NEWS新着情報

韓国で鳥インフルエンザ再発 がちょう、あひる農場で

2014/07/07

韓国で今年1月、南西部の全羅北道(チョルラブクド)のあひる農場で発生したH5N8亜型の高病原性鳥インフルエンザ(AI)は、ほぼ全土に拡大し、5月中旬までに約1200万羽のアヒルや鶏を殺処分した。6月に入って新たな発生報告がなかったため、終息に向かっているとみられていたが、韓国農林畜産食品部は6月14日、同国北部の江原道(カンウォンド)横城(フェンソン)郡のがちょう農家のAI検査で同ウイルスが判明し、当該農家の飼養するがちょう700羽を殺処分したと発表。16日には、当該農家からがちょうの分譲を受け、地鶏(500羽)と一緒に飼養していた同国南部の大邱(テグ)広域市達城(タルソン)郡の農家でもウイルスが検出され、処分した。
 さらに17日には、最南部の全羅南道(チョルラナムド)務安(ムアン)のあひる農家で確認され、あひる9600羽(肉用あひる8600羽、マガモ1000羽)を殺処分したほか、25日には京畿道(キョンキド)安城(アンソン)郡の肉用あひる農場でも確認され、8日齢のあひる2294羽を殺処分した。
 同国では、AIが一部の地域で散発的に発生していることから、6月16日から20日まで、全国の防疫が脆弱な小規模農家を対象に一斉点検と、共同防除団を通じた一斉消毒を実施したが、今回のの再発は、ウイルスがまだ同国に残っていることを示すものといえる。
 今年4月に熊本県で発生したAIも、ウイルスは韓国と同じH5N8亜型で、渡り鳥や人などを通じてウイルスがわが国に入ってきた可能性が高いとみられているため、引き続き農場においては、バイオセキュリティを中心とする衛生対策を徹底するとともに、官民共同で防疫体制を強化する必要がある。

【鶏鳴新聞】

強力なH1N1インフル変異株、邦人研究者が開発

2014/07/04

米国に拠点を置く日本人研究者が2日、H1N1型インフルエンザ(別名:豚インフルエンザ)ウイルスを改変し、ヒトの免疫系を回避できる変異株の開発に成功したことを明らかにした。

 同研究を行っていたのは、米ウィスコンシン大学(University of Wisconsin)のウイルス学者、河岡義裕(Yoshihiro Kawaoka)教授。研究結果は論文としてはまだ発表されていないが、英紙インディペンデント(Independent)がこの研究について1日に報じている。

 河岡教授の研究について同紙は、危険なインフルエンザウイルスの作製を目的とする「議論を呼ぶもの」と断じ、「(研究を)知る一部の科学者らは恐怖を感じている」と指摘している。

 河岡教授はAFPへ宛てた電子メールで、「適切な管理下に置かれた研究室で、免疫を回避するウイルスを選別することにより、2009年(に流行した)H1N1ウイルスが免疫系を回避することを可能にする重要な領域を特定することができた」と説明した。

 一方で、インディペンデント紙の報道については「扇情的」と批判。研究の目的が、自然界でウイルスがどのように変異するかを調べ、より優れたワクチンの開発につなげることにあると反論した。また世界保健機関(World Health Organization、WHO)にも研究について報告を行っており、好意的な反応が得られていると主張した。

 2011年と12年には、オランダと米国の異なる研究チームが、H5N1型鳥インフルエンザの感染力を高めた変異株の開発に成功したと発表し、激しい議論が勃発。ウイルスがテロリストに悪用されたり、誤って研究室から流出したりする恐れがあるとの懸念を呼んだ。

【AFP】

中国:重レアアース採掘枠、昨年と同水準-タングステンも

2014/06/20

6月19日(ブルームバーグ):中国政府は重レアアース(重希土類)とタングステンの今年の採掘枠を昨年と同水準に設定した。中国はこうした資源の採掘と輸出の管理を図っている。

