℃にするか37.5℃にするかの判断根拠が十分でない場合は、保守的・防御的な姿勢で実施すべきだ。感染症防疫は過剰だと思われるくらいの対応の方が、過小な対応よりもはるかに優れていると言える。


 韓国の防疫当局も言いたいことはあるだろう。03年のSARS騒動をきっかけに疾病管理本部が発足したものの、疫学調査を専門的に行うことができる人材は現在20人もいない。感染症の疫学専門家は片手に余るほどだ。感染症がひとたび発生すれば大学病院の感染内科専門医を駆り出さなければならない。国がやるべきことを民間がやっているのだ。


ソウル大学カン・デヒ医学部学長

MERSコロナウイルスは「二類感染症」

2015/06/04

   
MERSコロナウイルスは感染症法で、病原性や症状の重さから感染した場合には入院が勧告される「二類感染症」に指定されています。
厚生労働省は、医療機関に対して、中東地域に14日以内に滞在していた人で、38度以上の発熱やせきなどの症状が確認されたり感染が疑われる患者や感染源の一つとされるヒトコブラクダに接触したりした患者が医療機関を受診した場合は、直ちに保健所に届け出るよう求めています。
感染が疑われる患者が出た場合には、患者の鼻やのどの奥から取った検体の遺伝子検査を各地の地方衛生研究所で行い、結果が陽性だった場合にはさらに国立感染症研究所で確定検査を行います。
患者の治療は、国や都道府県が定める感染症指定医療機関で行われ、院内で感染を広げないため、室内の空気が外に漏れないようにした感染症専用の病室が使われることになります。

「さらなる対策強化も検討」

菅官房長官は午後の記者会見で、「政府としても、当然、注視している。厚生労働省が、医療機関や検疫で疑いのある患者が発生した場合の対応を各地方自治体や検疫所にすでに指示している」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は、「さらなる対策の強化も検討しており、しっかりと方向性を出していきたい。また、外務省は、渡航者及び在留邦人の安全確保の観点から情報の収集と提供を実施している。厚生労働省と外務省を中心に対応策をしっかりやっていきたい」と述べました。
【ウォール・ストリート・ジャーナル日本版】

MERS感染力変化なしとWHO 人から人は限定的

2015/06/04

 世界保健機関(WHO)報道官は2日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染が韓国で拡大していることについて、人から人への感染は限定的で「今のところ感染力が変化したとの証拠はない」と強調した。

 ジュネーブで記者団に語った。対応が適切だったかとの質問には「初期症状は発熱など一般の疾患と似ているので、初動対応が少し遅かった可能性はある」と述べた。

 WHOの1日の声明によると、確認されたMERS感染者は世界で計1154人に上り、うち少なくとも434人が死亡した。

 WHOは、全ての国に警戒を強めるよう呼び掛けている。

【共同通信】

WHO「韓国の状況を注視…旅行・国境統制は不必要」

2015/06/04

世界保健機関(WHO)は2日(現地時間)、韓国では中東呼吸器症候群(MERS)による患者が25人に増えて2人が死亡したものの旅行・国境統制などの措置は必要ないとの見解を明らかにした。

  WHO広報担当のChristian Lindmeier氏は同日、欧州国連本部でブリーフィングを行い、「MERSは伝播力の非常に強い重症急性呼吸器症候群(SARS)とは違う」としながら「MERS患者が隔離治療を受けている以上、国境統制措置は必要ない」と伝えた。

  また「韓国のMERSは病院に入院した患者を媒介に伝播したもので中東と大きく違わないが、韓国でMERSがどのように進展するかは関心を持って見守らなければならない」と付け加えた。

【中央日報日本語版】

鳥インフルで鶏など4000万羽殺処分、卵の価格高騰

2015/06/01

  米国で、高病原性鳥インフルエンザの感染が拡大しており、23日までにニワトリなどの家禽合わせて約4000万羽が殺処分された。この状況により、鶏卵の価格が高騰している。

 感染が拡大しているのは、野生のアヒルやガチョウから感染するとされている高病原性のH5N2型鳥インフルエンザで、その流行は米国の15州とカナダの2州に広がっており、ニワトリや七面鳥などの家禽が大量に殺処分された。

 このため、米国では鶏卵の卸売価格が約8割も高騰している他、七面鳥の肉の価格も上昇している。業界関係者によれば、鳥インフルエンザの流行が収束しても、年内は価格の高値が続くと見込まれている。

【ライブドアニュース】

MERS、韓国で感染者15人に 「保健当局の初動の失敗」感染拡大に批判高まる

2015/06/01

MERSは2012年に初めて確認された、新種のコロナウイルスによるとみられる感染症。日本の厚生労働省は発熱やせき、息切れなどの症状が出て、高齢者や他の慢性疾患のある人で重症化することもあるとする。サウジアラビアでは2014年6月、死者が282人にのぼったとの報道もあった。日本の感染者は31日時点で確認されていない。