国土資源省が19日発表した資料によると、重レアアースの採掘枠は1万7900トン、タングステンは8万9000トンにそれぞれ定められた。軽レアアースについては、昨年の7万5900トンから8万7100トンへと引き上げた。世界のレアアース生産の90%は中国が占めている。

【ブルームバーグ・ニュース】

MERSコロナウイルス感染症に関する参考情報:シンガポール大使館

2014/06/19

1.発生状況
シンガポールにおいてMERS の発生は確認されていない。
シンガポールと隣接するマレーシアのジョホール州では、メッカ巡礼から帰国
した54歳の男性が本年4月13 日にMERS により死亡したという事案が発生して
おり、また、当男性と同地区に住む多数の人にMERS の症状が出ている。
2.シンガポール政府の対策
(1)政府が対策として強調するのは、①中東へ行く機会を減らすこと、②症状の早
期発見、③伝染の拡大防止の3点だと指摘し、具体的には、以下の事項を実施し
ている。
(ⅰ)中東へ行く機会を減らすこと
・ 保健省ホームページ及びチャンギ国際空港(以下、「空港」という。)での掲示
による旅行者への注意喚起
・ 中東へ出発する者への個別的な注意喚起
(ⅱ)症状の早期発見
・ 中東からの帰国者に対する注意喚起紙の配布
・ 中東からの帰国者で高熱や咳の症状を持つ者はMERSの可能性がある旨を
説明したポスターの病院、診療所内での掲示
・ 病院、診療所内でのMERSの疑いのある患者の発見に対する警戒の維持
・ 空港での中東からの帰国者に対するサーモグラフィーによる熱のスクリーニ
ングの実施
・ 国立公衆衛生研究所及び病院内の研究所におけるMERSウイルス検査実施
体制の整備及び迅速な検査の実施
(ⅲ)伝染の拡大防止
・ 診療において、MERSの疑いのある患者を発見した場合の公立病院であるタ
ントクセン病院及び女性子ども病院(KKH)(子どもの場合)への救急車で
の搬送
・ 病院内での疑いのある患者を隔離し、感染防止の徹底
・ MERS発症患者が出た場合、患者の当地内での移動の軌跡を確認し、患者と
接触した者の特定及びその者の検査、結果が出るまでの隔離(家族等も面会は
不可)
(2)金額の政府負担について
空港でのスクリーニングで引っかかった者のMERSの検査費用並びにタント
クセン病院及び女性子ども病院でかかる治療費用については、政府が負担する。
それ以外(私立病院に行った場合の費用や搬送される前に公立診療所に行った場
合の診療所での費用)については、政府は負担しない、また、スクリーニングで
引っかかり、タントクセン病院等に搬送された場合の家族や友人等の宿泊費や注
意喚起により旅行をキャンセルした場合のキャンセル料についても政府は負担し
ない。

※本情報は、2014 年6月11 日時点での情報
【シンガポール大使館】

大邱で高病原性鳥インフル感染確認 6年ぶり=韓国

2014/06/19

韓国南部、大邱市達城郡の農家で死んだニワトリの死骸から検出されたH5N8型の鳥インフルエンザウイルスが高病原性であるとの最終判定が出た。

 同市は18日、農林畜産食品部から17日午後に高病原性であるとの確定結果が伝えられたと明らかにした。同市での鳥インフルエンザ発生は2008年以来。

 これを受け市は対応マニュアルに沿って危険地域に対し移動制限措置を取ったほか、警戒地域から家禽類を出荷する際には申告および承認を得ることを義務付けた。

 同市関係者は「今のところほかの地域から鳥インフルエンザの感染が疑われる通報はない。拡散防止に総力を挙げている」と話した。

 今月16日に同市が簡易検査を行った結果、この農家の死んだニワトリから鳥インフルエンザ陽性反応が出ていた。

 この農家は今月14日に高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出された中北部の江原道横城郡にある農家からひなを仕入れたことが確認されていた。

【大邱聯合ニュース】

校舎4階から中学生転落死、原因は「ウイルス性疾患による異常行動」

2014/06/12

兵庫県三木市立緑が丘中学校で今年1月、1年生の男子生徒=当時(12)=が校舎4階から転落死した問題で、市教育委員会が設置した事故調査委員会は、「インフルエンザなどウイルス性疾患の脳症状による異常行動が原因」とする結果をまとめた。

 調査委は8日、同中学で説明会を開き、遺族や同中学に通う生徒の保護者らに報告した。

 市教委などによると、男子生徒は今年1月9日、体育の授業を終えた後に体調不良を訴えた。男性教師から保健室で休むよう促されたが、4階の教室に戻り、窓から転落したという。

 調査委は、教師や生徒らへの聞き取りや、血液検査など医療面での調査を実施した。その結果、転落時に40度以上の高熱で、脳が炎症を起こしていた可能性を指摘。また、転落直前に、同級生らの問いかけに意味不明な返答をするなどしていたことから、「ウイルス性疾患の脳症状による異常行動によって起こった事故」と結論づけた。

 遺族は調査結果について「自殺ではないことが分かってよかったが、体調の悪い生徒への対処方法など、学校側の安全管理には疑問が残る。再発防止を訴えていきたい」と話した。

【産経ニュース】

握手で感染!? 死亡率30%の奇妙なウィルス「MERSコロナウイルス」が広がっている!?

2014/06/12

米国の保健当局は、死亡率30%の奇妙な中東のウイルスが、一人の男性から他の人に感染したと報告した。

■ミーティング前の握手だけで感染
 5月初め、イリノイ州の男性が、わずか40分間のミーティング(握手以上の接触なし)でインディアナ州の男性と接触した際に、「MERS(Middle East respiratory syndrome)」コロナウイルスに感染した。これは、米国では初めてのケースである。幸い、イリノイ州の男性は感染したものの、健康であり医学的処置は必要ではないと疾病管理予防センターが判断している。
 この件に関し、疾病管理予防センターのデビッド・スワドロー医師は「この出来事が、公衆におけるリスクを変えるとは私たちは考えていません」と述べ、「ウイルスが強力な感染力を持つとは考えられず、人対人の近距離の接触のみで広まる」と発言した。
 しかし、そのような弱いウイルスがなぜ握手しかしていない、僅か40分間のビジネス・ミーティングで感染したのだろうか?
 さらにその後、米国における2番目の感染者が確認された。フロリダ州を訪問していた44歳のサウジアラビアの男性である。ちなみに、サウジアラビアは2年前に広がったMERSコロナウイルス発生の中心地。
 まだたった2件の症例ではあるが、「MERS」が米国に広がっているのは確かなようだ。

■「MERS」とは?
 MERSコロナウイルスは中東のラクダから発見されたウィルスで、一般的な風邪や SARS(重症急性呼吸器症候群)を含む、コロナウイルス科に属している。ちなみに、ラクダからどのように人間に広がったかはまだ明らかになっていない。
 現在、約600人が呼吸器疾患を起こし、約175人が死亡。それらは全て中東地域、もしくは中東に旅した人々に関係しているという。ちなみに、SARSは2003年に世界中で800人の死の原因となった。

■まだ治療法がないMERSコロナウイルス
 このウイルスにはワクチンや治療法が無く、発熱、咳、息切れなどの症状を和らげる以外の特別な治療法は無い。しかし、ウイルスに接触した全員が病気になるわけではないという。疾病管理予防センターは、現時点では旅行者が旅先を変更する必要はないとしているが、アラビア半島周辺で病気の乗客がいた場合の報告を航空業界に求めている。

■なぜ、広まってしまった? 非難されるサウジアラビア
MERSコロナウイルスに注意するよう各空港で告知されている。写真はデンバー国際空港 画像は「Daily Mail」より
 MERSコロナウイルス発生の中心として、現在、サウジアラビアは批判にさらされている。公衆衛生専門家によれば「政府と科学者がもっと協力すれば、どこからウイルスが来たのか、どのような仕組みを持ったウイルスなのかが既に明らかになっているはずだ」というのだ。
 SARSは中国でキクガシラコウモリやハクビシンの肉を食べた人から広まった事が分かったが、MERSコロナウイルスは中東でラクダとの接触がある人々から広まったと言われている。なぜ、最近になって、急に様々な動物から人へとウイルスが感染するようになったのだろうか。人間が弱くなったのか、それとも他にもっと別な理由があるのだろうか。謎は深まるばかりである。