韓国で最初に感染が確認されたのは、60代の男性。これまでに確認された15人は、男性の親族と、男性が感染確認前に入院したり、治療を受けたりしていた病院の入院患者と医療関係者、見舞いに訪れた人だ。

韓国では、政府の対応を疑問視する声が上がっている。


専門家によると、MERSは患者の家族と医療スタッフの感染症を最も注意しなければならない。しかし、現在までの状況を見ると、家族と医療スタッフだけでなく、同じ病室に滞在した人が陽性判定を受けた事例が続々と明らかになっている。隔離などの措置が適切になされていない可能性が指摘されている。

特に中国で陽性判定を受けた韓国人患者の男性は、韓国内の病室で感染者を見舞った後、症状が表れて診察を受けたにもかかわらず、保健当局は特別な措置を取らず、11日間普通に生活し、出国したことが明らかになった。

聯合ニュースによると、この男性は、感染患者の病室を訪問した3日後、発熱などの症状が発生して22日と25日に病院の救急治療室で治療を受けたが、医療スタッフにも申告しなかった。この男性は、医療スタッフの引き止めにもかかわらず、26日、香港を経由して中国・広州に出張した。

韓国政府はようやく、この男性と同じ飛行機に搭乗した乗客や乗務員、医療スタッフ、職場の同僚、空港職員らを隔離する措置に乗り出した。国会保健福祉委員会所属の与党セヌリ党キム・ミョンオン議員は28日、MBCラジオで「今回のMERS拡散を招いたのは、初動対応が問題だったということ」として「保健当局と医療機関の対応が不十分だった」と批判した

【ハフィントンポスト】

韓国の強毒性ウイルス感染急拡大 当局対応に批判

2015/06/01

 中東を中心に流行する強い毒性の「中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス」が、韓国で男性(68)に初めて感染したことが確認され、29日までに妻や医師ら計9人に感染拡大した。このほか中国出張中の男性会社員(44)も感染した疑いがあることが判明した。出国を阻止できなかった当局や病院の対応に批判が高まっている。

 韓国での感染者数は中東以外の国で最多となった。文亨杓保健福祉相は29日「アリ一匹も見逃さない姿勢で徹底対応する」と強調した。政府によると、アジアで感染者が出たのはマレーシア、フィリピンに次いで3カ国目。最初に感染した男性は4~5月にサウジアラビアなど中東の数カ国を訪れた。ソウルや近郊の病院で治療し、看病した家族や医師らに広がった。

 中国出張中の会社員は、この男性と同じ病室にいて感染した患者の息子だが、保健当局は調査しなかった。

(産経ニュース)

デング熱:過去最多ペース…海外感染で発症80人に

2015/05/27

 蚊が媒介する感染症・デング熱に海外で感染して日本で発症した患者報告数が10日現在で今年80人に上り、1999年の調査開始以降、過去最多のペースになっている。昨年は国内感染例が約70年ぶりに確認され、国内患者数は計162人に上った。東南アジアではデング熱の流行が続いており、海外からウイルスが持ち込まれるケースが増えるほど国内感染の危険は高まる。専門家は「蚊の発生時期を迎え、警戒が必要だ」と呼びかけている。

 ◇「どこでも流行の可能性」

 昨年、感染源となった代々木公園を所管する東京都は4月、代々木公園のほか上野公園、日比谷公園など人の集まる9公園で蚊の採取を始めた。デングウイルスの保有の有無を調べ、陽性の蚊が見つかればホームページなどで公表する。側溝などの水をすくって幼虫の発生状況も調べ、成虫になるのを防ぐ薬剤も散布する。

 7月には医療機関向けの研修も行う予定で、今年度のデング熱対策費はワクチン開発と併せて2億1000万円に上る。

 ただ、デング熱の感染源が昨年と同じ都内になるとは限らない。ウイルスが卵を介して親から子に受け継がれ、翌年の流行につながった例はなく、今年も国内感染があるとするなら、海外から新たに持ち込まれるウイルスが感染源になるからだ。

 国立感染症研究所昆虫医科学部の小林睦生・名誉所員は「ウイルスを媒介するヒトスジシマカは、年平均気温が11度以上の秋田・岩手両県以南に高い密度で生息しており、どこで流行してもおかしくない」と指摘する。

 「実は見落としてきただけで、これまでも小規模の国内流行は起きていた」とみる専門家もいる。

 国立国際医療研究センターの忽那(くつな)賢志・国際感染症センター医師によると、昨年国内で感染した患者の1人から、代々木公園にいた蚊とは異なる遺伝子型のウイルスが見つかっていたという。2013年にも、日本を旅行したドイツ人女性が帰国後にデング熱を発症している。忽那医師は「直近2年間だけで3回もデングウイルスの国内感染が起きていたことになる。早く感染者を見つけ、流行を広げないことが重要だ」と話す。