【トカナ ニュース】

中国の今年のレアアース生産、前年比12%増に

2014/06/09

[香港 9日 ロイター] - 中国国土資源省は、今年のレアアース(希土類)生産を前年比で約12%増やす方針を示した。中国は世界のレアアースの90%以上を生産する主要輸出国。

 今年の生産目標は10万5000トン。昨年は9万3800トンだった。ウェブサイトに掲載したリポートで明らかにした。( www.mir.gov.cn )。

 関係筋がロイターに明らかにしたところによると、中国政府はレアアースを対象とした輸出関税を撤廃し、輸出割当制度を廃止する準備を進めている。

 世界貿易機関(WTO)の紛争処理小委員会(パネル)は今年、中国のレアアース輸出規制を不当とする判断を示した。

【朝日新聞】

2014年、レアアースとタングステン鉱石の採掘総量規制を実行し続ける-中国

2014/06/09

中国国土資源部の公式ブログの情報によると6日、「2014年度レアアース、タングステン鉱石採掘規制指標に関する通知」によると、2014年、総量規制指標によってレアアースとタングステン鉱石の採掘作業を管理し続けるのに対し、アンチモン鉱石の採掘総量規制指標を取り消すという。  通知によると、2014年度、レアアース鉱石の採掘総量規制指標は10万5000トンに決まった。そのうち、岩鉱型軽レアアース類鉱石指標を1万1200トン引き上げ、2013年度と比べ、15%前後増えた。タングステン鉱石の採掘総量規制指標を8万9000トンにした。

【新華ニュース】

レアアースの「資源税」引き上げか・・・業界の統制と調整で「重要な手段」、価格上昇の可能性も=中国メディア

2014/05/27

世界貿易機関(WTO)が中国のレアアース(希土類)輸出規制は不当と判断したことで、中国が一部のレアアースに対して課していた輸出関税が取り消される可能性があることについて、中国経済参考報はこのほど関係者の話として「中国政府の関連部門はレアアースの“資源税”を引き上げ、レアアース業界の調整を強化する可能性がある」と伝えた。

 記事は、中国国税総局や工業情報化部、財政部などが現在、資源税の引き上げについて議論を行っているとの話を紹介、2014年下半期にも引き上げが行われる可能性があることを伝えた。さらに、レアアースに対する資源税がどれだけ引き上げられるかは調整中としながらも、「大幅に引き上げられる可能性がある」とした。

 さらに「資源税の引き上げは、レアアース業界の統制および調整における重要な手段と考えられている」とし、前述の関係者の話として資源税の引き上げはレアアース価格を上昇させ、資源の稀少性を訴えるものと指摘した。

 さらに、記事は資源税の引き上げは「需要側」と「供給側」の力関係を変えることにつながるとしたほか、レアアースの密輸や買いだめを抑えるうえで有効だと主張した。

 また「資源税の引き上げが意味することはレアアースという資源の厳格なコントロールにあり、レアアース価格が再び上昇する可能性がある」と推測。一方で企業にとってはコストの負担増につながるとの声があることも伝えた。

 記事は、世界のレアアース供給の90%が中国によるものであることを挙げ、「輸出関税が取り消されれば、レアアース資源を守ることができるのは中国国内での管理・監督による措置しかない」と主張した。

【サーチナニュース 】

MERSの感染拡大に懸念 WHO

2014/05/19

サウジアラビアなどで感染が拡大している中東呼吸器症候群(MERS)について、世界保健機関(WHO)は14日、感染の拡大が深刻かつ差し迫ったものになっていると発表した。ただ、現時点では世界規模での公衆衛生上の緊急事態に当たるとまでは言えないとの見解も示した。

WHOのフクダ事務局長補によれば、これまでに人から人への感染を示すはっきりした証拠は見つかっていないという。

WHOによればこれまでに確認されたMERSへの感染例は571例。うち171人が死亡している。感染が確認された国は18カ国に広がっている。

米疾病対策センター(CDC)のアン・シュチャット氏は14日、このウイルスの感染経路についてよく分かっておらず、「はしかのような形で空気感染するという証拠も今のところつかんでいない」と述べた。

米国内ではこれまでに2例が確認されている。どちらもサウジアラビアで働いていた医療関係者だった。

CDCによれば、このうちフロリダ州で発症した患者と接触のあった2人の医療関係者がインフルエンザのような症状を示したが、どちらもMERS検査は陰性だったという。

中東歴訪中のヘーゲル米国防長官は14日、サウジアラビアのサルマン皇太子と会談。国防長官のいる部屋に入る人々はすべて、サーモグラフィー装置の前を通らされ、発熱していないかチェックされた。

WHOのフクダ事務局長補によると、こうしたチェック方法は必ずしも勧められないという。発熱の症状がみられない患者もいるため、発熱の有無を確認するだけでは「誤った安心感を生み出す」可能性があると同氏は語った。

【CNN】

4月の鳥インフル死者13人=中国

2014/05/12

中国の国家衛生計画出産委員会は9日までに、中国本土で4月にH7N9鳥インフルエンザで13人が死亡したと発表した。新たな感染者は23人だった。この結果、1~4月の感染者は273人、死者は109人となった。3月に比べ、感染者は横ばいで、死者は半減した。
 1、2月に比べれば、感染者は大きく減っており、各地の市場で生きた家禽(かきん)類の販売を禁止したことが効果を上げているとみられる。

【上海時事】

WHO:ニューデリーの大気汚染は北京の3倍、インド当局は結論に不満

2014/05/12

世界保健機関(WHO)は7日、91カ国・地域の1600都市の大気品質に関する研究結果を発表した。ここでは、インドの首都ニューデリー市のPM2.5(微小粒子状物質)の年間の平均的な濃度が153に上り、大気汚染に苦しんでいる北京市の3倍に相当するほか、英国の首都ロンドンの10倍になるというデータが示された。WHOは、このデータについて、2010-13年にわたってニューデリー市に設置された大気測定ステーション5カ所から取ったデータで計算したと説明。都市ランキングを付ける目的ではないと強調した。

一方、インドの環境当局は、この結果に不満を示し、WHOの判定が客観的ではないと反発した。当局が2010-14年にニューデリーに設置された10カ所の測定ステーションから取ったデータでは、ニューデリーと北京がほぼ同水準の汚染程度になると強調した。

これより先、米エール大学とコロンビア大学が公表した2014年世界都市の大気品質の中で、ニューデリーの大気汚染が世界の中でもっとも深刻で、約北京の2倍になる。

外国メディアは、ニューデリーの大気品質が北京より良い状態か悪い状態を議論せず、大気汚染に関するニューデリー市当局の取り組みが北京市当局を下回っていることが明白だと指摘した。

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世界の雑記帳:南極のペンギンから新型の鳥インフルを検出=研究者

2014/05/09

世界保健機関(WHO)の研究者は、南極で新型の鳥インフルエンザウイルスが見つかったことを明らかにした。

 豪メルボルンを拠点としているWHOインフルエンザ研究協力センターのアーロン・ハート氏は、ロイターの電話取材に「われわれはこのウイルスが、世界で検出されたどのウイルスとも異なっていることを発見した」と語った。

 「H11N2型」ウイルスは、南極半島の2カ所で検査されたアデリーペンギンの数羽から見つかった。ただ、ペンギンにインフルエンザの症状は見られていないという。

 ハート氏は「われわれがサンプルを採取した南極半島ではおそらく、北米や南米から渡り鳥が飛来していた可能性が最も高い」と語った。

 今回の発見は、米国微生物学会のオンライン誌「mBio」に今週掲載された論文で明らかにされた。

 調査では、アデリーペンギン301羽から粘膜サンプル、270羽から血液サンプルを採取。逆転写PCRなどの手法を使って調べたところ、8羽(成鳥6羽、ひな2羽)のサンプルから鳥インフルエンザウイルスの遺伝物質が検出されたという。