 ヒトスジシマカは、カリブ海諸国や中南米で大流行しているチクングニア熱や、昨年もタイなどから国内に持ち込まれたジカ熱も媒介する。海外を行き来する日本人のほかに、訪日外国人数が急増する中、これらの国内感染のリスクも高まっている。

 今後の対策として、小林名誉所員は「不特定多数が出入りする公園などで蚊が発生しにくい環境を管理者が作り、もし感染者が見つかった場合は、その場所で殺虫剤をまくなど徹底した拡大防止を図ることが大切」と強調。忽那医師は、個人でできることとして「肌に塗る防虫剤を適正に使うなどして、蚊に刺されないようにしてほしい」と訴える。

 ◇デング熱◇

 デングウイルスの感染者の血を吸った蚊がウイルスを持つようになり、その蚊に刺されることで人に感染する。3〜7日の潜伏期間の後、突然の発熱、激しい頭痛、関節や筋肉の痛み、発疹などの症状が出る。2〜7日で解熱するが、まれに重症化して死亡することもある。ウイルスには四つの遺伝子型があり、一度感染した型には免疫ができるが、別の型に感染すると1回目の感染よりも重症化の危険が高くなる。ワクチンや治療薬はない。


【毎日新聞】

中東呼吸器症候群ウイルス、韓国で3例見つかる―中国メディア

2015/05/27

韓国衛生当局関係者は21日、20日に中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染者が確認されたのに続き、21日には2人の感染例が見つかったことを明らかにした。ただ、ウイルスが韓国国内で大規模感染を起こす可能性は極めて低いという。中国・三晋都市報道が23日報じた。

韓国疾病コントロールセンターの主任は21日の記者会見で、4月中旬に中東のバーレーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦を旅行して今月4日に帰国した68歳の男性が、20日にMERSウイルスに感染していることが確認され、63歳の妻、同じ病室にいた76歳の男性も翌日に感染が判明したと説明した。

21日に感染が確認された2人はいずれも発熱の症状が出たものの、すでに回復に向かっており、呼吸困難も改善しているという。

MERSは2012年9月に初めてサウジアラビアで発見された。SARSと同じコロナウイルスに属し、感染者は激しい呼吸器系症候群や急性腎機能低下を引き起こす。延世大学附属病院の専門家によると、潜伏期間は2~14日で、死亡率は40%。現時点では特効薬やワクチンは発見されていない。

一方、同センターは「死亡率は高いが、他の伝染病に比べると伝染力は強くない。大量の直接的な接触がなければ発病することはない」としており、現状では韓国国内で大規模感染が発生する可能性は極めて低く、市民が心配する必要はないとしている。

感染者確認後、同センターでは警戒レベルを1段階高め、すべての主要港にMERSの隔離エリア・検査スポットを設置する。同センターの関係者は、現在1人目の感染者と密接に接触した家族や治療スタッフなど64人を隔離観察していると明らかにした。

韓国政府・衛生部によると、今月16日現在で23カ国で1142例のMERS症例が報告されており、うち465人が死亡している。症例の97.8%が中東で確認されている。


【FOCUS-ASIA】

WHO、緊急対応へ120億円基金 エボラ教訓に改革

2015/05/27

 西アフリカで多くの死者が出たエボラ出血熱を教訓に、世界保健機関(WHO)が改革に乗り出す。26日に最終日を迎えるジュネーブでのWHO総会では財源確保のために1億ドル(約120億円)規模の基金の創設を決めたほか、他の国際機関や人道支援団体などとの連携のあり方を議論した。ただ、途上国の貧弱な医療体制の改善が先決との意見も多く、再発防止に向けた課題は多い。 【日本経済新聞 電子版】

エボラ出血熱、国内7例目となる疑い例

2015/05/18

 厚生労働省は5月18日、福岡県内において、エボラ出血熱感染の疑いがある患者が確認されたと発表した。患者は福岡県の医療機関に入院しており、エボラ出血熱の感染を確認するため、患者の検体は国立感染症研究所に向けて搬送された。夕刻にも結果が判明する見込み。疑い例で検査が行われるのは、国内で7例目となる。これまでの6例は全て陰性だった。

【日経メディカル】

米国鳥インフル猛威 3州で非常事態宣言 殺処分2164万羽 防疫措置を強化

2015/05/11

 米国で高病原性鳥インフルエンザが猛威を振るっている。アイオア、ミネソタ、ウィスコンシン州では各州政府が非常事態を宣言し、防疫措置を強化。しかし、4日にはアイオア州とミネソタ州で280万羽の採卵鶏農場などで新たに擬似家畜が発見され、予断を許さない状況だ。夏場にかけて感染は減る見通しだが、秋口の再発を指摘する見方もある。

【日本農業新聞】