 ハート氏は「このウイルス株が野生生物の健康に大きな懸念になるとは思わないが、鳥インフルエンザウイルスが南極まで到達している決定的証拠は示された」としている。

 いくつかの実験を行った結果、今回発見されたウイルスが人に感染する可能性は低いとみられるという。

 鳥インフルエンザをめぐっては、東南アジアなどでは「H7N9型」と「H5N1型」の感染で死者が出ており、今年2月には、中国で新型の「H10N8型」への感染も確認されている。

【毎日新聞】

WHO事務局長が「現在、最大の懸念は新型コロナウイルス」

2014/05/09

「MERS」とは「Middle East Respiratory Syndrome」の略で、WHOには2012年9月に初めて報告された(感染者の入院は6月13日、死亡は6月24日、サウジアラビアのジェッダ)。感染者は重症の肺炎と急性の腎不全を併発する。2014年4月時点での感染者数は424人、死者数は131人(致死率約30%)。感染者及び死亡者の大半はサウジアラビアで発生している。年齢別には50代前後が多く、60歳以上での致死率が高い。今のところ有効なワクチンも治療薬もなく、専門家は謎の解明に苦慮している。

 コロナウイルスと言えば、2003年の「SARS」(Severe Acute Respiratory Syndrome、重症急性呼吸器症候群)の世界的な流行が鮮烈に記憶に残る。2002年冬に中国で発生し、翌年夏に制圧宣言が出されるまでの間に世界中で約8000人強が感染し、約800人が犠牲となった。

【JB PRESSニュース】

南極のペンギンから新種の鳥インフルウイルス

2014/05/07

南極を繁殖地とするアデリーペンギンから新種の鳥インフルエンザウイルスが検出されたとする報告が6日、米国微生物学会(American Society for Microbiology)のオンラインジャーナル「mBio」に発表された。ただし、アデリーペンギンたちはウイルス感染による症状は示していないという。

 新たに検出されたウイルスはこれまでに知られている鳥インフルエンザウイルスとは異なるものだという。論文の著者である世界保健機構(WHO)のアーロン・ハート(Aeron Hurt)上級科学研究員は「鳥インフルエンザウイルスは南極まで到達し、ペンギンの個体群の間で維持されていることを示す発見だ」と述べた。

 これまでペンギンの血液にインフルエンザの抗体が存在する証拠は確認されているが、ペンギンの体内から生きた鳥インフルエンザウイルスが検出された報告は初めて。しかし、鳥インフルエンザのさまざまな種類のウイルス株がこれまでにどの程度、南極にもたらされているのかや、致死性のウイルスが到達しているのかどうか、ウイルスの生存を可能にしている動物や生態系については明らかになっていない。

 ハート氏らの研究チームは昨年1月から2月にかけて、アドミラルティ湾(Admiralty Bay)とコバドンガ港(Rada Covadonga)でアデリーペンギン約300羽からサンプルを採取した。このうち全体の約3%にあたる8羽のサンプルから生きた鳥インフルエンザウイルスが検出された。ペンギンはインフルエンザの症状は示してしていなかった。

 検出されたすべてのウイルスは当初、H11N2型ではないかと考えられていたが、動物および人間から検出されたウイルスのデータベースを用いて遺伝子配列を比較したところ、これまでに確認されているウイルスとはまったく異なっていたという。

【AFP】

H5N6型の鳥インフルで初の死者 中国

2014/05/07

中国の衛生当局は、内陸部、四川省の40代の男性がH5N6型の鳥インフルエンザウイルスに感染し死亡したと発表しました。
専門家は、このタイプのウイルスの人への感染が確認されたのは世界で初めてで、今後の感染の広がりに注意する必要があるとしています。

中国内陸部、四川省の衛生当局が発表したところによりますと、北東部の南充市の49歳の男性が急性の重症肺炎になり、その後、死亡しました。
衛生当局で詳しく調べたところ、この男性は、H5N6型の鳥インフルエンザウイルスに感染していたことが確認されたほか、男性は亡くなる前に死んだ鳥に接触したことがあったということです。
鳥インフルエンザに詳しい、鳥取大学の伊藤壽啓教授は、「H5N6型のウイルスが人に感染したのが確認されたのは初めてだ。中国では、去年も世界で初めてH10N8型というウイルスに人が感染して死亡したケースがあったが、感染は拡大しておらず、今回のケースも直ちに拡大するとは限らない。人に感染しやすいウイルスなのかどうか今後の感染の広がりに注意する必要がある」と話しています。

【NHK NEWS WEB】

北関東3県、豚流行性下痢で2万頭超死ぬ

2014/05/07

栃木・群馬・茨城の北関東3県で、家畜伝染病の豚流行性下痢(PED)による豚の死亡頭数が4月末時点で2万頭を超えた。茨城県は2日、畜産団体などを集めて初の対策会議を開き、消毒の徹底や予防を訴えた。金融機関も農家の支援を始めており、影響が広がっている。

 栃木県はPEDに感染した疑いのある農場数が4月末時点で19件となり、死亡頭数は1万7195頭に達した。農林水産省によると、鹿児島、宮崎に次いで多い。

 県は県内の142の畜産農家に対して電話やファクスで、感染を防ぐワクチンの接種を促している。ワクチンは有償だが、「購入に関心のある農家は多い」(畜産振興課)。感染拡大でワクチンは現在は品薄だが、連休明けの7日にも本格出荷が始まる見通し。

 茨城県は2日、畜産団体などを集めた対策会議を初めて開いた。畜産関係者は、現在は「県央地域」などと大まかに公表されている発症地点について「市町村名などもう少し絞って発表してほしい」と要望した。「生産者による消毒の徹底だけでは追いつかない」と差し迫った声が上がっている。県畜産協会は養豚場、と畜場などに消毒剤の緊急配布を始めた。

 群馬県も同日、3回目となるPEDの対策会議を開催した。農家や加工業者など約60人が参加し、県は豚舎の消毒の徹底や豚の移動自粛などを呼びかけた。

 金融機関も支援策を打ち出した。日本政策金融公庫は水戸、宇都宮、前橋の各支店に影響を受けた事業者向け相談窓口を開設した。出荷できなくなるなどして資金繰りが苦しくなった養豚農家や豚肉加工・流通業者などを対象に、元金の返済が一定期間、猶予される融資制度(一般上限600万円)などを紹介する。

【日本経済新聞】

4例目のH7N9型感染者=台湾

2014/04/30

台湾の衛生当局は25日、39歳の台湾人男性がH7N9型鳥インフルエンザに感染していることを確認したと発表した。22日にも観光旅行に来ていた中国江蘇省南京市の女性の感染が判明しており、台湾で同型の鳥インフル患者が確認されたのは4例目となった。
 男性は3月31日から中国の北京や江蘇省昆山を訪れ、19日に台湾に戻った。19日夜から発熱などの症状があり、現在は隔離治療を受けている。
【台北時事】

サウジアラビア、新型コロナウイルスの死者81人に―新華網

2014/04/24

サウジアラビア保健省は22日、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の感染で新たに2人の死亡が確認されたと報じた。サウジアラビアで新型コロナウイルスによる死者数が81人に増えた。そのほか、17人の新規感染者が確認され、全国で261例の感染症例が報告された。

サウジアラビアでは2014年3月以降、新型コロナウイルスの感染者が急増し、特に患者に接触した医者や看護婦に症状が出ており、ジェッダにあるキング・ファハド病院の緊急救命室が閉鎖を余儀なくされた。
サウジアラビアのアブドラ国王は21日、新型コロナウイルスに対する対応のまずさで、ラビーア保健相を解任すると発表した。

新型コロナウイルスは2012年9月にサウジアラビアで発見され、重症急性呼吸器症候群(SARS)と同じ新種のコロナウイルスでよく知られているが、予防策や治療法はまだない。
【新華網】